福島牝馬S(2017年)は高速決着? それとも1分47秒台の決着になるのか? 予想

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GⅠヴィクトリアマイルを目指す牝馬16頭が集まった福島牝馬Sは、出走メンバーを見ても混戦模様。ローカルの福島で行われる牝馬重賞とあって、過去3年は2桁人気馬が3着内に入る波乱の決着になっています。今年は順当に人気馬が好走を果たすのか? それとも人気薄の馬の激走があるのか? 有力馬とともにレースのポイントをご紹介します。

 

芝コースの高速化

今年の皐月賞は開催最終週にも関わらずレースレコード決着になったことで、レース後にはファンやメディアの間で「どうして急に高速馬場へ変化したの?」と話題に上がりました。1着のアルアイン、2着のペルシアンナイト、3着のダンビュライトの3連単が100万円を超える払い戻しになった大波乱に。波乱の立役者になったアルアインとダンビュライトはスムーズに先行して前々で立ち回った馬。先行馬に有利な馬場で、後方から競馬を進めた差し追い込み勢にとっては厳しい展開になりました。

GⅠレースがファンやメディアの想像を超えるような「高速馬場」で行われたことで、その日の馬場傾向は予想のファクターにしっかりと取り入れなければ……と改めて痛感させられました。

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福島の芝も高速化?

一年を通して芝のコンディションを良好に保つために、福島競馬場では「傷みに強いエクイターフ」を他の競馬場に率先して導入。今までの福島競馬場は開催が進むにつれて馬場が荒れ、外から差す馬に有利な傾向がありましたが、近年ではエクイターフの効果によって逃げ・先行馬も粘れる馬場へと変化しています。

また、エクイターフは馬に踏み固められると硬度が上がり時計が速くなるのが特徴です。開催3週目の4月16日(日)、メインレースとして行われた福島民報杯(4歳以上オープン、芝2000m)の勝ちタイムは1:58.5。1着のマイネルミラノは4角手前から先頭に立つとそのまま押し切り、やはり前々でレースを組み立てる馬にアドバンテージがある馬場だと思います。

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福島牝馬Sは2桁人気の逃げ・先行馬に注意

過去3年、2桁人気で好走した人気薄の馬は'15年3着のメイショウスザンナを除くと逃げ・先行での粘りこみでした。

時計の速さを考えると、今年も逃げ・先行から……と考えたくなりますが、そうは上手くいかないのが競馬ですし……。

ちなみに、逃げ・先行馬が結果を出した'14年と'16年は勝ちタイムが1分47秒台での決着ですから、それほど速いタイムではありません。もし今年の高速馬場で1分46秒台の決着になるようだと、捲り差しの馬にチャンスが生まれるかもしれませんね。

 

有力馬(人気馬)をチェック!

前日オッズで1〜3人気に支持されている馬を簡単に解説します。

 

1人気 クイーンズミラーグロ(武豊騎手)

2人気 クロコスミア(戸崎騎手)

3人気 フロンテアクイーン(北村宏騎手)

 

やはり、ローカルにわざわざ遠征してくるリーディング上位の騎手が人気の中心。それでは、1頭ずつ見ていきましょう。

 

クイーンズミラーグロ

昨年暮れの愛知杯(中京芝2000m)3着、年明けの中山牝馬S(中山芝1800m)3着と重賞レースで2戦連続の好走。小回り向きの機動力に優れた先行馬で、ピッチ走法らしくコーナーでスムーズに加速できるタイプの馬です。

昨年もこのレースに参戦し、そのときのローテーションは今年と同じで愛知杯11着→中山牝馬S16着→福島牝馬S5着。今年は3着→3着→?ですから、臨戦過程としては昨年を上回ります。

前3走はいずれも1枠からのスタートで、すっと好位につけてからしぶとく伸びてくるレース。今回は5枠からの発走となる分、内をロスなく回れるかが鍵になりそうです。

 

クロコスミア

420kgそこそこの細身の馬ながら、ステイゴールド産駒らしくパワーとスタミナに優れた中距離馬。父のパワーから内回り・小回りをすいすいと捲る脚質になるのかと思いきや、阪神の外回りや東京といった直線の長いコースに良績があります。

二の脚が速くすっと逃げられるのが長所で、かかるほどの前向きな気性から1600〜1800mのレースを中心に使われていますが、本質的には中距離馬なのでマイル前後の距離だとスローの流れが希望のタイプ。

今回は6枠に入ったので、どのようなペースで逃げるのかに注目です。折り合う技術がピカイチの戸崎騎手が乗るので、かかる気性を上手になだめられる公算が大。

 

フロンテアクイーン

父メイショウサムソンらしくパワーのある差し馬で、メジャーエンブレムの勝ったクイーンSを直線ジリジリと伸びて2着の内容からも、本質的には中距離馬だと思います。高速馬場だとキレ負けしてしまう恐れがあるものの、クロコスミアが緩めずに逃げれば持続力のある脚を発揮できる可能性は十分に。

ストライドが伸びるので、小回り適性は高くはありませんが、牝馬同士であれば能力そのものは上位の馬です。

 

予想

高速馬場の想定で、マイルで好走している馬、逃げ・先行馬、そして内からするすると捲れる馬をピックアップしたいですね。

 

◎ギモーヴ

ピッチ走法のパワー型で、小回り・内回りで上りのかかるレースが適性としてはずんどば。福島コースだとペースは流れてくれた方がベターのタイプですから、クロコスミアの引っ張る流れを内枠からインのポケットで競馬ができればチャンスは十分にあります。

池添学調教師+馬主が吉田和美と言えば、メラグラーナが思い出されますが、この馬も筋骨量が豊富で見栄えのする馬体が魅力。

クロコスミアの逃げにペイシャフェリスがそこそこ突っ掛かければペースは緩まないとみてこの馬のイン差しを。

 

◯エテルナミノル

エンパイアメーカー産駒としてはしなやかな脚さばきをする馬で上りが速くなってもOKな芝向きのタイプ。素軽い先行力があるので、小回り福島もこなせると思いますが、どちらかと言えば外回り向きなので◯の印に。

菱田騎手であれば積極的に出していって、クロコスミア、ペイシャフェリスのすぐ後ろのポジションを取れるはずで、この枠であれば外目を捲る競馬が理想です。ターコイズSのような早めに仕掛けるレースが合っていて、直線で前を走る馬を交わすことができればそのまま粘り込みが期待できます。

この馬にとってもっとも苦手な展開はハイペースの捲り合戦になることですが、今回はそこまでペースが速くはならないとの読みで。

 

▲ペイシャフェリス

1600mがベストな馬で、父スペシャルウィークながら小回り向きの機動力に秀でています。1200〜1400mの重賞でもすっと好位に付けられるスピードがあるため、川須騎手が注文をつければクロコスミアを制してのハナに立つことも十分にあり得る組み合わせ。

この馬が離し逃げの形になれば、後ろの馬も深追いはしないはずでマイペースに持ち込めます。クロコスミアもキレるタイプの馬ではないので、戸崎騎手がどこまでペイシャフェリスにプレッシャーをかけるのかがレースのポイントに。

マイペースの逃げで1分47秒台の決着に持ち込むことができれば、2桁人気の先行馬が残れるシメシメの展開になります。

 

以下は3着候補として

△ウインファビュラス

△クインズミラーグロ

△ハピネスダンサー

△トウカイシェーン

△フロンテアクイーン

 

買い目

ギモーヴからの3連複フォーメーションと、◎◯▲の馬単を。

 

3連複フォーメーション

1軸目:1

2軸目:10. 12

3軸目:10. 12. 5. 9. 2. 7. 8

 

馬単

1→10. 12

10→1. 12

12→1. 10

  

まとめ

福島の芝がどれほど高速化しているのか、日曜日のレースを予想する上でも福島牝馬Sの内容をしっかりと見ておきたいですね。

皆様にとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。