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阪神開幕週のGⅡセントウルSはインベタ馬場ーーフィドゥーシアが先行から押し切れるのか?

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サマースプリントシリーズの最終戦、そして、GⅠスプリンターズSの前哨戦となるGⅢセントウルSは、夏の好調馬 vs GⅠを狙う実績馬の対決に注目が集まる1戦。秋開催の阪神競馬場の開幕週といえば、高速馬場+インベタがデフォルト。セントウルSも過去5年で逃げた馬が3勝しているように、前々のポジションが取れるかがポイントとなるレースです。今年は先行馬が少ない組み合わせだけに、どの馬が前につけるのかがより重要になります。

 

セントウルSは逃げ・先行馬天国?

セントウルSはここ5年はすべて1分7秒台の決着になり、逃げ・先行馬が残りやすいのが大きな特徴と言えます。過去5年の1〜3着馬を表にまとめると以下の通りです。

 

GⅡセントウルS 阪神芝1200m 過去5年の成績

勝時計 着順 人気 馬 名 通過順位
2016 1:07.6 1 1 ビッグアーサー 1 - 1
2 2 ネロ 5 - 5
33.1 - 34.5 3 9 ラヴァーズポイント 3 - 3
2015 1:07.8 1 10 アクティブミノル 1 - 1
2 1 ウリウリ 13 - 11
34.0 - 33.8 3 5 バーバラ 4 - 5
2014 1:07.4 1 4 リトルゲルダ 6 - 4
2 1 ハクサンムーン 2 - 2
32.9 - 34.5 3 2 エピセアローム 8 - 8
2013 1:07.5 1 2 ハクサンムーン 1 - 1
2 1 ロードカナロア 3 - 3
33.8 - 33.7 3 3 ドリームバレンチノ 5 - 5
2012 1:07.3 1 6 エピセアローム 5 - 5
2 1 ロードカナロア 3 - 3
33.2 - 34.1 3 12 アンシェルブルー 8 - 7

過去5年で逃げた馬が3勝、4コーナーで5番手以内の馬が12頭(全15頭の内)と5分の4の確率、つまり、毎年1〜3着の内2頭は先行馬が占めていることがわかります。秋の阪神開幕週は時計が速く、セントウルSはすべて1分7秒台の決着となるため、もち時計のない馬にとっては苦しいレースに……。後傾ラップになることもありますが、ハイペースになったとしても前々から粘り込める馬が中心となるレースです。

 

今年の出走予定馬のなかで逃げ・先行馬は?

今年の出走予定馬のなかに逃げ馬は不在で、安定して前々のポジションを取っているのはフィドゥーシアとファインニードルの2頭。後は、スタートが決まればヒルノデイバロー、ミッキーラブソングも和田騎手であれば前へ付けるかもしれません……。とは言え、スプリント重賞としては驚くほどに先行馬が少ない組み合わせになりました。

 

ビリーヴの娘フィドゥーシアついて

今回の記事では上位人気+先行馬のフィドゥーシアについての解説をしていきます。

 

フィドーゥーシア 5歳牝馬

父:Medaglia d'Oro

母:ビリーヴ(母父:サンデーサイレンス)

厩舎:松元茂樹(栗東)

生産:North Hills Co. LTD.

馬主:前田幸治

今春、春雷Sと韋駄天SのOP特別を連勝し、前走のGⅢアイビスサマーダッシュ(新潟芝1000m直線)を2着と好走しました。フィドゥーシアは古馬になってからGⅠを制した母ビリーヴのような成長曲線をたどり、祖母グレートクリスティーヌのDanzig×Icecapadeのパワーが強く出たスプリンター。

半兄ファリダット(父Kingmambo)は芝・ダートを問わずに毎レース上り1位の脚でバキューンと追い込んでくる馬でしたが、フィドゥーシアは血統の字面通りのパワーで先行するタイプ。直線1000mでも楽々と前のポジションが取れる先行力は、北米のサイアーランキングで14位(BLOODHORSE.com)に入るMedaglia d'Oroと祖母のグレートクリスティーヌのパワーによるものでしょう。

 

血統

母ビリーヴはサンデーサイレンス産駒ながら、ムキムキの馬体からも母父Danzigのパワーが優先されたスプリンター。だから、日本での最良のDanzig産駒と言えるアグネスワールドのようにゴリゴリと先行して押し切る競馬を得意としました。Danzig×Icecapadeとパワーと単調なスピードを伝える祖母グレートクリスティーヌは、サンデーサイレンスをつけてもスプリンターを出すほどに影響力のある繁殖牝馬で、Sadler's Wellsを祖父にもつ中距離馬のMedaglia d'Oroをつけてもフィドゥーシアのようなスプリンターが出るのは納得。

半兄のファリダットは1400mがベストなスプリンターでしたが、牝馬のこちらはスピードがより強調されたスプリンターで1200mがベスト。Danzig×Icecapadeですから、急坂のある中山や阪神はずんどばの舞台で、1分7秒台の決着になるのであれば、前後半の3Fが33.0 - 34.5くらいの前傾ラップが望ましいタイプです。後傾ラップだとキレ味にすぐれた馬に差されてしまうことも……。

 

フィドゥーシアの血統表

Medaglia d'Oro El Prado Sadler's Wells
Lady Capulet
Cappucino Bay Baijumper
Dubbed In
ビリーヴ サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
グレートクリスティーヌ Danzig
Great Lady M

 

セントウルSに向けて

ムキムキの馬体からもスタートをポンと切ってすっと好位につけられる馬で、インベタの阪神芝1200mはこの馬にとって願ってもない舞台。母ビリーヴ、半兄のファリダットも急坂を得意としたように、コース適性はずんどばです。

今年のセントウルSはピュアな逃げ馬が不在で、どの馬がハナを主張するのかは難解……。得てしてこういうレースだとハイペースになることもままありますが、フィドゥーシアにとってはキレ味に優る馬にビュンと差されてしまうのが不安なので、むしろハイペースは歓迎材料。

主戦の石橋騎手が、前走のアイビスサマーダッシュで後ろから差されてしまったことを気にし過ぎて、スローに落とすようなレース運びをすると、瞬発力タイプに差されてしまうことも考えられます。

現在のスプリント路線はロードカナロアのような王者が不在で、この馬にもGⅠ好走のチャンスは十分にあるため、スプリンターズSに向けての今走は結果だけではなく内容も問われるレースに。

 

まとめ

GⅠ馬の娘という良血馬が、開幕週の阪神芝を前傾ラップで先行して押し切ることができるのか、今年のセントウルSはこの馬がレース全体の鍵を握っています。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。