4月25日(土)の東京競馬場のメインレースに組まれているオアシスSはダート1600mのOP競争。東京ダート1600mはGⅠ・フェブラリーSの行なわれるコースとしてよく知られています。直線が長く、上りの速さも問われるとあって、予想をする上でも面白いコースです。
今回の記事では以下の3点を中心にズバッと解説していきます。
1. 東京ダート1600mの特徴
2. このコースを得意とする血統
3. オアシスSに出走予定の注目馬
東京ダート1600mの特徴
コースレイアウトはJRAのHP内にある「競馬場>東京競馬場>コース紹介」に詳細な図と情報が掲載されているので、ここでは特徴をピックアップ!
・スタート後は150mほど芝を走る
・スタートして400mほど1.5mの下り坂
・直線の長さが500m超
この特徴を踏まえ、予想をする上で欠かせないポイントを解説します。
芝スタート
東京ダート1600mは芝からスタートし、150mほどしてからダートに変わります。また、外枠の馬が内枠の馬よりも芝の部分を長く走れるため、「外枠有利=内枠不利」なコースです。
その理由として、「芝スタートでダッシュを利かせた逃げ・先行馬がラチ沿いへと進路を取る→内枠の馬が3コーナーに入るまでにポジションを落とす」など、内枠の馬が不利を受けやすいことが上げられます。
3〜4コーナーでペースが緩む
スタートしてから400mほどは1.5mの下り坂のため、芝スタートと相まって各馬はスピードがアップ! 騎手はオーバースピードにならないように気を遣い、3〜4コーナーではペースが緩むのがデフォルトです。
→過去のオアシスSにおける、好走している逃げ・先行馬は3〜4コーナーでしっかりと息を入れ、直線で再加速しています。
直線の長さが500m超
直線の長さが501.6mあり、上り3Fの速い馬に有利なコースです。上りが速いと言っても「瞬間的なキレ(スピードを上げる速さ」ではなく、直線スピードの持続力が求められます。
ストライド>ピッチ
走法としては直線で高いスピードを維持できるストライドが有利。このコースを好走する上で、ダート馬であってもしなやかに身体を伸縮させているかは大きなポイントです。
東京ダート1600mを得意とする血統
すでに述べたように、東京コースは「しなやかにストライドを伸ばす」馬を狙うのがベスト。そのため、ダート血統ながらも「柔らかな血」をもっているか、また「重厚なストライド」を伝える血をもっているかがポイントとなります。
柔らかな血
ダートを得意としながらも、しなやかさをアップする「柔らかな血」は以下の通りです。
A. P. Indy
Mr. Prospector
A. P. Indyは柔らかさだけではなく、産駒に「胴の長さ」をよく伝えます(✳︎)。胴が長くなることによって、自然と走法がストライドになるのです。
✳︎A. P. IndyはSeattle Slewの影響が強く、この血が胴の長さを高確率で産駒に伝えます
Mr. Prospectorは言わずもがなの柔らかな血です。この父系のエンドスウィープ産駒からはアドマイヤムーン、スイープトウショウ、ラインクラフトと日本でも芝のGⅠ馬が出ているほどですから、この血が柔らかさを高確率で伝えることは間違いありません。
重厚なストライド
パワフルで「重厚なストライド」を伝えるのは以下の血です。
キングカメハメハ
ゴールドアリュール
2頭ともにNureyevをもち、この血が「重厚なストライド」の源と言えるでしょう。とくに時計がかかったとき(パワーが求められる)はNureyev>Mr. Prospectorとなるのがデフォルトです。
キングカメハメハは繁殖牝馬の特徴をストレートに伝える種牡馬のため、母系がパワーに寄った配合であればダート馬が出ます。
ゴールドアリュールはコパノリッキー、エスポワールシチー、ゴールドドリームとJRAのダートGⅠ馬を多く出している名種牡馬。フェブラリーSと好相性なのは、産駒に重厚なストライドを高確率で伝えるからでしょう。
オアシスSの注目馬
オアシスSは過去5年、2018年を除く4年間すべてで6人気以下の馬が3着内に好走しています。どのような人気薄の馬が好走するのかをチェックして、今年のオアシスSの予想に活かしましょう!
オアシスSを6人気以下で好走した馬たち
過去5年において、6人気以下で好走した馬は以下の通りです。
▼2019年
勝ちタイム:1分36秒7
前後半800m:47.6 - 49.1
2着:ドリームキラリ(8人気)【1 - 1】
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▼2017年
勝ちタイム:1分35秒3
前後半800m:45.7 - 49.6
3着:ポイントブランク(10人気)【2 - 2】
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▼2016年
勝ちタイム:1分37秒0
前後半800m:48.4 - 48.6
2着:キクノソル(11人気)【15 - 13】
3着:サノイチ(6人気)【13 - 12】
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▼2015年
勝ちタイム:1分35秒9
前後半800m:47.2 - 48.7
1着:カチューシャ(7人気)【2 - 2】
2着:サトノプライマシー(6人気)【3 - 3】
2016年は差し・追い込みの人気薄2頭が好走したものの、基本的には逃げ・先行勢を狙うのがベター。2016年を除く3年のどれもが1.5秒以上前傾ラップながらも、逃げ・先行馬が粘り込んでいます。
OPクラスともなると逃げ・先行馬も能力のある馬が多く、簡単には止まらないと言うことでしょう。反対に、2016年のようなイーブンラップになると、中団・後方にいた馬が速い脚を使って差し込んできます。
また、赤色でマークした馬は1600万下(現3勝クラス)の東京ダート1400〜1600mを勝ち上がっている点が共通しており、このコースへの適性が人気薄で好走するためのポイントなのでしょう。
✳︎青色のキクノソルは小回り1700m(小倉・福島・函館・札幌)を得意とした馬で、上級条件の東京ダート1400〜1600mに好走歴がありません。ただ、ドリームキラリやカチューシャの2頭は1700mダートを好走していたこともあり、このタイプで気になる馬がいれば大穴で狙うのもありかも……。
注目馬は?
今年の出走予定馬のなかから、気になる馬をTwitterにつぶやきました。
オアシスS
— 白三点 (@hakusanten) 2020年4月20日
フェブラリーSと異なり、勝ちタイムに関係なくMr. ProspectorとNureyevもちが好走。
人気薄の好走馬は2パターン
・東京ダ1400〜1600mの現3勝クラスで勝利
・小回りダ1700m好走馬
今年は逃げ・先行馬が薄いので、前々からレースを進める馬を上位に取りたいものの、パッとした馬が……
▼注目馬
バレッティ
ブルベアイリーデ
マジカルスペル
レピアーウィット
ロードグラディオ
メモリーコウ(キクノソル枠)
メモリーコウを除く5頭はすべて東京ダート1400〜1600mの3勝クラスを勝ち上がり。逃げ・先行馬はブルベアイリーデとマジカルスペル、レピアーウィットの3頭。メモリーコウも先行馬ですが、1700〜1800mの距離のものなのでここではオミットします。
ブルベアイリーデとレピアーウィットは5・6人気になりそうなので、2・3番手で先行してくれるのなら過去の人気薄好走馬にバッチリとはまるのですが……鞍上が強気なレースをしてくれるのかがポイントですね。
人気薄のマジカルスペルは魅力のある1頭
先行が叶えば大駆けの期待をもてるのがマジカルスペル。馬柱の成績が悪いので、おそらくかなりの人気薄となるでしょう。
ただ、3走前は1枠スタートで後方からの競馬となったこと、2走前は初重賞で2番手先行しての大敗、前走は休み明けに加えて実績のない1200m戦ですから敗因ははっきりとしています。
ポンとスタートを切って2番手あたりをキープできれば「あっ!」と驚く好走があっても不思議ではありません。
まとめ
今回は東京ダート1600mの特徴とともにザックリとオアシスSの注目馬をピックアップして紹介しました。予想については当日にTwitterでつぶやくと思うので、興味のある方はフォローをしてもらえると嬉しいです。
以上、お読みいただきありがとうございました。