JRAは土日の2日間(月曜日が祝日の場合、変則での3日間開催もあります)でレースが行われ、最終12Rは16時30分前後に終わります。馬券が当たっているときは「ウハウハ」で、気持ち良く日曜日の夜を過ごせるのですが、ぐうの音も出ないくらいに負けていると、サザエさんの歌が聴こえた瞬間に「ドーン」と沈んだ気分に……。
カレーを食べて°C-uteの曲を聴く!
そんなブルーに沈んだときは、少しでも気分を上げるようにカレーを食べます。美味しいですよね、カレー。でも、カレーだけだとなかなか気分も回復しないものです。月曜日から仕事が始まると思うとなおさらブルーに……。
お腹が一杯になりました。
— 白三点 (@hakusanten) 2017年9月1日
牡蠣とカレーがベストマッチ!
R・ムーアとスノーフェアリーのように。 pic.twitter.com/Of2FPEssPM
そして、残された手段はひとつだけになります。それは°C-uteの曲を聴くこと。もう、「これでもかっ!」というくらいにヘッドフォンをして延々と°C-uteの曲を流し続け、競馬のアレコレを頭から振り払うのです。
team °C-ute
2017年6月12日のさいたまスーパーアリーナ公演で解散したアイドル・ユニットの°C-ute。チーム5人(鈴木愛理・矢島舞美・岡井千聖・中島早貴・萩原舞)全員が20歳になったタイミングで、12年間のアイドル生活に終止符を打ちました。
「アイドルが憧れるアイドル」と評されるほどに歌とダンスが素晴らしいこの5人組アイドル・ユニットの曲は耳で聴くだけではなく、MV(ミュージック・ビデオ)を観ているとイヤな気分も吹き飛び、「うわぁーん、°C-uteー!」と叫びたくなってしまうほど。
ブルーな気分のときに聴きたい°C-uteの曲10選
「競馬ヲタ」がハロープロジェクトの実力派ユニット「°C-ute」の曲から、競馬に負けてブルーなときに聴きたい10曲を選出してみました。
1位:アダムとイブのジレンマ
ベスト1は、°C-uteの代名詞とも言える「セクシー」さが全開の曲『アダムとイブのジレンマ』。この曲の歌詞を聴いて、MVのダンスを観ると「えっ!?この娘たちってアイドルなの?」と疑いたくなるほどにセクシー。
°C-uteのエース・鈴木愛理の「清純」そうな顔から男女の濃厚な関係を想像させる歌詞が飛び出し、胸はドキドキ、背中はゾクゾクしてイヤなこともバキューンとどこかへ吹き飛びます。
セクシーな歌詞もさることながら、ギックリ腰が心配になるほどに腰をフリフリさせる激しいダンスも素晴らしく、「イヤ〜ン、°C-uteって素敵!」となることが請け合いの1曲。
この曲のオススメポイントはもう1つあって、それはサビの部分が終わった後に「ハァ〜ン」と女性らしいセクシーなシャウトが聴けることです。曲の終わりに萩原舞がシャウトする「アッ、ハァ〜ン」は、もう背中がゾクゾクします。
2位:Kiss me 愛してる
ベスト2は、若かりし°C-uteの代表曲『Kiss me 愛してる』を選出します。1位の『アダムとイブのジレンマ』と較べるとはっきりしますが、メンバー5人が「細い!」し「幼い!」し、歌もダンスもどこか垢抜けない……。でも、若さからくる「しなやかさ」が魅力的で、「浅はかなセクシーさ」ではダントツの1曲です。
バンビがぴょんぴょんと跳ねているような、どこか落ち着きのないダンスを観ていると、そう、3歳の春にはサラブレッドというよりも子鹿のようなひょろっとした馬体で走っていたオークス馬ミッキークイーンを思い出します。
セクシーさというよりも、ティーンエイジャーらしい「キュート」さが全開の1曲。これを聴けば、ブルーな気分もスカッと吹き飛びます。
3位:愛ってもっと斬新
ベスト3は、サビの部分に出て来る「ア〜ン」のシャウトが曲を聴いている私たちを元気付けてくれる『愛ってもっと斬新』を選出。とても際どい歌詞と°C-uteらしいセクシーな「腰フリフリダンス」をわずかにあどけなさなの残る顔のガールズが歌って踊る1曲です。
MVは5人それぞれのソロリップが登場しますが、岡井ちゃんの「ドヤっ!」という笑顔がもっとも印象的。この歌詞を元気一杯に歌って「ドヤっ!」とキメ顔をしてくれる岡井ちゃんを観ていると、馬券が外れたことも忘れられます。
それにしても、ダンスのフォーメーションを崩さずに、キレッキレの動きができるのは「アイドルが憧れるアイドル」°C-uteの真骨頂です。GⅠジャパンカップを牝馬特有のキレで差し切ったショウナンパンドラを思い起こさせる曲。
4位:我武者LIFE
°C-uteの歴史を感じさせる『我武者LIFE』を4位に選出。「みんな〜、°C-uteを応援してくれて、ありがとう!」という気持ちがヒシヒシと伝わる1曲で、とても耳触りの良い歌詞とメロディが「あ〜、これは非つんく♂曲だな」と一瞬にしてわかるほどにシンプル。MVはメンバー5人の笑顔が印象的で、素っぽい表情の中島早貴には注目です。
鈴木愛里と岡井ちゃんの「作り過ぎの笑顔」や矢島舞美のダブルピースもどうかと思いますが、こういう女性アイドルとしての可愛さや健気さを全面に出したMVは疲れているときや気分がブルーなときにはすんなりと受け入れられるから不思議です。歌詞のなかで°C-uteのメンバーから「ありがとう〜!」と言われると、無条件でイヤなことを忘れてしまうほどにチョロイアラフォーなのです……。
5位:次の角を曲がれ
ベスト5は、曲の出だしの歌詞が「競馬に負けてブルー」なときの気持ちを代弁している『次の角を曲がれ』を選出。4位の『我武者LIFE』と同じく耳触りの良い曲で、歌詞もメロディーもすっと身体に入ってきます。アイドル・ユニット・°C-uteがこの先どのような道を進むのかを暗示したような曲になっていて、解散した今この曲を聴くとジワジワと来ますね……。
大人の女性になった°C-uteだからこそこの歌を歌えるのでしょうし、人生のなかで直面する不安や迷いや悔しさや悲しさといったネガティヴな感情を吹き飛ばしてくれる1曲。
この曲は2017年、凱旋門賞の前哨戦フォワ賞で4着に敗れたサトノダイヤモンドと同馬を管理する池江寿調教師に送りたくなります。先がどうなるかはわからないからこそ、「次の角」を曲がってまだ見ぬ光景を目にしなければいけないのだと、この曲が教えてくれるのです。
6位:人生はSTEP!
ベスト6は、岡井ちゃんのダンスのステップと中島早貴のセクシーな肩見せドレスが魅力の『人生はSTEP!』を選出。競馬に負け→月曜日からは仕事に行かなければならない、そんな人生も「素晴らしい」と自己暗示をかけれるほどにMVの仕上がりが秀逸です。
アイドルの曲らしくない、大人びてダンサブルで、ちょっぴりセクシーで、どことなくはかない……。大人の女性だからこそ歌える1曲だと言えますね。
この曲を聴いていると、牝馬クラシック3冠をすべて3着以内に好走し、古馬になってからGⅠヴィトリアマイルを制覇したホエールキャプチャを思い出します。2歳から7歳までタフに走り続け、高齢になってからは若い頃のしなやかな走りからしぶとく力強く伸びる走りに変わりました。それに伴って主戦の蛯名騎手の「ダンサブル」な騎乗も魅力の1つでしたね。
7位:Crazy 完全な大人
ベスト7は、°C-uteとしては抑えの利いたキレのあるダンスが魅力的な『Crazy 完全な大人』を選出。°C-uteの代名詞でもある「セクシー」さがしっかりと表現され、『アダムとイブのジレンマ』、『愛ってもっと斬新』と同じ線上にある曲です。
°C-uteのダンスがたっぷりと観れるこのダンスバージョンは素晴らしいのですが、1つだけ気になるのは岡井ちゃんの金髪が悪目立ちしていること。衣装がショートパンツにライダー風のジャケットというコーディネートで、ワイルド&セクシーさがアピールできる分だけ、岡井ちゃんの金髪がどうしても垢抜けなく見えてしまうという……少し洗練さに欠けるのが玉に瑕。
このMVのキレッキレッの小気味の良いダンスを観ていると、回転の速いピッチ走法で牝馬重賞を3勝したディアデラノビアを思い出します。ディアデラノビアのあの素晴らしいピッチ走法は、Crazyなほどのキレ味でしたね。
8位:夢幻クライマックス
ベスト8は、°C-uteのメンバー全員が振り付けとして不自然な姿勢をとりながらも、細かなステップで力強いダンスを披露する『夢幻クライマックス』を選出。初めて聴いたときは「ふ〜ん」という曲だったものの、ジワリジワリとハマってしまった曲。「解散」を意識させる歌詞ですが、内容があざとくなく耳にスルっと入ってくるため、とても聴きやすいのが特徴です。もし、°C-uteの「解散」を知らない人が聴いたとしたら、ただ男女の「別れ」を歌った曲にしか思えないでしょうしね。
曲のクライマックスとなるサビの途中に、吐息のような歌唱で漏れる「さみしい……」というフレーズ……GⅠのレースが終わってしまったときの、あの何とも言えない「寂しさ」が蘇ります。これほどのアイドルがもう観れないなんて、本当に「さみしい……」。
9位:ファイナルスコール
ベスト9は、「°C-ute解散」を「これでもかっ!」とあざといほどに意識させる『ファイナルスコール』を選出。「ファンのみんな、今までありがとう〜」、「°C-uteは解散しても、メンバーひとひとり頑張っていくね〜」という感動をグイグイと押しつけてくるものの、それもイヤな気分にはならないチョロイ競馬ヲタ……。JRAも「感動押し売り系」をTVのCMやその他のPRでも盛んに行っているので、これには慣れてます。
そうそう、ちょうどエアスピネルが今夏の札幌記念で武豊騎手からC・ルメール騎手へと乗り替わったときに、レースの展望記事でこの『ファイナルスコール』を紹介しました。
I Dreamed a Dream 夢は札幌でーーエアスピネルのGⅡ札幌記念('17)展望 - ずんどば競馬
この「スコール=にわか雨=ひとときの涙」というあざとく浅はかな演出も、°C-uteならOKと思えてしまうのが恐ろしい……。これだけ「さぁ、泣かせるぞ〜」と意気込んでいる歌もそうそうはないので、°C-uteって本当に斬新!
10位:Summer Wind
ベスト10はバラード曲の『Summer Wind』を選出。一般受けしやすそうな『ありがとう〜無限のエール』と迷いましたが、°C-uteらしい「セクシー」さの漂うバラードなら、やはり『Summer Wind』ですね。この曲のMVは本当に、岡井ちゃんと荻原舞の明るい髪色をもう少し暗めにしたらバッチリなのに……と惜しまれる名曲。大人になりかけた若い女性の怖さがジワジワときます。
°C-uteのもつ大人らしさをたっぷりと味わえます。「夏の牝馬」にやられた日には『Summer Wind』を聴いて背中をゾワゾワさせるのもいいかもしれませんね。
まとめ
ビジュアルも歌唱力もダンスも日本のアイドルとしてはトップレベルだった°C-ute。ただ、イマイチTVなどへの露出が少なく、知名度が上がり切らなかったのは残念です。等身大の若い女性の気持ちを歌わせたらピカイチのアイドルだったので、女性ファンを取り込みたいJRAはCMに°C-uteの曲を使ってくれたらいいのに……と思ったりもしたものです。馬券が外れても、カレーを食べて°C-uteの曲を聴けば、また「来週頑張ろう!」と前を向けるのですから、このアイドルを失ってしまったのはアラフォーとしては痛手。
いつか、どこかで「Team °C-ute」がまた観られますように……アップフロントさん、いつでも「再結成」をお待ちしています。
以上、お読みいただきありがとうございました。