ジャパンカップ(2018年)はアーモンドアイ→ミッキースワローの馬単1点ーー高配当ならあの3連単しかなく……

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1年間に7つのGⅠレースが組まれている東京競馬場は日本が誇る「チャンピオン・コース」。2018年、このコースで行われる最後のGⅠ・ジャパンカップはアーモンドアイ、スワーヴリチャード、サトノダイヤモンドらが出走します。

今年の注目は牝馬3冠を達成したアーモンドアイの参戦。「天才少女」は古馬相手であっても、これまでと同じハイ・パフォーマンスを発揮できるのでしょうか?

 

東京の芝は高速馬場

東京の芝は先週からCコースに替わり、速い時計の出るレースが目立っています。芝が軽くなるにつれ、しなやかなストライドで走る馬の好走率も上昇。速い上りの脚を求められるレースが多く現れました。

週末に雨の予報が出ていないため、芝は先週と同じく速い時計の出るコンディションでしょう。ジャパンカップの勝ちタイムはペース次第で2分22秒台に入ることもありえます。上りの速いレースに適応できるかが好走の分かれ目と言えるかもしれません。

 

アーモンドアイは1枠1番からのスタート

ジャパンカップの枠順が22日(木)に確定し、1人気が想定されるアーモンドアイは1枠1番、2人気のスワーヴリチャードは7枠11番からのスタートとなりました。

単勝オッズ1倍台のアーモンドアイが最内枠に入り、「揉まれる競馬は大丈夫なの?」とか「他馬のマークが厳しくなり、内に閉じ込められたら大丈夫?」などの不安の声が上がるのも無理はありません。

 

最内枠は不安?

ジャパンカップの枠順が確定したとき、多くの人が先に述べたようなアーモンドアイへの不安をもったはずです。たしかに、この天才少女がこれまでに揉まれた競馬を経験していないのは不安になりますよね。それに、「内に閉じ込められてスムーズなレースができないのでは?」というのももっともです。

 

揉まれた競馬になったとき

ロードカナロアはマイルCSを制したステルヴィオが典型的ですが、気性のおっとりとした産駒を多く出します。精神的な難しさを出すことなく、馬群のなかでも力を発揮できる産駒がほとんどです。

また、アーモンドアイの母系はVaguely NobleやWild Risk、Aureoleなどの馬群を嫌う血が入っていないため、揉まれたときに大きな不安のない血統と言えます。

もちろん、これまでに揉まれた経験がないのはマイナスなものの、レースでどうなるのかはスタートしてみないとわかりません。走りや配合からは揉まれてもOKな馬だと考えられます。

 

内に閉じ込められたとき

「内に閉じ込められて進路がなくなる……」。もっともらしい意見とは言え、他馬がアーモンドアイの外にぴったりと張り付いて、進路を邪魔するようなレースをするのでしょうか?

 

ノーザンファーム生産馬は6頭

今年のジャパンカップはアーモンドアイを含めて6頭のノーザンファーム生産馬が出走します。

アーモンドアイ

サトノダイヤモンド

サトノクラウン

ミッキースワロー

シュヴァルグラン

スワーヴリチャード

(内枠から降順)

キセキを除くと、上位人気馬はすべてノーザンファーム生産馬です。レイデオロやディアドラがジャパンカップを回避し、「ノーザンファームはレースを使い分けている」と揶揄されたのは記憶に新しく、おそらくジャパンカップの勝ち馬は上記の6頭から出るでしょう。

そんなチーム・ノーザンファームがアーモンドアイの進路を邪魔するようなレースをするのでしょうか? もちろん、上位人気のサトノダイヤモンドやスワーヴリチャードは勝つための最善の方法をとるとは言え、アーモンドアイを着外に負けさせるようなレースをするとは思えません。

もしアーモンドアイを内に閉じ込めるとしたら、非ノーザンファーム生産の先行馬となります。ただ、キセキ、ノーブルマーズ、ウインテンダネスらは外枠となったため、天才少女の外へぴったりと張り付くポジションを取れるのかどうか……。

 

サトノダイヤモンドはアテにできる

アーモンドアイの2つ隣の枠に入ったサトノダイヤモンドは凱旋門賞への遠征以降、3歳時の輝きを失っています。前走の京都大賞典こそ1着でゴールしましたが、直線の脚は良かった頃の素軽さを感じさせないものでした。

ただ、前走の京都大賞典、前々走の宝塚記念は3〜4コーナーの捲り脚はこの馬「らしさ」が出ており、少なくとも直線へ向くまでにひと脚を使うことはできるでしょう。アーモンドアイがサトノダイヤモンドをマークして直線に向くことができれば、進路に困ることはほぼナイと考えてOKです。

 

予想

アーモンドアイが1枠1番に入ったことは、枠の並びからもそれほど心配はないでしょう。とは言え、この天才少女にも不安点はあります。この不安点については週中の記事で解説しているので、よければ以下をご覧下さい。

ここでは簡単に不安点に触れておきます。

淀みのないペースになると?

アーモンドアイはまだ淀みのないペースを追走したことがありません。今年の天皇賞・秋のようなペースになったときに、あの弾ける脚を使えるのは不透明です。スタミナを問われるようなペースになると、あのしなやかなフットワークが封じられることも……。

でも、こればかりはレースを走ってみないことにはわかりませんし、そもそも淀みのないペースになるのかも「?」なので、心配しても仕方のないことです。後はオッズと相談して買えるかどうかを判断することになります。

 

1着はノーザンファーム生産馬

ノーザンファームはアーモンドアイ、スワーヴリチャード、サトノダイヤモンドのどれがジャパンカップを勝ってもOK。ただし、自身の生産馬以外がここを勝つのだけは絶対に避けなければなりません。

そう考えると、1着馬はノーザンファーム生産馬からの選択が無難でしょう。先にも述べたように、アーモンドアイを厳しくマークすることで、非ノーザンファーム生産馬が勝つことは「ダメ! ゼッタイ!」です。

「アーモンドアイ+C・ルメール騎手」のコンビを継続するために、レイデオロとディアドラを回避させたわけですから、ジャパンカップを非ノーザンファーム生産馬が勝つのはかなり難しいと言えます。

 

1着候補は2頭

ノーザンファーム生産の1着候補は以下の2頭

アーモンドアイ

スワーヴリチャード

これはどちらを選んでも正解です。オッズ的に安くなるので、この選択にリソースを割くよりも他のレースを検討する時間に充てるのがベター。私はアーモンドアイのバンビのような柔らかなフットワークが好きなので、この天才少女に◎を。

この2頭のワンツー馬券はさすがに買えないので、相手を捻ります。もちろん、相手もノーザンファームから。

 

2着候補はミッキースワロー

ノーザンファーム生産馬のなかで人気薄の馬はサトノクラウンとミッキースワローの2頭。前者はビュイック騎手が乗ることは魅力的とは言え、「高速馬場+上りの速いレース」が不得意なので、2着候補はスンナリとミッキースワローに決まります。

昨秋のセントライト記念では上り33.4の鋭さでアルアインを差し切ったミッキースワローですから、今の高速馬場はもってこいのタイプ。母マドレボニータがGrey Sovereign6×5のクロスをもち、この馬自身はカンパニーと似たような配合から、東京コースもベストでしょう。

 

非ノーザンファーム生産馬が勝つなら?

もちろん、今年のジャパンカップにおいても、思わぬ波乱がないとは言えません。もし非ノーザンファーム生産馬が勝つとしたら、以下のような展開になったときでしょう。

ウインテンダネスが離し逃げ

スワーヴリチャードが出遅れ

キセキが離れた2番手

馬群は縦長だけれどスローペース

アーモンドアイが内で包まれる

この条件が揃えば高配当となり、そのときは1着ウインテンダネス→2着キセキ→3着「?」の着順が濃厚です。当日、お金に余裕があるなら、この3連単も面白いかもしれませんね。

ウインテンダネスが逃げ、キセキが離れた2番手に付ければペースはスローになります。キセキの川田騎手からすると、前のウインよりも後ろにいるアーモンドアイとスワーヴリチャードに合わせた仕掛けとなるため、アレヨアレヨの逃げ切りも……。3着にノーブルマーズが入ったら、熱い配当になりますね。

 

買い目

アーモンドアイ→ミッキースワローの馬単のみ。配当が10万円を超えるように、これを買います。

 

馬単

1 → 5

馬単で30倍を超えるといいのですが……。

上にも書いたように、ウインテンダネス→キセキの3連単も面白いものの、予想としては馬単1点となります。オッズ的に2点以上の買い目は苦しくなるので……。

 

まとめ

天才少女のアーモンドアイが古馬相手にあのバキューンと弾ける脚を使えるのか、今からレースが楽しみです。

以上、お読みいただきありがとうございました。