牝高牡低の2017年クラシック戦線に、また楽しみな牝馬が登場 ファンディーナ

 

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2017年のクラシック戦線は牡馬よりも牝馬のレベルが高いと言われています。

 

ざっとクラシック戦線で活躍が期待できる馬を挙げてみるとーー

 

ソウルスターリング(阪神JF1着)

リスグラシュー(阪神JF2着 アルテミスS1着)

アドマイヤミヤビ(デイリー杯クイーンC1着)

 

どの馬も強烈なインパクトで重賞を走破しているので、桜花賞オークスと春のクラシックは楽しみが広がります。

 

さて、そんな中で、2/19(日)のつばき賞(芝1800m 500万下)で素晴らしいパフォーマンスを見せた牝馬が登場しました。

 

ファンディーナ

ディープインパクト

母ドリームオブジェニー(母父Pivotal)

厩舎:高野友和(栗東)

db.netkeiba.com

 

魅力は500キロを越える好馬体から、柔らかいストライドでしなやかにかつ早く動けることで、気分良く先頭に立って後続をちぎり捨てた新馬戦、そして中団から悠然と外を回って差し切ったつばき賞と、しなやかなストライドで走るのためにスピード感をあまり感じさせないのですが、上がりの脚が優秀というのは確かな能力のある証拠です。

 

つばき賞レースレビュー

小頭数(9頭)のレースで、外枠のタガノアスワドがすんなりと先頭に立って道中はスローペース。

ファンディーナは好発から控えて4番手の外目をのびのびと追走します。

京都の外回り1800mなので、タガノアスワドも3〜4角の下り坂で少しずつペースを上げ、4角で後続を突き放します。

今週の京都芝コースは内目がまったく伸びない馬場のため、逃げたタガノアスワドも直線では馬場の真ん中よりも外目に進路を取り、ファンディーナはさらに外へ。

上がりを34.2でまとめたタガノアスワドを33.0で余裕十分に差し切ったファンディーナは、いかにスロー上がり勝負のレースだったとは言え、惚れ惚れするようなレース振りを見せつけました。

勝ちタイムは1:50.6。

 

今後に向けて

牝馬の春のクラシックは路線は、桜花賞オークスともに直線が長いコース設定ですから、しなやかにストライドを伸ばすファンディーナにとってはプラス。

ただ、桜花賞は日程的にも厳しいですし、馬体を見ても中距離馬として完成するタイプだと思うので、コース設定としては能力全開の舞台となるオークスに照準を合わせるのではないでしょうか。

懸念材料としては、揉まれる競馬や多頭数の競馬でスムーズに走れなかった時にどのようなパフォーマンスを見せるかですが…これはそうしたレースを実際に走ってみないと分かりません。

また、どのようなローテが組まれるかは分かりませんが、あのストライドで走るフォームを見ると、阪神内回りの忘れな草賞よりも東京のフローラSがベターかと。とは言え、フローラ、オークスと関東に2度輸送しなければならないのも難しいところで。

この後のレース選択は見ものですね。

 

母ドリームオブジェニーについて

半兄のナムラシングン(父ヴィクトワールピサ)のベストパフォーマンスはディーマジェスティの勝ったハイペースの皐月賞で、サトノダイヤモンドと一緒に3〜4角でふわりと捲ったあのコーナー加速力にあると思いますが、妹は父がディープインパクトに替わり、ストライドで走るタイプに出ました。

ナムラシングンもオープンまで上がれる器でしょうから、違う父でクラシック戦線にのれる仔を出したドリームオブジェニーは名繁殖と言えます。

 

今から、ソウルスターリングリスグラシューとアドマイヤミヤビ、そしてファンディーナが東京の芝2400mで叩き合う場面を想像するだけでワクワクしますが、何よりすべての馬が無事にクラシック戦線を戦い抜けることを祈るばかりです。