ルージュバックが7、8枠に入った時は(3 - 2 - 0 - 1)で、外目をスムーズに走れるならアンビシャスを美しく差し切ることもできるのです。
枠順を見た瞬間は、「あ〜…」と溜息が漏れて…JRAの出馬表のページを閉じそうになったのです。
でも、よくよく見れば、「このレース、逃げ馬がロードヴァンドールしかいないよね?」とか「サトノノブレスも秋山騎乗だし、そんなにガツガツ前に行かないよね?」と前に行く馬が少ないことに気づき、それなら! と考え直しました。
ルージュバックが逃げればいい!
戸崎騎手も今回でルージュバックとコンビを組んで13戦目になります。
外目に出さないと伸びないルージュバック
さすがに、戸崎騎手も前走のJCのイン潜り込みでまったく伸びなかったことから、「外目をスムーズに走りたい」と考えているはずです。
でも、1枠1番から外目にもち出すためには最後方まで下げないといけません。さすがにロスが大きすぎますし、開幕週の中京で土曜日はまだ先行有利な馬場。
GⅠ大阪杯を見据えて
戸崎騎手が積極的に主張すればルージュバックが逃げれるメンバー構成。この後に控えるGⅠ大阪杯は内回りの芝2000mですから、ここで積極策を取れるレースをルージュバックが見せれば、キタサンブラックなどの先行馬にとってイヤな存在になるはず。
前哨戦だからこそ、「逃げ」という思い切った戦法を試せる訳ですしね。
斬れ味鋭い牝馬も加齢とともに
今年の京都記念でマカヒキを抑えてサトノクラウンの2着に粘ったスマートレイアー(牝馬7歳)も、若い頃は追い込み鋭い馬でしたが加齢とともに先行して「持続的なしぶとさ」を発揮するタイプにモデルチェンジしています。
加齢とともにスピード能力に多少の翳りが見えるのは仕方のないことで、明け5歳となったルージュバックも2歳時の百日草特別や4歳時のエプソムカップのような外目をスイスイと伸びてくる美しい差し脚が衰えることも考えなければなりません。
逃げたとしても美しいフォームは変わらない
3歳時のきさらぎ賞を見ても、先行して抜け出す競馬になってもその美しいフォームは変わることがありませんでした。
スムーズに走ることさえできれば、先頭でも後方でもどのポジションでも問題はありません。
予想
◎ルージュバック
スタートが切られて戸崎騎手が出して行くかどうか…
逃げられなかったとしても外目先行の形であればOKですが、1枠1番なのでベストは逃げること。
もう、戸崎騎手が腹をくくってくれるかどうかに賭けたいです。
◯フルーキー
ルージュバックの逃げで、ロードヴァンドール、パドルウィール、サトノノブレスが続く形なら道中はスロー。
昨年、ロゴタイプの作ったどスローの安田記念をピッチで追い込んで3着になったように、直線の長いコースでも緩い流れになれば一瞬の加速で抜け出せます。
大外枠に入って、前々のポジションをとる松岡騎手に替わったのもプラスに考えたいところ。
父Redoute's Choiceはデインヒル直仔でパワーとスピードを強く産駒に伝えます。重い芝の中京はOKですから、後はピッチで抜け出せる展開になれば…
▲ヒストリカル
そのため、フルーキーとヒストリカルはいつもいい勝負を演じています。
15年のGⅢチャレンジカップではフルーキー、ヒストリカルの1、2でした。
フルーキーがピッチで抜け出せるなら当然、ヒストリカルも抜け出してくるはずで、こちらも上がりのかかる阪神が得意な馬ですから、中京はOKなタイプ。
これ以上は印を打たないので、人気馬については簡単に解説を。
人気馬について
人気順ではなく内枠から順にーー
プロディガルサン
リアルスティールの全弟で、GⅢ東京新聞杯を上り32.0で2着に追い込んだように、直線の長いコースではスロー希望のピッチ走法。
金鯱賞はスロー想定だから、前走のように上りだけの競馬で抜け出してしまうかもしれませんが、兄と同じように2000mよりは1800mがベストだし、内枠で揉まれた時も不安が…
田辺騎手が連続騎乗というのはプラスです。
ヤマカツエース
ヤマカツエースにとってずんどばな内回り芝2000mの阪神コースで行われるGⅠ大阪杯が後ろに控えているわけです。もちろん、ピークはそこにもっていきますよね…
機動力と持続力が武器でローカル重賞では崩れることがありません。
有馬記念でも、上位3頭とは力の差がありましたが、タイミングの良い捲りで直線では見せ場十分な走り。
昨年の金鯱賞はスローで、持ち前の機動力が活きるペースになりました。
今年もおそらくスロー想定。馬群もそれほど縦長にはならないとみて、機動力タイプよりもピッチ走法で抜け出す馬を上位に取りたいです。
ステファノス
GⅠのように流れが厳しくなるほど力を発揮するタイプで、持続力に優れた脚が特徴です。
海外からの帰国初戦ですが、香港は日本と距離的にも近く、同じ遠征馬のサトノクラウンやスマートレイアーなどが京都記念でも力を発揮しているのでそれほど心配する必要はありません。
ただ、藤原厩舎所属でもともとが叩き良化型。鞍上が川田騎手ですから、いつもよりもワンポジションは前での競馬になりそうですが、ここはピッチで抜け出す馬たちに軍配が上がりそうなだけに…
3〜5着に入ってきそうなだけに、オッズと天秤にかけるともっとも買い難い1頭です。
サトノノブレス
加齢とともに上りのかかる競馬への適性がより強くなっています。
中京芝2000mでは(1 - 1 - 2 - 0)という成績が示すように持続力が活かせる競馬が合います。ヤマカツエースと似たタイプですね。
今回は積極的に前へ出す騎乗をしない秋山騎手への乗り替わりで、この馬の能力をフルに活かせるのかは「?」。
池江厩舎なので、もう少し人気が下がるようだと買いたくなりますが…
スローでピッチ走法が抜け出すようなペースになると苦しいので、ヤマカツエースが捲る展開なら出番もありそうです。
買い目
ルージュバック1着付けで、フルーキーとヒストリカルに流す馬単と3連単を。
馬単
1→14. 16
3連単
1→14. 16→14. 16
ルージュバックが揉まれて終了は考えられるので、フルーキーとヒストリカル2頭固定の3連複総流しで。
3連複
14. 16→総流し
皆様にとっても素晴らしい金鯱賞になりますように。
以上、お読み頂いてありがとうございました。