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スローはダメジャー!なニュージーランドトロフィー(2017年)回顧

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NHKマイルカップのステップ・レース、GⅡニュージーランドトロフィー(中山芝1600m)は、ジョーカプチーノ産駒のジョーストリクトリが直線インからするすると抜け出すと、後続の追撃を振り切って1着。この日の中山芝レースでは神がかった騎乗を見せていたシュタルケ騎手らしい早めの仕掛けで、ジョーストリクトリを初重賞制覇に導きました。勝ちタイムは1:36.0(稍重)での決着。

2着にはスローペースを逃げて粘り込んだメイソンジュニア、3着は大外枠から先行したボンセルヴィーソが入り、差し馬勢が届かない前残りの展開になりました。

 

スローでは差せないダイワメジャー

今年のニュージーランドトロフィーで1、2番人気に支持されたクライムメジャーとスズカメジャーはいずれもダイワメジャー産駒。稍重の馬場を考慮しても逃げたメイソンジュニアのペースは前半800mが48.4のスローで、差しに構えたクライムメジャーとスズカメジャーにとっては厳しい展開でした。

外目の2番手でスムーズに追走していたダイワメジャー産駒のボンセルヴィーソが前との差を詰めきれずに3着に敗れたことからも、このペースでは差しに回ってしまっては「ダメジャー」なのです。

ボンセルヴィーソの松山騎手はコウソクストレートの瞬発力に屈した前走のファルコンSの教訓を活かして、そこそこなペースにするのかな?と思ってレースを観ていましたが、2番手で折り合う競馬を選択しました。4角手前でもう少し強気に仕掛けても直線でバテることはなかったはずで、レース上りが34.3だとダイワメジャー産駒がスパッと差すには速すぎるラップ。

ボンセルヴィーソの松山騎手は前走のファルコンS、速いペースにも関わらず直線で先頭に立つ積極的な競馬を見せていただけに、ここで消極的な競馬になってしまったのは悔やまれます。かかる馬ではないので、出して行ったとしてもハイペースで末脚を失くしてしまうようなことにはならないはずなのですが…NHKマイルカップでは「スローはダメジャー!」な展開にしないためにもこの馬が平均ペースで逃げるレースを希望します。

 

1着 ジョーストリクトリ

ジョーカプチーノ産駒はマイネルバールマンも見てもフワリとした先行力としなやかなストライドが目立つ馬が多く、東京>中山というコース適性だと思っていたら、ジョーストリクトリのインから早め先頭で押し切る競馬には脱帽でした。

短期免許で来日中のシュタルケ騎手はワールドエースを先行させて勝ったマイラーズCのイメージが強く、差しに構えたり馬群を捌く競馬になると繊細さに欠ける面があると思い込んでいました。ただ、昨年のダービー卿CTではマジックタイムでズバッとインの捲り差しを決めていたわけですし、今年のアネモネSもディアドラでイン差しと中山では好騎乗も見せていたので、ジョーストリクトリでのイン差しの勝利は認識を変えなければいけないな、と。今まではシュタルケ騎手の差しはマイナスに捉えていましたから…それと、重馬場の中山はシュタルケ騎手に合っていて、土日の騎乗は神がかってましたね。

シュタルケ騎手の好騎乗に導かれたとは言え、スムーズにコーナーを回りインをすっと抜け出したのはジョーストリクトリに力があるからで、かからない気性と好位に付けられる器用さはなかなかのもの。稍重の馬場もこの馬には味方をしたはずで、ファルコンSのように時計が速いと少し足りない競馬になってしまいます。

ベスト距離が1400mのこの馬にとってはマイルであればスローの流れが希望で、今回のニュージーランドトロフィーは展開もハマった面がありました。

 

2着 メイソンジュニア

ファルコンSは平均よりやや速い流れを先行して3着、ニュージーランドトロフィーはスローペースを逃げて2着と、異なるペースで好走したのは競馬のセンスが高いからでしょう。

こちらもジョーストリクトリと同じように1400mがベストで、スローの上り勝負になったことでスプリンターとしての鋭い脚を使うことができました。しなやかさのあるフォームで走るため、NHKマイルカップの行われる東京コースそのものは適性として合っていますが、やはりマイルの舞台はマイナス。内枠に入って、スローの上り勝負になればチャンスも…

異なるペースで好走したのは高い能力をもっている証拠なので、NHKマイルカップで凡走したとしてもスプリント戦に目標を切り替えて来れば注目したい1頭です。

 

クライムメジャーは8着

池江泰寿厩舎のNHKマイルカップ担当馬が優先出走権を取れずに8着と敗退。これで、皐月賞に出走するペルシアンナイトとアルアインのどちらか、あるいは2頭がNHKマイルカップに矛先を向けてくる可能性も高まりました。

クライムメジャーはアドマイヤミヤビと対戦した新馬戦の勝利が上り33.9での差し切り。このイメージがあるからか、ニュージーランドトロフィーでも差しに構えましたが、やはりそれだと鋭さ負けをしてしまいます。先行することが多い川田騎手が中団で折り合いに専念していたのも、おそらくNHKマイルカップを見据えての騎乗だったのでしょう。

クライムメジャーも将来的には先行押し切りのタイプに完成するはずですから、今日のレースはノーカウントでOK。最後の直線ではズルズルと後退せずにジリジリと伸びてはいました。今後はじっくりと立て直しを図って欲しいですね。

 

スズカメジャーは6着

前走のFウォーク賞が後方から重厚なストライドでの差し切り勝ちだったこともあって、岩田騎手はニュージーランドトロフィーでも差しに構えました。

4角で外に膨れたところを見てもコーナーでスピードに乗せると少し遅れるタイプ。こちらもダイワメジャー産駒らしくスローの上り勝負ではダメジャー!です。この馬は上記のボンセルヴィーソやクライムメジャーよりもストライドに伸びがあるため、直線の長い東京や中京コースがベターで、上りがかかるなら差す競馬でもOK。ただ、前受けで押し切る競馬がベストな気がしますが…

祖母が名繁殖のスプリングマンボで、完成は遅め。3歳春の時点でこれだけ走れているのは能力の高い証拠で、今後の成長が楽しみな1頭です。

 

ランガディア

2人気に支持されたランガディアはしなやかなフットワークで走る馬ですから、中山のマイル戦の内枠で馬群に揉まれる競馬だと力を発揮できませんでした。東京などの直線の長いコースで巻き返しを図りたいですが、この大敗から立て直せるかどうかは厩舎力にかかってきそうです。

 

予想

hakusanten.hatenablog.jp

クライムメジャーからの3連複では何も当たりません…

チーン…

 

まとめ

 ニュージーランドトロフィーの結果がそのままNHKマイルカップにつながるかどうかはまだ分かりませんが、スローはダメジャー!なことを改めて痛感しました。

ボンセルヴィーソの松山騎手は、次のGⅠでどのようなペースを刻むのか? 次のレースが楽しみですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。