【小倉競馬場8月19日(土)】の特別3レースをドーンと予想ーー小郡特別、英彦山特別、TVQ杯

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全12日間(6週間)におよぶ小倉開催は折り返し地点を過ぎ、4週目を迎えます。芝は速い時計の出る絶好のコンディション。ただ、開催前にエアレーション作業をしたことも影響し、逃げ・先行馬だけではなく差しもソコソコ決まるのが今開催の特徴です。

今回の記事では8月19日(土)に小倉競馬場で行われる小郡特別、英彦山特別、TVQ杯の特別3レースをドーンと予想していきます。

 

8月19日(土) 小倉競馬場の特別戦

8月19日、小倉競馬場の特別戦はメインレースのTVQ杯がダート、残り2つの特別戦は芝でレースが行われます。TVQ杯は「タガノ」の3歳馬2頭が人気の中心。タガノグルナは前走GⅢレパードSで9着と敗退し、1000万下からの再スタートとなる1戦。タガノヴェローナは2頭のオープン馬(初仔のタガノトネールはGⅢ武蔵野Sを勝った重賞馬)を出している名繁殖牝馬タガノレヴェントンの仔どもで、1000万下クラスであれば十分に好勝負ができる血統的な背景をもつ馬です。この2頭の他にも実力馬が揃ったハンデ戦とあって、白熱したレースが期待できます。

 

9R   小郡特別 3歳以上500万下 芝1200m

10R 英彦山特別 3歳以上500万下 芝2000m

11R TVQ杯 3歳以上1000万下 ダート1700m

 

9Rの小郡特別は16頭と頭数が揃い、なかなかの混戦模様。大外枠に入ったM・デムーロ騎手の3歳馬タイセイブレークが1番人気に支持され、2番人気も同じく3歳馬のミルトドリーム。古馬が若さあふれる3歳馬の勢いを止められるのかに注目です。

10Rの英彦山特別は10頭と少ない頭数ながらも「どの馬が勝ってもおかしくない」ほど実力の拮抗したメンバーが揃いました。こちらも1番人気はM・デムーロ騎手の乗る3歳馬ブラックカード。前走はこのクラスで3着と好走していることから、鞍上と相まって押し出された人気になっています。このレースは人気薄の馬の好走があっても驚けません。それでは、1レースずつ見ていきましょう。

 

9R 小郡特別 3歳以上500万下 芝1200m

札幌競馬場ではモレイラ騎手とルメール騎手、新潟では戸崎騎手と岩田騎手、そして小倉ではデムーロ騎手と武豊騎手が人気になるのは致し方のないところで、このレースの1番人気タイセイブレークも乗り替わりによって「一押し」が利くかどうかが問題です。

このレースに出走する16頭の内10頭が、前走で以下の3レースに出走しています。

7月29日 小倉7R   芝1200m 平場

7月30日 小倉8R   芝1200m 平場

8月6日   小倉12R 芝1200m 筑紫特別

小倉の芝1200mは2コーナーの引き込み戦からスタートし、4コーナーまで下り坂が続くこともあって自然とペースが速くなるのがデフォルトです。基本的には前傾ラップにななり、どのレースも似たようなペースになることがほとんど。ここでは上記の3レースのラップについて較べてみましょう。

 

3つのレースをレースラップ推移を較べると

以下が3つのレースのラップの推移です。前後半の3Fの差も合わせて書いておきます。

 
7月29日 小倉7R 1:08.1

11.9 - 10.5 - 11.2 - 11.3 - 11.1 - 12.1

前後半3F:33.6 - 34.5(0.9秒差の前傾)

 

7月30日 小倉8R 1:08.1

11.8 - 10.5 - 11.1 - 11.7 - 11.3 - 11.7

前後半3F:33.4 - 34.7(1.3秒差の前傾)

 

8月6日 小倉12R筑紫特別 1:08.2

11.7 - 10.6 - 11.2 - 11.7 - 11.3 - 11.7

前後半3F:33.5 - 34.7(1.2秒差の前傾)

 

7月30日と8月6日のラップ推移は似ていて、4F目が少し緩んでラストを11.7でまとめているレース。それに対して7月29日のレースはペースが緩むことなく進み、ラスト1Fがぐっと減速していることがわかります。

今走の小郡特別は逃げ・先行馬が少なく、ペースを作りそうな馬が7月29日のレースで先行して3着に粘った3歳馬のミルトドリーム。松山弘平騎手が連続騎乗することからも似たようなペースでの先行になるはずで、大きな中弛みのない逃げ・先行になると想定。そうなれば、7月30日、8月6日のレースで中弛みを利して前へ取り付いて差してきた馬には向かない流れになります。

 

◎ウインベントゥーラ 5歳牡馬

前走は7月29日のレースに出走して11着と大敗。スタートでやや出負けしたのを和田騎手が中団へ押し上げ、直線に入って追い出されると前が壁で伸びてくることができませんでした。道中の手応えは十分だったことから、外枠に替わる今走でスタートが決まれば好走のチャンスはあります。ミルトドリームの作るペースに乗ってグイっと差して来れる馬として◎を。

 

◯アドマイヤジャズ 5歳牡馬

こちらも前走は7月29日のレースに出走して5着と差し込んできた馬です。ウインベントゥーラとどちらを◎にするか迷いましたが、今走で内枠に入ったこちらを◯に。その前走でもやや出負けしており、内枠でスムーズにさばければ……。ホワイト騎手は馬群を割るよりも外へ進路を取ることが多い騎手なので、おそらく中団外目のポジションを取りきれる想定で。この馬もミルトドリームの作る流れであれば、ズバッと差して来れるはずです。

 

▲ミルトドリーム 3歳牡馬

鞍上の松山騎手が4F目で中弛みするようなペースを作らなければ押し切りまであります。前走は内々から抜群の手応えで追い出されたものの、ペースがきつく流れ込んでの3着。ピュアな逃げ馬が少ないここは逃げてもOK。前走だけ走れば勝ち負けに。

 

買い目

◎◯▲の馬連のボックスだと印をつけた意味がなくなるので、ここは◎を1着固定にした馬単を。この3頭のワンツースリーも十分にあるので、3連複は1点で。

 

馬単

11 → 4. 9

 

3連複

11 - 4 - 9

 

10R 英彦山特別 3歳以上500万下 芝2000m

3〜4コーナーで捲り合いの展開になることの多い小倉芝2000m。ここはグランノーブルが逃げて、それを目標に上位人気の馬が3コーナー過ぎからの仕掛け合いになる公算が高く、ロスのない脚さばき(ピッチ走法など)で外目を捲れる馬か、インで脚をためて差せる馬をピックアップしたいレースです。

 

◎サウンドパラダイス 4歳牝馬

前走の都井岬特別でも◯の印を付けた馬で、大外を力強く捲って5着。その前走は素質のある3歳牝馬がズラリと顔を揃えた1戦で、牝馬限定戦としてはハイレベル。今回は人気上位が「外」から捲っていきそうで、中団のインがガラリと空き巣になる可能性が大。和田騎手であればインをロスなく立ち回ることもできるはずで、この人気であればもう一度期待をかけます。

【小倉競馬場'17年8月5日(土)】の特別戦3レースをドーンと予想ーー九州スポーツ杯を中心に - ずんどば競馬

 

◯リセエンヌ 4歳牝馬

最内枠に入ったリセエンヌは間違いなく好位のインのポケットを取れるメンバー構成。ディープインパクト産駒らしく時計の速い決着もOKなので、今の小倉の芝も合います。松若騎手から荻野騎手への乗り替わりですから、ここ数戦よりも1列前での競馬になるはずで、好位のインからスルっと抜け出してこれれば好走の目は十分に。

 

△バリオラージュ 3歳牡馬

サウンズオブアース(父:ネオユニヴァース)の半弟で、こちらは父がディープインパクトに替わり、よりストライドが伸びる走り。本質的には小倉向きではありませんが、間隔が空いていたにもかかわらずー12kgと馬体重が減っているなかで、ゴール前までジリジリと脚を使っていたのは好印象。馬体重が戻っているのか、前走の反動はないのかが心配なので△に。このクラスであれば素質でブッコ抜けるはずで、角居先生が出走に踏み切ったのであれば体調自体には問題はないのでしょう。ただ、やはり馬体重がこれ以上減るのはマイナス……。

 

買い目

◎から◯と△への馬単。上記3頭の3連複を。

 

馬単

7 → 1. 8

 

3連複

7 - 1 - 8

 

11R TVQ杯 3歳以上1000万下 ダート1700m

タガノヴェローナは前日時点では5番人気と、1番人気のタガノグルナと人気の差が大きいのですね。それなら迷わず◎は決まりました。

 

◎タガノヴェローナ 3歳牝馬

父:クロフネ

母:タガノレヴェントン(母父:キングカメハメハ)

厩舎:中村均(栗東)

母タガノレヴェントンはタガノトネール(GⅢ武蔵野S)、タガノエスプレッソ(GⅡデイリー杯2歳S)と2頭の重賞勝ち馬を出している名繁殖牝馬。タガノヴェローナが500万下を勝ち上がったので、JRAのレースに出走したレヴェントンの仔はすべて2勝以上というオソロシイ成績になっています。

レヴェントンは母父がトニービン、そこにNureyevのクロスをもつことから、先行して粘り強いHyperionの血が豊富で、東京ダートマイルのGⅢ武蔵野Sをレコードタイムで逃げ切ったタガノトネール(父:ケイムホーム)の走りがこの母の特徴をもっとも表していると言えるでしょう。

ヴェローナは父がクロフネに替わり、兄たちよりも距離適性は長めで1600〜2000mがベスト。ストライドで走るため、本質的には小回りの小倉は不向き。とは言え、速いペースを先行して粘り強いタイプですから、1000万したクラスであれば素質で何とか……。

今走は逃げ馬がタガノグルナくらいで、楽に好位を取れる組み合わせ。グルナはそれほどペースを緩めずに逃げるタイプですから、流れはヴェローナに向くはずです。同馬主とあって、藤懸騎手の仕掛けが遅れなければ好走のチャンスは十分に。

 

◯タイマツリ 6歳牡馬

タガノヴェローナの仕掛けが遅く、グルナを交わすのに手間取るなら、好位のインからジリジリと伸びてくるのがタイマツリ。

前走はハイペースのレースを好位のインでスムーズに追走。ただし、4コーナー手前でバテて下がって来た馬をさばくのに手間取り、かなりロスのある競馬を強いられました。それでも6着まで追い上げたのは高評価。前走から間隔が空いたこともあり、仕上がり具合は気になりますが、このメンバーであればイキナリから狙えます。

好位のインにこだわったレースをする馬で、今回は楽にインのポケットが取れることから、好走の期待は十分です。

 

△キョウワランサー 6歳牡馬

ここまで強いメンバー相手に善戦をしており、ここに入れば力は上位。外目をスムーズに追走して差してくるタイプで、ホワイト騎手と手も合うはずです。

 

買い目

タガノヴェローナから◯と△への馬単と◯△の馬連、◎◯△の3連複を。

 

馬単

7 → 5. 11

 

馬連

5 - 11

 

3連複

7 - 5 - 11

 

まとめ

小倉の特別3レースはなかなかに混戦模様で、「あっ!」と驚く人気薄の好走があっても……と期待します。日曜日にはGⅢ北九州記念が行われるので、9Rの芝1200mの時計にも注目ですね。先週に引き続き速い時計がでるのかどうか……。皆様にとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。