【新潟競馬場'17年8月5日(土)】の特別戦3レースをドーンと予想ーー越後Sを中心に

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JRAは7月29日(土)から6週間におよぶ新潟・小倉・札幌の3場所開催がスタートし、いよいよ本格的な夏競馬のシーズンがやってきました! 関東圏は「日本で唯一の直線1000m」のレースが行われる新潟競馬場がメインとなり、JRA最長を誇るホームストレッチ(芝外回りコースは658.7m)でのレースは迫力満点です。開幕2週目の新潟は絶好の馬場コンディションが保たれており、芝・ダートともに「良」で開催されそうです。

今回の記事では8月5日(土)、新潟競馬場で行われるダリア賞、信濃川特別、越後Sの特別3レースをドーンと予想していきます。

 

8月5日(土) 新潟競馬場の特別戦

8月5日(土)、新潟競馬場の特別戦は芝のレースが2鞍、ダートが1鞍組まれています。その内の1つは2歳オープン(芝1400m内回り)のダリア賞。新潟2歳Sのステップレースですから、デビューしたばかりの2歳馬のレース振りに注目です。

 

9R   ダリア賞 2歳オープン 芝1400m内回り

10R 信濃川特別 3歳以上1000万下 芝2000m外回り ハンデ

11R 越後S 3歳以上1600万下 ダート1200m ハンデ

 

土曜日はM・デムーロ騎手が新潟で騎乗することから、戸崎騎手とのリーディング争いも楽しみの1つです。10Rの信濃川特別と11Rの越後Sはともにハンデ戦。夏のローカル開催のハンデ戦とあって一筋縄では……とは思うものの、信濃川特別には毎日杯3着のキセキがM・デムーロ騎手を鞍上に出走するとあって、グリグリの人気を集めることに……。この時期の1600万下ダート短距離戦はレース数が少ないため、越後Sには好メンバーが揃って混戦模様ですね。それでは、1戦ずつ見ていきましょう。

 

9R ダリア賞 2歳オープン 芝1400m内回り

中京芝1400mの新馬戦を完勝したタイセイプライドがM・デムーロ騎手鞍上ということもあって1番人気に支持されるメンバー。吉田豊騎手のシャインカメリア、戸崎騎手のニシノベースマンがそれに続く人気になるのでしょう。

2歳馬のオープン戦は新馬戦や未勝利戦でのレース内容が予想をする上で大きなウェイトを占めます。ただ、その前に……1人だけ騎手のデータを取り上げます。それはそう、関東の中堅・吉田豊騎手。

 

吉田豊騎手の特別戦での成績(7月1日〜)

毎週競馬に参加しているファンの方なら思い当たるフシもあるはずですが、吉田豊騎手は現在絶不調です。弟の吉田隼人騎手が今年の函館リーディングを獲得したのとは対照的に、夏の福島開催から苦しい競馬が続いています。そのなかでも、2歳戦や3歳未勝利戦を除く特別戦での成績がかなり低調……。7月1日(土)〜の特別戦での成績は下記の通りです。

 

▼吉田豊騎手 7月1日〜特別戦での成績
日付 開催 馬 名 着順 人気 クラス コース
7/30 新潟 ワキノハガクレ 8 5 1000万下 ダ1200m
7/30 新潟 メモリーミネルバ 4 11 500万下 芝1400m
7/30 新潟 タガノカムイ 8 10 1000万下 芝1600m
7/23 福島 ノワールギャルソン 7 12 1000万下 ダ1700m
7/23 福島 ヨシノザクラ 2 2 500万下 芝1800m
7/22 福島 ダイトウキョウ 7 2 1000万下 芝1200m
7/22 福島 アポロナイスジャブ 4 7 500万下 ダ1700m
7/16 函館 ツクバアズマオー 10 6 GⅢ 芝2000m
7/16 函館 エクストラペトル 8 13 1000万下 ダ1700m
7/15 福島 クロフネビームス 5 6 1600万下 ダ1700m
7/15 福島 サブライムカイザー 3 3 1000万下 芝2600m
7/9 福島 バーディーイーグル 10 10 GⅢ 芝2000m
7/9 福島 タニセンジャッキー 7 8 1000万下 ダ1700m
7/9 福島 ゴールデンハープ 5 10 500万下 芝2000m
7/8 福島 カカドゥ 5 4 1000万下 芝2000m
7/8 福島 マコトギンスバーグ 5 5 500万下 芝2600m
7/2 福島 ニシノアップルパイ 12 4 GⅢ 芝1800m
7/2 福島 セイウングロリアス 3 5 500万下 芝1800m
7/1 福島 ニシノラッシュ 13 8 1600万下 芝1200m
7/1 福島 アルファアリエス 11 9 1000万下 ダ1700m
7/1 福島 キークラッカー 5 3 500万下 芝2000m

特別戦だと全成績が(0 - 1 - 2 - 18)とここまで勝利がありません。500万下だと(0 - 1 - 1 - 5)とソコソコなので、1000万下より上のクラスではほぼ好走しないというのがわかります。もちろん、人気馬をバンバン飛ばしているわけではないものの、ソコソコ上位の人気に乗っても勝ち切れていないのは事実です。う〜ん、これを見てしまうとWIN5では買いにくいですね……。

というわけで、新潟9〜11Rに出走する吉田豊騎手の馬はこの時点で1着には来ないと決め打ちします。もう少し成績が上向いたら考えよう、そうしよう……。

 

タイセイプライド 2歳牡馬

父:ヨハネスブルグ

母:キャニオンリリー(母父:エルハーブ)

厩舎:西村真幸(栗東)

栗東の西村真幸厩舎はここまで(7月30日終了時点)2歳馬が9頭デビューし、全成績が(1 - 3 - 3 - 6)とソコソコの好走率。西村厩舎+冠号タイセイの2歳馬は(1 - 2 - 2 - 1)とさらに好相性の組み合わせです。

タイセイプライドの全姉フクノドリームは2歳交流重賞エーデルワイス賞を勝ち、GⅢアイビスサマーダッシュ2着の活躍馬。母キャニオンリリーの半兄キャニオンロマンは大井の羽田盃を勝っているように、近親にはダートで活躍する馬が出ています。

500kgを超える馬体はヨハネスブルグ産駒らしいパワーが表れていて、前脚のかき込みの強さを見ても将来的にダート路線へ向かうかもしれませんが、2歳のこの時期であれば芝のレースも豊かなスピードで対応可能です。

新馬戦は直線を余力十分に抜け出し、残り200mから軽く仕掛けられた程度で2着馬に0.6秒差をつける完勝。勝ちタイムは水準のものがあり、速い時計の出る新潟の芝もOK。ヨハネスブルグ産駒はデビューからデイリー杯2歳Sまで3連勝を上げたホウライアキコを見ても、早熟なスピードに優れており、2歳のこの時期は無類の強さを発揮します。新馬戦では気性的な問題は出していなかったので、ここは2連勝の期待がかかります。

 

シャインカメリア 2歳牝馬

父:アポロキングダム

母:シャインセレブ(母父:クロフネ)

厩舎:小野次郎(美浦)

母シャインセレブの仔はここまで3頭がデビューし、JRAではシャインカメリアが初勝利を上げました。母系はマンハッタンカフェなどの活躍馬を出したサトルチェンジに遡る牝系。父アポロキングダムは少ない産駒数ながら勝ち上がり率の高い種牡馬で、2、3歳戦における成績はソコソコです。ただ、EI(アーニングインデックス)が1.0を下回っていることから、新馬や未勝利を勝ち上がった後の上級戦で足踏みしてしまう馬が多く見られます。

新馬戦は函館2歳ステークスでも上位の人気になったパッセの2着。前走の未勝利戦はダートの1200mを鮮やかに逃げ切り、連闘でここへ出走します。ストライドの伸びないピッチ走法で、新潟の内回りコースは合いそうなものの強調材料が少なく……。吉田豊騎手騎乗というのもマイナスです。

 

ニシノベースマン 2歳牡馬

父:ノヴェリスト

母:ニシノマナムスメ(母父:アグネスタキオン)

厩舎:森秀行(栗東)

父ノヴェリストはキングジョージⅥ&QESで5馬身差のレコード勝ちを上げた活躍馬。その父Monsunはドイツを代表する種牡馬で、ソウルスターリングの母父としても知られます。ノヴェリストは今年の2歳馬が初年度産駒となるため、どのような活躍馬を出せるのかに注目。

ニシノベースマンは母ニシノマナムスメらしいピッチ走法で走るパワーマイラーで、2歳の早い時期からレースに出走できるのは父の欧州的なパワーによるものでしょう。新馬戦で見せた器用な脚捌きと、福島コースの未勝利戦を素軽く捲った脚を見てもいかにも内回り・小回りが合うタイプ。現状では新潟の内回り1400mはこの馬の適性としてベターな舞台。

気になるのはこれで3戦連続の長距離輸送となる点で、ガサのない馬だけにこれ以上馬体重が減るようだとマイナス。

 

◎タイセイプライド 見

骨っぽい相手もいないので。新潟芝内回りコースはM・デムーロ騎手の瞬時にギアをトップスピードに上げる乗り方がはまりやすく、揉まれない大外枠に入ったのもプラス。おそらく1番人気になるため買いにくいですが……。相手も馬体減りさえなければニシノベースマンが有力のため、このレースは見(ケン)で。

 

10R 信濃川特別 3歳以上1000万下 芝2000m外回り ハンデ

3歳馬のキセキ、サーレンブラント、そして500万下を2連勝したブラックプラチナムの三つ巴のレースが想定されます。このレースは新潟の外回り2000mとしては逃げ馬がダイナミックアロー、スパーブデイと揃い、先行馬も多い組み合わせ。差し・追い込みの3歳馬2頭にとっては願ってもない流れになりそうです。

 

人気上位3頭のなかでは

人気上位3頭のなかでは、もっとも前目に付けられるブラックプラチナムが有力。ここ2戦はオープン級の走りを見せているだけにここはすんなりと通過したいところです。キセキとサーレンブラントはそれほど実力差のない2頭ですが、ハンデ差がついたのが微妙ですね……。

 

◎ダイナミックアロー 4歳牡馬

スパーブデイとの激しいハナ争いになったら「大敗、チーン……」の可能性も十分ありますが……。三津谷騎手は大逃げにもち込むのが巧みなので、2番手以下を離すような展開になれば1着も。おそらく人気の各馬は直線勝負になるので、1着か大敗かの逃げを打って欲しいですね。

 

買い目

戸崎騎手が前目で競馬をするのであればブラックプラチナムはあっさりと勝ってしまう可能性が高いのでダイナミックアローの単勝のみで。

 

11R 越後S 3歳以上1600万下 ダート1200m ハンデ

新潟のダートコースは逃げ・先行馬が有利なコース。ただし、短距離の上級条件(1600万下〜オープン)だけは差しも決まります。差し・追い込みが決まりやすいのはOP>1600万下のため、逃げ・先行馬の少ない越後Sは素直に前につける馬をピックアップしたいところです。

 

そして、吉田豊騎手が……

先行馬マハロマナ(5歳牝馬 水野貴史厩舎)は外目の2、3番手をスムーズに追走できる絶好の枠に入りました。ただし、鞍上は吉田豊騎手……。少なくとも1着はないわけで、1600万下条件だと2、3着も厳しい。反対にここで好走するようなら今後の吉田騎手のリズムも変わってきますね。

 

レース展開

レースはアースゼウスとヴァーノン、そして中からドラゴンゲートの逃げ争い。内田騎手は内で包まれるのを嫌うのでドラゴンゲートはかなり出して行く可能性が高く、アースゼウスも逃げ専門なのを考えると、この2頭の争いは激しくなることが予想されます。3、4番手の外目をすんなりと追走できるタイプかインのポケットに入れる先行馬をピックアップしたいところです。

 

◎ボンボンキャスト 5歳牝馬

父:ゼンノロブロイ

母:リターンキャスト(母父:ノーザンテースト)

厩舎:大竹正博(美浦)

新潟ダートは(3 - 1 - 0 - 0)と得意にしており、この枠ですから逃げ・先行馬の直後のインを取れる組み合わせ。斤量は据え置きの52kg、(4 - 1 - 0 - 2)と乗り慣れた丸田騎手に替わるのもプラスで、函館からの長距離輸送をこなせればここでもチャンスは十分に。

 

◯ウインオスカー 4歳牡馬

父:スクリーンヒーロー

母:グローリサンディ(母父:エイシンサンディ)

厩舎:飯田雄三(栗東)

人気馬のなかではもっとも外枠に入ったウインオスカーをピックアップ。この2連勝はレース内容も立派なもの。前につける脚があることと新潟実績のあることは強気になれます。昇級初戦となりますが、1分10秒台の決着になればチャンスも十分です。

 

以下は2、3着候補として

以下は2、3着候補としての△

△コンテナ

昇級初戦となる中京ダ1400mを除外になってここへ。横山典騎手がきっちりと好位での競馬をしてくれるのであればこのメンバーでも十分に戦えます。

△ドラゴンゲート

アースゼウスを制して行ききれれば残り目も。

△マハロマナ

2、3着なら……。吉田豊騎手が新潟開催で調子を上げられるかどうかは引き続きチェックしたいところです。

△ヒカリマサムネ

内枠から差し馬としてのピックアップ。

 

買い目

◎◯から馬単の1着流しで。

 

馬単

4. 14 → 4. 14. 3. 5. 11. 1

 

まとめ

土曜日の新潟競馬場は素質馬やM・デムーロ騎手の参戦など楽しみな1日になります。これで馬券も当てられれば上々なのですが……。皆様にとっても素晴らしいレースになりますように。

以上、お読みいただきありがとうございました。