JpnⅡレディスプレリュード(2017年)は◎ララベルと◯ハナズリベンジの2頭に期待してーー予想

f:id:hakusanten:20171005141358j:plain

優勝馬にJBCレディスクラシックへの優先出走権が与えられる第14回レディスプレリュード(JpnⅡ)が10月5日(木)、大井競馬場のダート1800m外回りを舞台に行われます。今年はJRAから5頭、地方所属から11頭が出走。

4日(水)に行われたJpnⅡ東京盃(大井ダート1200m外回り)は、キタサンミカヅキとブルドッグボスの地方馬(JRAから移籍)2頭が1、2着に入線し、JRA勢の上位独占を退けました。地方交流重賞において地方所属馬のワンツーはレアケースなだけに、JRA勢としては東京盃の翌日に行われるレディスプレリュードで「すぐに巻き返しを!」と意気込んでいることでしょう。

JpnⅡ東京盃(2017年)は浦和の◎ブルドッグボスと船橋の◯スアデラの2頭の地方馬に期待してーー予想 - ずんどば競馬

ダートの女王を決めるJBCレディスクラシックへ向けて、牝馬たちによる白熱したレースが期待できます。

 

JRA勢は豪華メンバー

ダート1200mの東京盃はブルドッグボスやスアデラ、キタサンミカヅキ、トウケイタイガーなど実力のある地方所属馬が顔を揃え、JRA勢に劣らない布陣がしかれました。

レディスプレリュードはJBCレディスクラシックを連覇している「砂の女王」ホワイトフーガ、関東オークスの覇者クイーンマンボ、JpnⅢスパーキングレディカップを制したアンジュデジールなどJRA勢5頭はいずれも高い能力をもつ実力馬。昨日の雪辱を果たすチャンスが早々に訪れましたね。

 

ホワイトフーガ 5歳牝馬

2015、16年のJBCレディスクラシックを連覇している「砂の女王」。ホワイトフーガは父クロフネ(フレンチデピュティ直仔)×母父フジキセキですから、同じ高木登厩舎に所属し、チャンピオンズCなどを勝ったダートGⅠ馬サウンドトゥルー(父フレンチデピュティ×母父フジキセキ)と似た血統構成をしています。

この他にも、ダートGⅠ7勝のカネヒキリが父フジキセキ×母父Deputy Minister(フレンチデピュティの父)という配合なので、この「フジキセキ×Deputy Minister系」はダートの上級馬を多く出すニックスと言えるでしょう。カネヒキリやサウンドトゥルーからも、古馬になってジリジリと成長するタイプが多く、5歳牝馬のホワイトフーガもまだまだ活躍が見込めます。

カネヒキリ、サウンドトゥルー、ホワイトフーガはフジキセキ産駒でもパワーに優れたタイプですが、ダート馬としてはしなやかなストライドで走るので、直線の長いコースがベター。

ホワイトフーガにとっては川崎で行われた前走のスパーキングレディカップよりも大井の外回りコースで行われるレディスプレリュードは適性に合っている舞台ですから、好走の可能性は十分にあります。不安点は、今走がJBCレディスクラシックに向けての前哨戦であることと、「ダンサブルな騎乗」で気を吐く蛯名騎手が乗ることの2点。ただ、馬券圏内を外すほどのマイナスとも言えないので、少なくとも人気に見合う走りはしてくれるでしょう。

ホワイトフーガの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

サウンドトゥルーの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

カネヒキリの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

 

アンジュデジール 3歳牝馬

昆貢+横山典弘騎手の好相性のコンビが、スパーキングレディカップに続く地方交流重賞制覇に向けてレディスプレリュードに挑みます。前走でホワイトフーガ以下、今走で対戦する有力馬を退けているのは大きな強み。

母ティックルピンクの半弟にJpnⅠ川崎記念を勝ったオールブラッシュ、本馬の兄にオープンで活躍するアキトクレッセントなどダートの上級馬が出ている牝系。アンジュデジールは父がディープインパクト産駒ながら、兄のアキトクレッセントと似たような体型+走法に出たのは、母ティックルピンクの繁殖力が強いから。

ダート馬としてはストライドが伸びるタイプなので、直線の短い川崎よりも大井コースは合っている印象で、ナイター競馬もすでに経験済みですから大きな不安点はありません。JpnⅡの関東オークスではここに出走するクイーンマンボに大きく突き離された2着と負けているだけに、雪辱がなるのかに注目です。

アンジュデジールの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

 

クイーンマンボ 3歳牝馬

JpnⅡ関東オークスを勝った、3歳牝馬のダート・チャンピオン。前々走のJpnⅢブリーダーズゴールドカップは古馬のマイティティーを捕まえることができずに2着と敗退し、前走のローズSは芝のレースで12着と大敗しました。その前走から間隔を詰めてここへ出走するとあって、身体・精神的なダメージがどれほど残っているのかは不安です。関西の名門・角居勝彦厩舎らしくない押せ押せのローテーションがどのように出るのか……。今年の3月にデビューしてから長い休みを取ることなく7戦し、疲労の蓄積が心配されます。

母スズカエルマンボ(父シンボリクリスエス)は名牝スプリングマンボの仔で、天皇賞・春を勝ったスズカマンボの半妹。活力のある牝系で、クイーンマンボのようなダートの上級馬が出てもおかしくはありません。ただ、本馬はこの名牝スプリングマンボの血を有効に使うような大胆なクロスをもっているわけではないので、一定の能力があることは確かですが、ホワイトフーガを負かせるだけの血統的な根拠があるのかは「?」が……。

クイーンマンボの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

 

サルサディオーネ 3歳牝馬

前走のGⅢレパードSはエピカリスやローズプリンスダムなどの強力牡馬を相手に果敢に逃げて2着。牝馬としては馬格があり、牡馬に混じっても目を引く馬体はいかにもパワー型です。

サルサディオーネは、母系全体にNasrullahの血を多く引くのと、母サルサクイーンがVictoria Park4×5のクロスをもつため、これが父ゴールドアリュールのNureyevのスピードとパワーを刺激していると考えられます。

昨日の東京盃に出走したスアデラのときにも書いたように、ゴールドアリュールは母系に気難しく揉まれ弱いVaguely Nobleを引くので、その産駒は「逃げ」か「外目をスムーズ」に走るのがベスト。今回は最内枠+すぐ外の枠に先行馬のマイティティーがいるため、どのようなペースで逃げるのかがポイント。

父ゴールドアリュールはストライドで走るダート馬を多く出す種牡馬ですから、大井の外回りコースそのものは合っています。出脚が抜群に速いわけではないので、押して押しての先行策になるはず……岩田騎手なので引くことはないでしょうから、ペースが流れることも十分に。ハナに行き切れないと大敗もあるタイプです。

サルサディオーネ | 競走馬データ - netkeiba.com

 

マイティティー 5歳牝馬

外枠からスムーズに逃げか先行したときに好走するマイティティー。1着か大敗かのタイプで、「能力全開」となれば前走のブリーダーズゴールドカップのようにクイーンマンボ相手でも引けを取らないレースができる馬です。

父エンパイアメーカー×母父フレンチデピュティ×母母父サンデーサイレンスですから、名血・名種牡馬が重ねられ、競走馬としてだけではなく繁殖牝馬としても大きな期待をかけたくなる配合。スムーズに先行できさえすれば、この相手でも引けをとることのない馬ですが、この内枠というのは……。テンの速い馬ではないため、サルサディオーネを行かせて楽に外目の2番手が取れるようだと好走の可能性はぐっと広がります。

しなやかな血が入ったダート馬なので、できれば軽いダートがベターとは言え、大井コースの外回りは適正としては合っている舞台。スンナリとした展開になって、ホワイトフーガの捲りに合わせられるならここでも。

マイティティーの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

 

予想

地方馬からはララベルに注目。父ゴールドアリュール×母父ティンバーカントリーで、Mr. Prospector4×4という美しい配合。Mr. Prospectorの母系に入るNasrullahがゴールドアリュールのNureyevと脈絡し……本当に素晴らしい……。揉まれ弱いので今回の大外枠はプラスです。この馬については以下の記事に詳しく書いてあるので、よければそちらもご覧下さい。

ララベルの血統表 | 競走馬データ - netkeiba.com

スパーキングレディーC('17年)はララベルがホワイトフーガを倒すことに期待してーー予想 - ずんどば競馬

 

レース展開

サルサディオーネとマイティティーの逃げ争いがこのレースの最大のポイント。ペースが速くなればより上りのかかる展開になり、パワー優先のレースになります。大井のダートが昨日の東京盃のように時計がかかると、渋った馬場がベターのホワイトフーガには捲りにくく……。アンジュデジールやクイーンマンボも時計のかかるレースが「ずんどば!」とは思えないので、難しいレースに……。

 

△ホワイフーガ 5歳牝馬

前走の4着敗退で人気が落ち着くようなら。「GⅠチャンピオンズCを勝てるのでは!」と思えるほどの好配合。ポコポコと負けてしまうため、「砂の女王」という冠はちょっとこの馬には重いのかもしれませんが地力は一枚上。蛯名騎手ではなく大野騎手が乗ってるのなら間違いなく◎をつけます。でも、蛯名騎手だと、ね……。

ただ、この馬以外に印をつけたいJRAの馬もいないので、困りましたね。

 

◎ララベル 5歳牝馬

父ゴールドアリュール×母父ティンバーカントリーはGⅠ馬コパノリッキーと同じ。このメンバーに入っても引けを取らない好配合。揉まれない外枠はプラスとは言え、1800mの大外枠だと1コーナーに入るまでに外過ぎないポジションを取れるのかが鍵になります。体調面の不安などはもちろんあるものの、それはこの馬にとってはつきものですから、もうそれほど心配はしません。

レディスプレリュードをララベルかホワイトフーガのどちらかが勝つというのはなかなかイメージできず……。とは言え、ララベルにしか◎を打てる馬がいないのでここから。

 

◯ハナズリベンジ 6歳牝馬

JRAから地方へ移籍したハナズリベンジに◯をつけます。父ハーツクライ×母父サクラバクシオーで、1800m前後の距離を先行して捲る中距離馬。大井のダートで好結果が出ていないものの、今年のTCK女王盃6着ほど走れればこのメンバーなら足りる可能性は大。サルサディオーネとマイティティーがペースを引き上げ、パワーよりのレースになるなら父ハーツクライのスタミナが活きる流れになります。R・クアトロ騎手はアベレージヒッターではなく、ホームランバッターなのでハマれば好走もできるでしょう。

 

買い目

◎と◯の馬連と、この3頭の3連単を。

 

馬連

16 - 7

 

3連単

5 - 7 - 16の3連単ボックス

 

まとめ

レディスプレリュードは好メンバーが揃い混戦模様。イマイチ信用できない面々でもあるので、ここは高配当狙いで。ララベル - ハナズリベンジの馬連から。ドカンと高配当が出ることを祈って。

皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。