函館スプリントS(2018年)はラインスピリットとライトフェアリーに◎○を!--「高速+インベタ」馬場の前残りに期待して

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函館競馬の開催とともに、いよいよ「夏競馬!」がスタートします。春のグランプリ・宝塚記念(GⅠ・阪神芝2200m)が終わるとシーズン本番のムードになるので、それまでは函館で夏のハシリを存分に味わいましょう!

函館競馬の開催週のメインレースはサマースプリントシリーズの第1戦となる函館スプリントS。今年の高松宮記念に出走したナックビーナス、セイウンコウセイ、ダイアナヘイローが出走するとあって、秋のGⅠスプリンターズSを見据えたレースが期待できます。

 

高速馬場の近2年はインベタ

16・17年の函館スプリントSはレコードタイムの決着となりました。

16・17年の函館スプリントS

2016年:ソルヴェイグ

勝ちタイム:1分7秒8

前後半3F:33.4 - 34.4

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2017年:ジューヌエコール

勝ちタイム:1分6秒8

前後半3F:32.2 - 34.6

1分6秒台のレコードになった昨年は前半のハイペースで馬群がバラけ、「インコース+前々」有利とは言えない決着でした。ただ、ここ数年の開幕週はインベタ馬場になることが多く、一昨年の1着馬ソルヴェイグは2番手を追走、2着シュウジと3着レッツゴードンキは内ラチ沿いを回ってのもので、極端なスローかハイペースにならなければ今年も「イン+前々」有利なコンディションでしょう。

函館の芝コースが高速馬場になるのかどうかは、週中に展望記事を書いているので、よければ以下をご覧下さい。

 

今年は逃げ先行馬がズラリと揃った1戦

今年の函館スプリントSは逃げ・先行馬がズラリと揃い、いかにも1.0秒以上の前傾ラップとなりそうです。ダイアナヘイロー、ワンスインナムーン、セイウンコウセイの逃げ候補に、ライトフェアリーとラインスピリットは2・3番手が欲しいタイプ。さらには前々で流れになりたいナックビーナスもいるため、前半3Fが33秒台前半になることも考えられます。

 

2016年のペースなら内を立ち回れる馬が有利

2016年のように前半3Fが33秒台前半なら、内を立ち回れる馬が有利。また、昨年と同じレベルの高速馬場だと、前半3Fが32秒台後半でも前が止まらないかもしれません。

ダイアナヘイローが2番手から抜け出した昨年の北九州記念(GⅢ・小倉芝1200m)は、前後半3Fが32.8 - 34.7と1.9秒の前傾ラップながら、1〜3着は先行勢が占めました。

✳︎昨年の北九州記念は1・2人気に推されたキングハートとファインニードルが直線で窮屈になるシーンもあり、先行勢の上位独占という結果に。

今年の函館スプリントはダイアナヘイローとラインスピリットの先行馬がハイペースを利して粘りこんだとしても驚けません。

 

予想

まさかの「ダイアナヘイロー1枠」という面白さ……。最内枠からセイウンコウセイ、ダイアナヘイロー、ラインスピリットと逃げ・先行馬が並び、これは先行争いが楽しみです。また、展開のカギを握るライトフェアリーが安定の8枠に入りました。一見するといかにも差し・追い込みが決まりそうなメンバーではあるものの、ここは逃げ・先行勢の好走に決め打ちします。

 

展開

ダイアナヘイローがワンスインナムーンよりも内の枠に入ったため、武豊騎手がスタート・ミスさえしなければ、ここは前者がハナでしょう。もしかしたら、最内枠のセイウンコウセイが包まれるのを嫌って出して行く可能性はあるものの、そこはスタート次第なのでわかりません。

ワンスインナムーンは1400mベストのスプリンターなので、ここは外目の2・3番手が濃厚。ラインスピリットとライトフェアリーの2頭も2・3番手を狙うでしょうから、前半3Fは33秒台前半から32秒台に入ることも……。おそらく、前傾ラップになることは間違いないので、ピュア・スプリンターを狙いたいですね。

馬場コンディションによってタイムは異なるものの、想定する前後半3Fは以下の通り。

前後半3F:33.0 - 34.034.5

勝ちタイム:1分7秒0(1分7秒5)

昨年並みの高速馬場であれば、1分7秒0前後が出ても驚けないメンバー。馬場のわからない現段階では1分7秒5前後を想定します。

 

◎と◯は迷いに迷う……

枠順が発表された段階で、◎と◯は迷いに迷いました。というのも、狙っていたラインスピリットライトフェアリーの2頭がともにほぼベストの枠に入ったからです。

✳︎欲を言えば、ワンスインナムーンとラインスピリットの枠順が逆なら理想的でした。

この2頭はスタートさえミスしなければ、ダイアナヘイローを先に行かせてどちらかが2番手を取るでしょうから、そのままの流れ込みに期待できます。また、スタートの一息なラインスピリットにとって、リカバリーの利く内枠は願ってもないチャンスです。

 

◎ラインスピリット 7歳牡馬

ラインスピリットは昨年の高松宮記念は◎、今年の高松宮記念は3着付けで狙った馬で、スプリント戦に出走していると、条件反射でついつい手を出してしまう馬。輸送すると馬体重がすぐに減ってしまう馬ですから、滞在競馬になるのはプラスでしょう。

父スウェプトオーヴァーボード×母父トニービンという配合から、本質的には東京や中京コースがベストなものの、小倉や内回りの京都でも好走例があるように、小回りそのものは苦にしません。もし、スタートが決まって逃げ馬の番手がスンナリ取れるようだと、押切の期待もできる1頭です。

 

◯ライトフェアリー 6歳牝馬

ここまでの好走は「揉まれない外目の枠+2・3番手を追走」したときと、キャラを確立しているライトフェアリーが願ってもない8枠に入りました。現在の函館芝がどこまで高速馬場になっているのかは「?」とはいえ、少なくとも開幕週らしいインベタにはなっているはずで、外枠に入った分だけ人気が落ちるようならシメシメ!

1分7秒台の決着になると時計面の不安があるものの、それ以外ではほぼベストの条件ですから、アレヨアレヨの粘り込みに期待したいですね。こちらはワンスインナムーンとナックビーナスよりも前のポジションに付けられるかが好走のポイントになります。

 

2着候補として

1着候補は上記の2頭に絞り、ここからは2着候補をピックアップしていきましょう。

ダイアナヘイローはこのところの武豊騎手の不調が気がかり……。スタートセンスのある人馬が1枠に入ったため、さすがに逃げるとは思います。ただ、昨年の函館スプリントSのシュウジの暴走を考えると鞍上に不安があるのも事実です。前半3Fが33.0の速いペースでもOKの馬なので、武豊騎手が弱気にならなければ好走のチャンスは十分にあります。

ナックビーナスはOPでもGⅠでも変わらずに2・3着に好走できるキャラクター。自身よりも内にズラリと逃げ・先行馬が揃ったので、スムーズにインのポジションを取れるこの枠の並びは最高です。なかなか勝ち切れない馬とは言え、能力が上位なのは間違いありません。

 

3着候補は?

3着は上記の4頭に加え、まずは「内枠+牝馬」のジューヌエコールタマモブリリアンの2頭を拾います。さらに、外枠と蛯名騎手がネックなセン馬のエポワスはこの人気ならピック。

 

買い目

ラインスピリットとライトフェアリーを1着に固定した3連単と馬単を買います。チキンなので、馬単は3着候補の3頭も入れて……。

 

3連単

1着:3. 15

2着:3. 15. 2. 7

3着:3. 15. 2. 7. 4. 5. 12

 

馬単

1着:3. 15

2着:3. 15. 2. 7. 4. 5. 12

 

まとめ

今年の函館スプリントSは、ダイアナヘイローがしっかりと前傾ラップ(前半3F33.0前後)のペースメイクをするなら差し決着にはならないと考え、前残りを想定します。枠に恵まれたラインスピリットとライトフェアリーはソコソコに人気がないので、この2頭の「あっ!」と驚く走りに期待したいですね。

皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

以上、お読みいただきありがとうございました。