3歳限定のダート重賞「レパードS（GⅢ）」は、過去にトランセンドやホッコータルマエなどのGⅠ馬を輩出した出世レース。今後のダート路線の主役を張る馬が現れるのかに注目の1戦です。
ユニコーンS（GⅢ・東京ダート1600m）→ジャパンダートダービー（JpnⅠ・大井ダート2000m）を制し、今年の3歳ダート路線のトップに君臨するルヴァンスレーヴはレパードS不出走。そのため、このレースは「3歳ダート路線NO.2」の座をかけた争いとなります。
1人気はグレートタイム
今年のレパードSで1人気に推されるのは、ユニコーンS2着→ジャパンダートダービー3着とハイレベルなレースを好走したグレートタイムです。関西の名門・藤原英昭厩舎＋C・ルメール騎手というタッグとあって、グリグリの支持を集めるのでしょう。
母ミラクルレジェンドがレパードSを制していることから、、グレートタイムには母子制覇がかかっています。デビューからここまで安定感のある走りをしている良血馬の重賞制覇となるのでしょうか？
グレートタイム 3歳牡馬
父：キングカメハメハ
母：ミラクルレジェンド（母父フジキセキ）
厩舎：藤原英昭（栗東）
生産：社台ファーム
父キングカメハメハは母系の「良さ」を引き出す万能種牡馬。そのため、グレートタイムは母ミラクルレジェンドのダート適性や競走能力をストレートに受け継いだと考えられます。
ミラクルレジェンドは父フジキセキ×母父Awsome Again（その父Deputy Minister）という配合。「フジキセキ×Deputy Minister」は、カネヒキリやサウンドトゥルーなどのダートGⅠ馬が出るニックスな掛け合わせです。
グレートタイム自身はSanta Quilla5×5のクロスをもつことで、KingmamboとHighland Legendがニアリーな血統構成となり、ダート馬としてはしなやかさのあるタイプに出ました。また、Hyperionを多く引くので、本質的には「前で受け」てしぶとさを発揮するのがベストでしょう。
レパードSに向けて
新潟ダート1800mはコーナーがキツく、3〜4コーナーで減速するのが基本パターン。逃げ・先行馬が有利なのも、このコース形態によるもの。差し馬は距離のロスを覚悟の上で、4コーナーを外から加速するレースが求められます。ビュンとした加速性能の低い馬はインにこだわらないレースがベターです。
グレートタイムはユニコーンSでインをさばいて伸びてきたことから、加速性能はソコソコあります。ただ、しなやかさのあるタイプですから、本質的には4コーナーで外からスピードに乗せたい馬です。それを考えると外枠に入ったのはプラス。体調さえ整っていれば、レースに向けて大きなマイナスはありません。
レパードSの予想
レパードSはNureyev、Deputy Minister、Seattle Slewもちが好走するレース。馬連で95,320円の高配当となった昨年の1・2着馬もこれらの血を引いていました。このレースと好相性の血統については、週中の展望記事にて書いているので、よければそちらをご覧下さい。
◎はDeputy Ministerもちから
レパードSに出走するDeputy Ministerもちの馬は以下の3頭です。
グレートタイム
イダペガサス
クレディブル
そして、この3頭はすべてNureyevを引くので、ここから◎を選びます。1人気グレートタイムは配当的に厳しくなるので◎候補から外すと、残りは2頭。クレディブルは血統的に魅力があるものの、2桁人気の馬だと「逃げ・先行馬」か「OPで好走の実績」が求められるので、◎にするのは……。となると、選択されるのは残った1頭です。
◎イダペガサス 3歳牡馬
父：ゴールドアリュール
母：カロンセギュール（母父Forest Camp）
厩舎：高柳瑞樹（美浦）
生産：ノーザンファーム
ユニコーンS登録時に「出走できるなら◎」と決めていた馬で、このメンバーに入っても好勝負ができる（はずの）素質馬。父ゴールドアリュール×母父Forest Camp（その父Deputy Minister）ですから、配合的にも新潟ダート1800mは合っています。
詳しい血統については、ユニコーンSの展望記事に書いているので、よければそちらをご覧下さい。
レパードSに向けて
前走の古馬1000万下のレースは鞍上の戸崎騎手が「ソロっ」と先行しての2着。初めての小回りコースに対応できたのは大きな収穫でした。良馬場で行われた新馬戦のラスト2Fは「11.7 - 11.3」の鋭さですから、直線の長さが350m以上の新潟コースであれば、前走よりもパフォーマンスが上がるでしょう。
内枠に入ったので、好位の外目のポジションが取り切れるかどうか……。コースロスを覚悟の上で、4コーナーは外から加速したい馬ですから、内で包まれて加速できないレースは避けたいところでしょう。今年のレパードSはピュアな逃げ馬が不在なので、スタートをポンと切れたなら逃げてしまってもOKです。
2・3着候補として
先にも述べたようにグレートタイムは大きなマイナスがないので、2・3着にマークします。ここではそれ以外の馬をピックしてみましょう。
このレースと好相性のSeattle Slewもちはアルクトスとプロスパラスデイズ、ヒラボクラターシュの3頭。これらはどれも好走の可能性があるので、すべて拾います。
Nureyevもちは上位人気馬のアドマイヤビクター、ドンフォルティスの2頭だけピック。ただ、配当が低くなるので3連単の3着にこの2頭をマークする方向で。オッズがあまりにも付かないようなら切り捨てるかもしれません。
買い目
イダペガサスからプラスが出るように買うとすれば、グレートタイムの絡みは3連単、それ以外の馬との組み合わせは馬連を。
馬連
3→2. 8. 15
3連単
1着：3
2着：14
3着：2. 8. 15. （4. 5）
-----
1着：3
2着：2. 8. 15（4. 5）
3着：14
グレートタイムの3着付は2. 8. 15が馬連と被るので、これも資金があれば……。ドンフォルティスとアドマイヤの買い目は（）での表記としました。これは当日のオッズ次第ですね。
まとめ
グレートタイム→イダペガサスで決まったら配当的にも美味しくないので、そこはバッサリと切り捨てます。今年は逃げ・先行馬が薄く、昨年の12人気サルサディオーネのように「逃げた」馬がしぶとく粘る展開になるかもしれません。イダペガサスがポンとスタートを切って逃げてくれたなら頭まで取り切れるはずですが……。
皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。
以上、お読みいただきありがとうございました。
