ラジオNIKKEI賞(2018年)はRobertoのパワーをもつ◎ロードアクシスのイン捲りに期待して

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「夏競馬!」シーズンの開幕を告げる3歳ハンデ重賞「ラジオNIKKEI賞」が福島芝1800mを舞台に行われます。今年は新馬→500万下と2連勝の上がり馬フェエールマンが1人気に押され、メイショウテッコンやイェッツトなどのOP実績馬がそれに続く人気となり、ハイレベルの混戦模様。3歳の秋に向けて好スタートを切るのはどの馬になるのでしょうか?

 

福島の芝は高速馬場!

開催初日の福島は土曜日のメイン・レースのテレビユー福島賞(1600万下・芝1200m)で1分7秒1の好タイムが出たように、昨年よりもかなり軽い高速馬場。近年のJRAはどこもかしこも馬場が高速化していて、「びっくり!」よりも「またか……」といくらか食傷気味ではありますね。

 

エアレーションの効いたフカフカ馬場

7月開催の福島芝コースはエアレーション作業(✳︎)が行われ、クッション性の高いフカフカとした馬場となりました。土曜日の8R(3歳以上500万下・芝1800m)を観ても、向正面でペースが緩むと外からの捲り差しが届き、「逃げ・先行天国」というわけではありません。

✳︎今回の福島芝コースで実施されたのは、路盤をほぐすシャッタリング作業です

中盤のペースが緩むと、馬群の後方からスピードを上げて捲り差せるので、前目のポジションを取れるのかどうかよりも、高速馬場の適性があるのかが大切です。スピード能力がない馬には苦しいコンディションとなるでしょう。

 

ラジオNIKKEI賞の予想

ラジオNIKKEI賞は福島の小回りコースの重賞ですから、コース適性とレースの展開が予想をする上での大きなポイントになります。

コース適性についてはすでに展望記事で詳しく書いているので、よければそちらをご覧下さい。

 

小回り福島適性のある馬

ラジオNIKKEI賞は母系にRobertoを引く馬やHaloクロスをもつ馬が好走しています。これらの血はパワーと器用さを伝えるので、小回りの福島を捲るのに「ずんどば!」です。今年はこのなかから◎を選びます。

 

Robertoを引く馬

今年の出走馬のなかで母系にRobertoを引くのは以下の4頭です。

ロードアクシス

マイハートビート

イェッツト

ロードライト

(内枠から降順)

このなかで配合と走法からもっとも小回りの福島に向いているのは、俊敏なピッチで走るロードアクシス。最内枠に入ったことで、ロスなく立ち回りたいこの馬には絶好でしょう。

 

Haloクロスをもつ馬

キューグレーダー

キボウノダイチ

マルターズルーメン

ロードライト

このなかでもっとも福島コースに適性がありそうなのは、名牝Coup de Genieの血をHaloとMr. Prospectorのクロスで刺激しているキボウノダイチ。クロスのうるさい配合だけに、3歳秋から古馬にかけてグングンと成長するのかは微妙なものの、この時期ならまだまだ踏ん張れるはずです。

 

展開予想が難しい

ラジオNIKKEI賞の展開を握るのは、メイショウテッコンとケイティクレバーの逃げ馬2頭です。難しいのはこの2頭の枠の並び……。スタートの速いケイティが1コーナーまでにインへ切り込むと、メイショウは馬群に包まれるリスクがあります。

メイショウテッコンがスッとスタートを切ってハナに立ってしまうのであれば、ペースは緩まずに流れる可能性が高く、ケイティクレバーの逃げだとスローになる可能性が……。どちらのペースに転んだとしても3コーナーからのロングスパート戦となり、高速馬場で各馬の脚が削がれないことを考えると、コーナーをいかに器用に立ち回れるかが鍵になるでしょう。

フィエールマンとイェッツトの差し馬2頭は向正面でペースが緩めば、脚を使わずに押し上げれる分だけチャンスです。メイショウテッコンが京都新聞杯のように緩まず逃げると、苦しい展開になりますね。

 

◎ロードアクシス 3歳牡馬

父:ブレイクランアウト

母:エニーデイ(母父Arch)

厩舎:奥村豊(栗東)

福島コースで行われた500万下のひめさゆり賞(芝2000m)を快勝しており、小回り適性に不安はありません。前走の京都新聞杯は16着と大敗しているものの、その前の若葉Sはメイショウテッコンに先着する3着と好走しており、人気馬と大きな力差のない1頭。

3コーナーからのロングスパート戦となるなら、もち前の器用さとパワーでイン捲りが打てるはずで、この人気なら積極的に狙いたくなります。

 

血統

母エニーデイはJRA未勝利。3代母Kelly's Dayは日本で成功を収めた種牡馬ブライアンズタイムの母として知られ、この牝系からはクリールパッションとヒラボクキング、2頭のダート重賞馬が出ています。

母エニーデイはRoberto、Danzig、Graustarkとパワー系の血を多く引き、ブライアンズタイムにMr. Prospectorのスピードを加えたような配合。ロードアクシスが小回り向きの器用さとパワーをもつのは、この母の影響が大きいのでしょう。

ロードアクシス自身はMr. Prospector3×4のクロスをもち、ここがスピードの源。ただ、フットワークはいかにもブライアンズタイム的な力強さを感じさせ、しなやかなキレよりも前脚をかき込んで走るパワータイプです。福島であれば高速馬場もOK!

 

2着候補は?

メイショウテッコンがハナを取り、ペースを緩めないレースメイクをするなら、56kgでも逃げ切りのあるメンバー構成。イーブン〜ハイのペースだと外目を捲りたいフィエールマンとイェッツトには苦しく、その辺りがレースのポイントとなります。

メイショウテッコンの不安は外回りコースに向くしなやかさをもつこと。逃げ馬としてはスタートが速くないのも、トップスピードに乗るまでに時間のかかるストライド走法だから。外枠であればまだ良かったのですが、インのポケットで器用に立ち回れるのかは不安が先立ちます。

2着候補としては、メイショウが逃げられなかったパターンを想定。まず、3歳の重賞レースに強いノーザンファーム生産馬から選択します。

キューグレーダー

マイハートビート

フィエールマン

グレンガリー

ノーザンファーム生産は上記の4頭。マイハートビートを除くと人気馬ばかりですね。人気の3頭は厩舎+騎手に不安のない関東馬なので、これらをピックします。

 

3着候補は?

2着候補の3頭+小回り向きの馬をピックアップ。

キボウノダイチ

イェッツト

ロードライト

人気馬イェッツトはフィエールマンを拾うなら買わないといけません。キボウノダイチとロードライトは配当上げ要因ですね。

 

買い目

ロードアクシスの1・2着付の3連単を買います。メインは1着付けで、1人気フィエールマンが突き抜けてしまってもOK用に、2着付けは押さえで。

 

3連単

1着:1

2着:3. 6. 13

3着:3. 6. 13. 7. 10. 12

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1着:6

2着:1

3着:3. 13. 7. 10. 12

計20点。このなかで最低配当はフィエールマン→ロードアクシス→イェッツトで約250倍。回収率としては1250%ですから、この点数ならOKです。高目な跳ねてくれることを願っています。

 

まとめ

ラジオNIKKEI賞は今年も面白いメンバーが揃いました。メイショウテッコンが逃げ切るのか、フィエールマンが捲り差すのか、今からレースが楽しみです。皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

以上、お読みいただきありがとうございました。