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シャケトラの捲りはキタサンブラックを打ち負かせるのか?ーー宝塚記念に向けて

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GⅡ日経賞(中山芝2500m)を後方からの鮮やかな捲りで快勝したシャケトラ(4歳牡馬)は、GⅠ初挑戦となった天皇賞・春で3番人気に支持されたものの、見せ場を作れずに9着と敗退しました。

現役最強馬と呼ばれるキタサンブラックと初対戦となった天皇賞・春では、この時点での「力量差」を見せつけられる格好となったシャケトラ。出走を予定している春のグランプリ「宝塚記念」では、キタサンブラックを相手に悔しさを晴らすことができるのでしょうか?

今回の記事は、シャケトラのこれまでのレースを振り返るとともに、宝塚記念に向けての展望を書いておきます。

 

シャケトラ 4歳牡馬

父:マンハッタンカフェ

母:サマーハ(母父:シングスピール)

厩舎:角居勝彦(栗東)

体質の弱さから3歳の6月デビューとなったシャケトラはクラシック路線には乗ることができませんでした。

角居厩舎の管理馬らしく、その馬の成長に合わせたローテーションが組まれ4歳になって重賞を制覇したシャケトラ。まずはその戦歴を振り返ります。

 

戦歴

競馬の祭典「ダービー」が終わった6月、3歳未勝利戦(阪神芝2000m)でデビューしたシャケトラは、既走馬相手ながらも単勝1.7倍の人気に支持され、その期待に応える素晴らしい捲りで快勝しました。

「モノが違う」という走りを見せたことから、続く美濃特別(3歳以上500万下中京芝2000m)は昇級初戦にも関わらず単勝1.6倍の支持を受けることに。このレースではスローからの上り勝負にキレ負けしてしまい3着と敗れました。体質が弱くデビューが遅れたこともあり、陣営はここで成長を促すために休養を挟みます。

秋に復帰したシャケトラは3歳500万下(阪神芝2400m)→境港特別3歳以上1000万下(阪神芝2200m)を順調に勝ち上がり、格上挑戦でGⅡ日経新春杯(京都芝2400m)に出走。初めて重賞レースに出走したシャケトラは同年代のミッキーロケットとマッチレースに持ち込みますが、叩き合いの末ハナ差敗れる結果になりました。

日経新春杯で2着に入り賞金を加算したシャケトラは重賞制覇をかけてGⅡ日経賞(中山芝2500m)に出走します。美しいピッチで走るこの馬にとって、小回り中山の2500mというコースは願ってもない舞台。鞍上には「中山を捲らせたら現役NO.1」の田辺騎手を迎え、重賞制覇の準備は全て整いました。1番人気に支持されたゴールドアクターが直線で伸びあぐね、ミライヘノツバサが粘りに粘るところを外から美しく捲り差したのがシャケトラ。雄大な馬体にマッチした小気味の良いピッチで3〜4角を鮮やかに捲ったレースは、この馬のベストバウトと言ってよいでしょう。

重賞馬となったシャケトラが次に目標としたのは、キタサンブラックとサトノダイヤモンドの2強対決で注目を集めた春の天皇賞(京都芝3200m)。

 

前走の天皇賞・春は9着と敗退

過去10年の天皇賞・春において5勝を上げている最内枠に入ったシャケトラはキタサンブラック、サトノダイヤモンドに次ぐ3番人気に支持され、上り馬として注目を集めました。天皇賞・春は直線の長い京都の外回りコースで行われるため、ピッチで捲りたいシャケトラにとっては「能力全開」とはいかない舞台。

スタートで後手を踏み、田辺騎手がポジションをリカバリーするために促すと1周目の3角手前で掛かってしまいました……。その後は道中スムーズに追走したものの、2周目の3〜4角ではいつものスピードの乗りが見られずに直線でズルズルと後退しての9着と敗退。

天皇賞・春におけるシャケトラの敗因は4つ挙げることができます。

 

1.初GⅠ出走で、一線級の馬たちと初対戦だった

2.「超」高速の馬場が合わなかった

3.3200mの距離が合わなかった

4.ピッチ走法のため外回りコースが合わなかった

 

1〜4の敗因があったとしても、ここまで負けてしまったのはこの馬がまだ成長途上の段階だからでしょう。

 

宝塚記念に向けて

京都の外回り3200m→阪神内回り2200mへの舞台替わりはシャケトラにとっては大きなプラスです。コーナーを無駄のない脚捌きで俊敏に捲れるこの馬にとって、内回りコースであればキタサンブラックとの差は詰まるはずです。

母サマーハは父がシングスピールなので、マンハッタンカフェ(父:サンデーサイレンス)との配合はHaloのクロスが生じます。これに加えてWoodmanからパワーとスピードを補っており、ゴール前に急坂のある阪神コースは適性としてはずんどばです。

 

阪神は高速馬場

なぜか、そう、なぜか、現在開催されているJRAの3場(東京、阪神、函館)はいずれも高速馬場。とくに、レコードの大安売りだった函館とオープン特別のマイル戦で1分31秒9のレーコードが出た阪神競馬場は「史上最速」という馬場になっています。

これだけ軽い馬場だと瞬発力勝負に長けた馬が有利になり、ピッチとパワーで捲りたいシャケトラにとってはマイナスです。阪神は梅雨の時期を考慮して硬めの馬場を造ったのでしょうが、ここまではまとまった雨量もなくレースが行われています。宝塚記念の前日の土曜日の馬場には要注目です。

 

シュヴァルグランを目標にレースを組み立てれば

宝塚記念に向かうシャケトラにとってもうひとつプラスの要素と言えるのは、同じHaloクロスで内回りを捲るシュヴァルグランが出走することです。

ハーツクライ産駒のシュヴァルグランは京都の外回りコースだとキタサンブラックを捲り切るのは難しいですが、時計のかかりやすい阪神内回りコースであればチャンスはあります。ストライドで走るキタサンブラックにとって本質的には内回りコースはマイナス。この隙をついて福永騎手が阪神大賞典の時のような捲りを打つことができれば、それを目標に動けるシャケトラにとってもチャンスは生まれます。

 

捲り合戦になれば

今年の宝塚記念はキタサンブラック、シュヴァルグラン、シャケトラ3頭にゴールドアクターが加わって、3角からの捲り合戦のレースに……少なくとも3角手前からレースが動かないとキタサンブラックにレースを支配されてしまい、打ち負かすのはかなり厳しくなります。

3頭の捲り合いになれば、美しいピッチ走法のシャケトラがキタサンブラックを打ち負かすこともあり得ます。

 

まとめ

どの馬の捲りがもっとも速いのか? 

どの馬がコーナーで速く加速できるのか?

この2つのポイントを競う宝塚記念になりそうですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。