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音無厩舎はダービー('17年)3頭出しーーアドミラブルが中心?

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「ディープインパクト産駒の最後の大物」と称されるアドミラブルが2:23.6の好タイムで青葉賞を制したことで、音無秀孝調教師は皐月賞3着のダンビュライト、きさらぎ賞勝ち馬のアメリカズカップと3頭の管理馬を'17年のダービーへ送り込みます。アドミラブルとダンビュライトは上位の人気に支持される可能性が高く、調教師リーディングにおいて毎年上位を賑わす名伯楽の悲願のダービー制覇となるのでしょうか?

今回の記事では、アドミラブルとダンビュライトの2頭がダービーで好走することができるのかについて考察します。

 

音無調教師とダービー

音無調教師はカンパニー、ミッキーアイルといった名馬を育て上げ、毎年調教師リーディング上位を賑わす名伯楽。GⅠ8勝の内、ヴィクトリーの皐月賞、オウケンブルースリの菊花賞と牡馬クラシックを2勝していますが、ダービーの勲章はまだ手にしていません。

 

ダービーの成績

調教師としてダービー初出走は'08年のリンカーン。その後は3頭がこの舞台へ駒を進めました。

 

'13年 アクションスター 14着

'12年 ヒストリカル 18着

'07年 ヴィクトリー 9着

'03年 リンカーン 8着

 

ヒストリカル、ヴィクトリー、リンカーンはすべて近藤英子氏の所有馬。今年ダービーへ出走を予定しているアドミラブルも同馬主の所有馬ですから、4度目の正直になるのか注目ですね。

栗東を代表する厩舎として輝かしい実績をもつ音無調教師であってもダービーに管理馬を出走させるのは簡単なことではないことが分かります。アドミラブル、ダンビュライト、アメリカズカップと3頭出しの今年は、ダービー獲得のチャンスも十分です。

 

アドミラブル

父:ディープインパクト

母:スカーレット(母父:シンボリクリスエス)

2:23.6のレースレコードになった青葉賞をひと捲り(直線の長い東京コースですが、レース映像を観ればこの表現がぴったりと当てはまります)で余力十分に完勝しました。

今年の皐月賞は大物牝馬のファンディーナが1番人気に支持され、9番人気のアルアインが制したように、牡馬クラシックは戦線は混戦模様と言われています。そこへ、ドゥラメンテの制した'15年ダービーと同タイムで青葉賞を完勝したアドミラブルが登場したわけですから、注目を集めるのは自然なことです。

 

3連勝の内容が優秀

未勝利→アザレア賞→青葉賞の3連勝は掛け値なしにアドミラブルのポテンシャルの高さを示しています。

初勝利を上げた未勝利戦はこのクラスとしては緩みがなく締まったペースに。道中は中団につけたアドミラブルは直線で余力十分に抜け出し、阪神の外回り1800mを1:45.8の好タイムで完勝。

続くアザレア賞は一転してスローペースの瞬発力勝負になりましたが、上り3F33.5の末脚でスパッと抜け出すとゴール前50mは手綱を抑える余裕で2着の素質馬アドマイヤロブソンを3馬身離す勝利を見せました。

青葉賞も緩みのないペースを3角過ぎから先行勢に取り付くと、直線ではあっという間に先頭に立つ走りで他馬を圧倒。

この3戦はハイ→スロー→ミドルと異なるペースを乗り切ってのものですし、特に未勝利戦と青葉賞は時計の速い高速決着を難なくクリアしていることからも今のところは大きな欠点が見当たりません。

 

血統

母は「和製ラムタラ」とも言われたフサイチコンコルドや皐月賞馬アンライバルドを出した名繁殖バレークイーンの牝系。母の兄弟にも皐月賞馬ヴィクトリーなど活躍馬が多数出ていて、活力のあるファミリーです。

アドミラブルは母父シンボリクリスエスの影響が出た胴の長い馬体で、走るとしなやかさを感じさせるのは父と母父から受け継いだものでしょう。ただ、ストライドと言うよりは脚の回転の速さでスピードに乗るパワーピッチは、この母系出身のヴィクトリーやアンライバルドと似ています。

 

ダービーに向けて

3月の未勝利戦を勝ってから、次のダービーまで4ヶ月弱で4走することになり、レースの間隔は十分に取られているとは言え、見えない疲れは心配です。また、青葉賞→ダービーと2戦続けて関東圏への長距離輸送となるため、レースに臨むテンションを維持できるのかも……。

今のところの不安は体調面の調整くらいで、レース振りはケチのつけようがありません。この馬が皐月賞組を打ち負かしてダービー戴冠となるのか、注目ですね。

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ダンビュライト

父:ルーラーシップ

母:タンザナイト(母父:サンデーサイレンス)

不良馬場で行われた2歳新馬戦を重厚なストライドで圧勝し、一躍注目を集めます。サウジラアビアRC2着から挑んだGⅠ朝日杯FSは2番人気に支持されながらも13着と大敗を喫してしまいました。休養を挟んで迎えた今年は、きさらぎ賞→弥生賞→皐月賞をすべて3着に好走。前走、1:57.8のレースレコードとなった皐月賞は、1番人気のファンディーナに終始外からプレッシャーをかける積極的な競馬で12番人気の低評価を覆す走り。外目を回る展開でこの馬らしい持続的な脚を見せての3着は1、2着馬と遜色のない内容でした。

 

血統

祖母キャサリーンパーからはダンビュライトの母タンザナイト、マリアライトやリアファルの母で名繁殖牝馬のクリソライトが出ており、現在も活力のある牝系と言えます。

父も母もパワーストライド型なので、皐月賞の超高速馬場を克服したのは立派の一言。ダンビュライトが持続的な脚をもっていることは近親馬の活躍からも類推できますが、ストライドで走るのに小回りの中山2000mを1分57秒台で走りきったのには驚きました。

ダービーは直線の長い東京コースに替るので、重厚ストライドのダンビュライトにとってプラスの舞台です。

 

ダービーに向けて

距離の2400m、直線の長い東京コースと前走の中山よりも次のようダービはダンビュライトの適性に合っている舞台替わりとなります。ただ、3歳世代のチャンピオンを決めるこのレースは中盤で中弛みが発生し、上りの瞬発力勝負になりやすいのも事実。皐月賞で見せた持続的な末脚を活かすためにも淀みなく流れるペースになれば……。

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まとめ

音無調教師の'17年ダービーは、上位人気に支持されそうな馬が出走を予定していることからも力が入る1戦になるのでしょう。

音無厩舎のダービーと言えば、'15年、GⅠ級のポテンシャルを秘めるアンビシャス(アドミラブルと同馬主の近藤英子氏の所有馬)がトライアルのプリンシパルSを快勝しながらも、距離延長による折り合い不安から本番を回避した苦い記憶が蘇ります。今年のアドミラブルもダンビュライトも距離の2400mに不安はありません。

競馬関係者にとって、そしてファンにとっても特別なレースとなる東京優駿。

今年はどのようなレースになるのか今から楽しみですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。