12月9日(日)、シャティン競馬場を舞台に行われる香港国際競走4レースは、日本調教馬9頭が出走を予定しています。凱旋門賞に続く海外競馬の馬券発売とあって、今年も注目が集まるレースです。
それでは、改めて香港国際競争に出走する日本調教馬9頭をチェックしておきましょう。
▼香港ヴァーズ
GⅠ・シャティン芝2400m
クロコスミア 5歳牝馬
リスグラシュー 4歳牝馬
(50音順)
-----
▼香港スプリント
GⅠ・シャティン芝1200m
ファインニードル 5歳牡馬
-----
▼香港マイル
GⅠ・シャティン芝1600m
ペルシアンナイト 4歳牡馬
モズアスコット 4歳牡馬
ヴィブロス 5歳牝馬
-----
▼香港カップ
GⅠ・シャティン芝2000m
サングレーザー 4歳牡馬
ステファノス 7歳牡馬
ディアドラ 4歳牝馬
今回の記事では「香港国際競走」4レースを「ズバっ」と予想! それではレッツラゴー!
日本馬の有力馬については、週中に詳しい解説記事を書いているので、よければ以下をご覧下さい。
香港ヴァーズ
香港国際競走のなかでもっとも長い距離となる2400mで争われる1戦。香港ではクラシック・ディスタンスの競走が極端に少なく、年間で3レースしか行われないこともあり、地元馬よりも海外遠征組が優勢のレース。
昨年は1着ハイランドリール(アイルランド)、2着タリスマニック(フランス)と欧州調教馬のワンツーとなりました。また、GⅠに格上げされた2000年以降、フランス調教馬がトップの7勝を上げているのも大きな特徴と言えます。
予想
昨年は◎ハイランドリールは当たったものの、Medaglia d'Oro産駒で小回り向きのタリスマニックを無印にしていたのでカスリもせず……。今年もインベタ馬場を先行した馬に有利なレースとなるため、欧州馬+内枠+先行馬をチェックしておけばOKでしょう。
◎クロコスミア 岩田康誠
◯ミラージュダンサー R・ムーア
△ヴァルトガイスト P・ブドー
△サルウィン O・マーフィー
△リスグラシュー J・モレイラ
昨年のタリスマニック無印の教訓を活かし、A・ファーブル調教師のヴァルトガイストは△にしておきます。この馬は凱旋門賞→ブリーダーズC→香港ヴァーズというローテーションから疲れが心配……。それを除けば、好相性のフランス調教馬+内枠からも好走のチャンスは十分です。
◎は日本調教馬のクロコスミアに。香港国際競争は例年、「インベタ馬場」になることが多く、逃げ・先行馬に有利です。このメンバーなら楽にハナを取れるでしょうし、エリザベス女王杯2着のレースを再現できれば、1着のシーンも十分にあります。
◯は「Sir マイケル・スタウト調教師+R・ムーア騎手」のミラージュダンサー。外枠だけがイヤなものの、ムーア騎手ならどこかでインに入れるはずで、ヴァルトガイストよりもこちらを上に取ります。
△リスグラシューは直線が平坦なコースはどうかも、時計のかかるシャティンの芝は合うタイプです。香港国際競争はなかなか差しが届かないので、その分だけ印を下げます。
クロコスミア1着付けの3連単なら、2・3着に人気の馬が入ってもソコソコの配当になるのでは……。
香港スプリント
世界の主要なスプリント戦をシリーズ化した「グローバルスプリントチャレンジ」の最終戦とあって、芝のトップスプリンターが集まります。
香港競馬はオセアニア産のパワー・スプリンターが続々と輸入されていることから、1200m路線は層の厚い地元勢が優勢。ロードカナロア以降、日本馬は馬券圏内に入ることすらできません。
昨年は1着入線のミスタースタニングに◎だったものの、2着に無印のディービーピンが入りカスリもせず……。とにかく香港馬しばりで高配当を狙いたいレースです。
予想
◎ウィナーズウェイ S・デソウサ
◯ホットキングプローン J・モレイラ
△ディービーピン S・クリッパートン
△ビートザクロック R・ムーア
△ミスタースタニング K・ティータン
◎は内枠に入った香港馬のウィナーズウェイ。ここ3走はすべてホットキングプローンに負けているものの、着差はわずかですし、斤量も57kgに替わるここは逆転のチャンスも。インベタ馬場を味方に1・2着になることを祈ります。
◯ホットキングプローンはデビューから(9 - 1 - 0 - 0)の上がり馬。一線級相手に斤量57kgでどのような走りを見せるのかな注目が集まります。外枠に入ったのが不安とは言え、そこは香港を知り尽くしたモレイラ騎手ですから、それほど心配ではないでしょう。
△はディービーピン、ビードザクロック、ミスタースタニングの3頭。昨年の覇者ミスタースタニングはK・ティータン騎手がマイナス……。
日本調教馬のファインニードルは香港で通用するだけのパワースプリンターへと成長しています。ただ、インベタ馬場での外枠は割り引かざるを得ません。
香港マイル
香港国際競争の準メインを務めるレース。平坦コースのマイル戦とあって、レースのイメージとしては京都の外回りコースで行われる「マイルCS」と似ています。
昨年は◎ヘレンパラゴン、◯ビューティージェネレーションと3着、1着を当てたものの、13人気2着のウエスタンエクスプレスが無印だったので、馬券は当たらず……。高配当の出る可能性がもっとも高いレースだけに、頑張りましょう!
予想
◎ビューティージェネレーション Z・パートン
◯ビューティーオンリー H・ボウマン
▲ヴィブロス W・ビュイック
△シンガポールスプリング S・デソウサ
△インズオブコート M・バルザローナ
◎ビューティージェネレーションは香港のトップマイラー。外枠に入ったのだけが不安ですが、Z・パータン騎手の手腕に期待して。
◯ビューティーオンリーは昨年の安田記念(6着)でも◎にした馬で、地元に戻るなら有力な1頭。H・ボウマン騎手というのも心強く、◎を逆転するとしたらこの馬。
△インズオブコートはフランス調教馬。血統的にシャティンへの芝を苦にするとは思えません。内枠を上手くさばければ。同じく欧州馬のワンマスターよりもこちらに魅力を感じます。
日本調教馬は?
▲ヴィブロスはここ数走でかかるほどの前進気勢を見せており、マイルへの距離の短縮はプラスでしょう。内枠のビュイック騎手も魅力で、日本調教馬のなかでは最上位の評価です。
ペルシアンナイトは日本調教馬のなかでもっとも香港への適性がありますが、外枠に入ったことと香港だと力を発揮できないM・デムーロ騎手が不安なので無印に。モズアスコットは高速馬場向きの馬なので、シャティンの芝が不安です。
香港カップ
芝中距離のチャンピオン決める、香港国際競走のメインレース。昨年はモーリス、一昨年はエイシンヒカリと日本調教馬が2連覇を果たしています。香港やドバイでの活躍からも、日本の芝中距離馬は世界トップレベル。 昨年は香港のタイムワープに逃げ切られましたが、日本馬の巻き返しに期待したい1戦です。
予想
◎ディアドラ C・ルメール
◯サングレーザー J・モレイラ
△ステファノス W・ビュイック
ここはタイムワープの逃げをサングレーザーが早めに捕まえに行く想定でこの印に。3連単で買うとしても1点でないとプラスにならないので、ディアドラ→サングレーザー→ステファノスで買います。
◎ディアドラは現役競走馬のなかで、もっとも好きな馬体とフットワークをもつ馬。エリザベス女王杯とジャパンカップをスキップしてここへ臨むわけで、1着以外を買いたくありません。内枠に入ったのもプラスで、サングレーザーをさせるかどうかだけです。
◯サングレーザーはシャティンの芝とコースが合うタイプ。モレイラ騎手が乗るとあって、タイムワープの逃げをどのタイミングで捕らえるのかがポイントです。
△ステファノスは大きな力の衰えはなく、メンバーを見渡してもこの馬が3着候補でしょう。ビュイック騎手がソツなく乗るなら、日本調教馬のワンツースリーも十分にあります。
まとめ
今年の香港国際競争はメインの香港カップを除くと、馬券的にも楽しみなメンバーが揃いました。注目は高配当の目が十分にあるヴァーズとマイルの2レース。今年もインベタ馬場になる想定で、先行力+器用なタイプの馬をピックアップしました。
さてさて、どのようなレースになるのか、今から楽しみですね。
以上、お読みいただきありがとうございました。