阪神牝馬Sは名繁殖エリモピクシーの仔レッドアヴァンセに◎を!ーー予想

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阪神牝馬ステークスは、4歳以上牝馬のマイル・多ャンピオンを決める「ヴィクトリアマイル(GⅠ・東京芝1600m)」へのステップレース。今年はトップレベルの牝馬が出走し、GⅡとは思えない好メンバーが揃いました。

ハイレベルと呼ばれる4歳馬からはソウルスターリング、リスグラシュー、ミスパンテール、ラビットラン、ミリッサの5頭が出走し、アドマイヤリードやジュールポレールなどの5歳勢に立ち向かいます。

 

ハイレベルの4歳牝馬

現4歳牝馬は素質馬が次から次へと登場し、ハイレベル世代と呼ばれました。今年はリスグラシューが東京新聞杯で牡馬を一蹴し、京都牝馬Sはミスパンテールとデアレガーロのワンツー決着だったことからも、この世代のレベルの高さがわかります。

そして、昨年のオークス馬ソウルスターリングがここから春のシーズンを始動。今走は牝馬限定のGⅡとあって、結果だけではなく内容も問われるレースです。

 

ソウルスターリング 4歳牝馬

フランケル産駒の2歳女王として早くから大きな注目を集めたソウルスターリング。昨秋は毎日王冠→天皇賞・秋→ジャパンカップと古馬&牡馬混合のレースに出走し、馬券内に入ることはできませんでした。

4歳になった今年は牝馬限定の重賞から仕切り直しのスタート。素質は上位のものがあるだけに、桜花賞以来となるマイル戦、昨秋の凡走から心身ともにリセットされているのかなど、課題を克服できればチャンスは十分です。

 

中距離馬がマイル路線へ

ソウルスターリングの主戦を務めるC・ルメール騎手は毎日王冠後に「1800mは忙しい」とコメントを残しました。仏オークス馬の母スタセリタも真っ当な中距離馬ですから、この馬にマイルの距離は短いでしょう。

中距離馬がマイル戦で好走するためには、前半1000mが60秒ほどの緩いペースになる必要があります。このことについては週中に詳しい解説記事を書いているので、よければ以下をご覧下さい。

 

阪神の外回りコースはOK

ソウルスターリングのベストコースは東京芝2000mで、セカンドベストは阪神と京都の芝1800m外回りです。父フランケル×母父Monsunというバリバリの欧州血統(母系はドイツ血脈)からは想像できないほどのしなやかなストライドは、あきらかに直線の長いコースに向いています。

今走は阪神JF1着、桜花賞3着とGⅠでも好走している舞台。古馬になって中距離適性がより発現しているとマイルは忙しいものの、相性そのものは悪くありません。

 

藤沢和雄厩舎の関西遠征

関東の名門・藤沢和雄厩舎は管理馬の関西遠征には消極的です。これはリスクのある長距離輸送を避けるため。また、最近ではC・ルメール騎手に合わせて管理馬を関西のレースに使うことも増えています。

ソウルスターリングを関西に遠征させたのは、「直線の長いコース+ルメール騎手」に合わせたもの。わざわざ長距離輸送のレースを選んだのですから、調整については抜かりはありません。

 

予想

今年の阪神牝馬ステークスは先行馬が薄いメンバーとなりました。どの馬が逃げたとしてもスローは濃厚で、これならソウルスターリングやリスグラシューなどの中距離馬が追走に脚を使ってしまうことはないでしょう。

金曜日の雨量は少ないと予想され、これなら馬場の悪化もそれほど残りません。ベースは「高速馬場」なので、まだまだ速い時計の出るコンディションを想定します。

スローペース(後傾ラップ)+速い時計がOKの馬をピックアップしたいですね。

 

◎レッドアヴァンセ 5歳牝馬

母エリモピクシーはクラレント、レッドアリオン、リディルなど産駒のほとんどは重賞馬となる名繁殖牝馬。この母の仔は揉まれ弱く、クラレントもレッドアリオンも重賞を勝ったのは「逃げ」か「外枠からすんなりと先行」した時です。

レッドアヴァンセは能力が重賞級であることは間違いなく、揉まれない外枠に入ったのもプラス。メンバー的にも楽に2、3番手が取れる組み合わせで、これだけ人気がないのなら◎はここから。スロー+速い時計も苦にしないので、チャンスは十分です。

 

◯ソウルスターリング 4歳牝馬

4歳牝馬のなかではソウルスターリングをピックします。休み明けとマイル戦だけが心配なものの、このメンバーならスロー濃厚ですし、毎日王冠のような極端なスローにさえもち込まなければ……。

 

2、3着候補として

2、3着の候補は3頭をピックします。

ジュールポレール

デンコウアンジュ

ミリッサ

ジュールポレールはマイルCSを勝ったサダムパテックの4分の3妹で、しなやかなストライドで走るマイラー。高速馬場もOKですし、この枠ならインから抜け出す競馬ができるでしょう。

デンコウアンジュはスロー+マイル専門の差し馬。ストライドで走るので、直線の長いコースに向いています。今走はスロー濃厚ですから、この馬は押さえておかないといけません。

ミリッサはシンハライトの4分の3妹で、小脚の利いたピッチ走法で走ります。本質的には内回り・小回りコース向きですが、あまりにもスローだとピッチの馬が俊敏に抜け出してくることもあるのでこの印に。

 

その他の有力馬

リスグラシューはマイルならスローがベストの中距離馬。本質的には上りのかかるレースに向いており、雨の影響の受けない速い時計の決着には不安が残ります。

ミスパンテールは前走が計ったような差し切り勝ちですが、あれ以上のパフォーマンスを出さないとこのメンバーでは苦しいはずで、外枠でこの人気ならバッサリと。

アドマイヤリードはスローペースのマイル戦はベストの条件とは言え、前走の東京新聞杯の内容が悪く、この人気だと買い難いですね……。

 

買い目

レッドアヴァンセの人気がないので、まずは1着固定の馬単を。3連単は1着にソウルスターリングを加えたたフォーメーションを買います。

 

馬単

1着:10

2着:6. 1. 5. 8

 

3連単

1着:6. 10

2着:6. 10. 1. 5. 8

3着:6. 10. 1. 5. 8

 

まとめ

今年の阪神牝馬Sは、ヴィクトリアマイルの前哨戦らしい豪華なメンバーが揃いました。どの馬がGⅠへ向けて好レースをするのか、今からレースが楽しみですね。

以上、お読みいただきありがとうございました。