10月7日(土)、JRAは京都も東京競馬場も雨の影響が残るなかでレースが行われます。道悪馬場を苦にしない馬をピックアップしたいですね。今回の記事では京都と東京の特別戦から、注目馬を簡単に解説していきます。
京都9R北國新聞杯 3歳以上1000万下 ダート1900m
◎ワンダーピルエット(4歳牝馬・小崎憲厩舎)の祖母ワンダーヘリテージは、JpnⅠ帝王賞やJBCクラシックなどを勝ったワンダアキュートを産んだ名繁殖牝馬。本馬は父エンパイアメーカー×母父グラスワンダー×母母父Pleasant Tapですから、北米血統が代々重ねられており単調なパワーとスピードを活かせる舞台がベスト。自身は強いクロスをもたないので、父と母の血がストレートに受け継がれています。
父エンパイアメーカーは気難しいWild Riskの血を引くので、スムーズな外枠+単調なスピード勝負がベター。今走は少なくともカルムパシオン、ダンサクドゥーロの外目3番手を取れる組み合わせで、雨でダートが渋っているのはプラスですし、1000万下ならまだまだ足踏みできません。
◯ダンサクドゥーロ(3歳牡馬・松永昌博厩舎)は逃げ・先行か前々走のように向正面で捲ってハナに立つかの極端な競馬が合うタイプ。京都のダート1900mは捲りも打ちやすいですし、カルムパシオンが道中のペースを上げてくれるのであれば、2番手の先行から抜け出せるはずです。
△アガスティア(6歳牡馬)はもう少し外枠が欲しかったですが、道中から勝負所にかけて上手く捌けるようなら。こちらもペースが上がるほど差しやすいでしょう。△メイショウブーケ(6歳牝馬)は休み明けが課題ですが、内枠で3走前だけ走れば3着に……配当上げ要員としてですね。△ウォーターマーズ(3歳牡馬)は広いコースでのびのびと走った方が良さが出るタイプ。シンボリクリスエス産駒のダート馬ですから、時計の速い決着は得意。
◎◯→△各馬への3連複を。
京都10R久多特別 3歳以上1000万下 芝1400m
京都の芝が渋るのであれば重馬場が得意な◯サフランハート(4歳牡馬・北出成人厩舎)のパワーピッチが活きるのですが、枠が外過ぎるとの武豊騎手がインをさばくようなレースをしてくれるのかが「?」で……。
というわけで、懲りずに◎メイショウベルボン(3歳牡馬・南井克巳)を狙います。3歳OPマーガレットS(阪神芝1400m)は後方から差しての3着と、折り合えたときの伸び脚はOP級ですから、内枠に入って前に壁を作れる今走はチャンスも十分。前走は抑えるのに苦労しながら直線に向き、一瞬伸びかかるかという脚色を見せたものの失速しました。2ヶ月の休み明けの1戦だったとすると、ガス抜きもできたでしょう。
相手は難解なので、人気薄の3歳馬を1頭だけピックアップします。△イノバティブ(3歳牡馬)はメイショウベルボンと同じディープブリランテ産駒。こちらは母父がPosseで内回りを素軽く捲るのがベスト。外枠に入ったので、インに詰まることもなさそうですし、開幕週でも道悪なので外差しも決まるかもしれません。
◎◯の馬連と3頭の3連複1点を。
京都11R平城京S 3歳以上1600万下 ダート1800m
ストロングバローズは父Mineshaft(A.P. Indy直仔)×母父ストリートクライですからストライドで走る馬。東京コース+渋った馬場は大得意です。ただ、今回は京都で最内枠は条件として苦しく……。人気の△クリノリトミシュルは父アグネスデジタル×母父ネオユニヴァースなので渋って軽いダートは得意。揉まれるよあまり良くないので6枠もプラスで、再昇級となる今走は大きな不安はありません。
◎コンセギール(5歳牡馬・浜田多実雄厩舎)は揉まれ弱くズブい先行馬。父ステイゴールド×母父ボストンハーバーですから、軽いダートでスピードを活かす競馬が合っています。とにかくズブいので、大外枠に入った今走は揉まれないのでプラス。う〜ん、休み明けはどうなのかはよくわからないのですが、これだけ人気がないなら、レッツラゴーです!
◯ヴァローア(5歳牝馬・奥村豊厩舎)は父エンパイアメーカーで、名血が代々重ねられているボーントゥブギーを母にもちます。本馬は競走馬としてだけではなく、繁殖牝馬としても大きな期待がかかります。こちらもコンセギールと同じく休み明けとなりますが、まだまだ上を目指せる馬だけに、渋った軽いダートなら好走のチャンスも。
◎と◯はともに人気が薄いので、まずはこの馬連から。後はパドックの気配を見てクリノリトミシュルとの3連複を考える予定です。
東京9R西湖特別 3歳以上1000万下 ダート1600m
このレースの上位人気の騎手が横山典弘、内田博幸、蛯名正義、二本柳壮という面々。う〜ん、どうしたら良いのか迷います……この中だと、馬券として買える騎手は横山典騎手くらい。でも、横山典騎手は最内枠の追い込み馬イーグルフェザーに騎乗します。しかも、土曜日は渋った軽いダートがほぼ確実なだけに……困りましたね。
◎シャムロック(3歳牡馬・小笠倫弘厩舎)は父ダイワメジャー×母父Galileo×母母父Acatenangoというヨダレが出てしまうほどの良血馬。仕掛けられるとしなやかなストライドで走るのは母父Galileoではなく、ドイツ血統の母母父Acatenangoの影響でしょう。芝でも走れるくらいの馬ですから、渋って軽いダートはOK。昇級初戦とは言え、強敵の少ないメンバー。吉田豊騎手も東京コースなら頑張ってくれるでしょう、きっと……。
シャムロックを上位に取るなら、今春に3歳限定500万下の東京ダート1600mで◎に差し勝っているサノサマー(3歳牡馬・中舘英二厩舎)を◯に。器用さに欠け、出遅れ癖もある馬だけに東京のマイル戦は悪くはない条件。今走は逃げ・先行馬の少ないメンバー構成ですから、どれだけ追い込めるのかは鍵になりますね。
相手は先行馬で△ベバスカーンと△シルバーポジーの2頭。◎◯の馬連と△への3連複を。
東京10R本栖湖特別 3歳以上1000万下 芝2400m
上位人気のサーレンブラントとチェスナットコートの2頭はともにストライド走法なので、広い東京コースはベスト。重馬場がドンと来いなのは、父ハーツクライ×母父クロフネの後者。
重馬場+左回り+直線の長いコースであれば、Tapit産駒で6走前に道悪馬場の新潟コースで好走がある◎シンボリタピットがこの少ない頭数ならすんなりと先行しての粘り込みを。母系も道悪後者ですから、ペースの緩みを気にせずに石橋脩騎手が強気の競馬で前々から押し切れれば。
◯ビービーガウディはシンボリタピットと同じく父がA.P. Indy系のカジノドライヴ。母系はダイナカール牝系ですから、東京コースで重馬場はずんどばでしょう。ラジオNIKKEI賞からリズムを崩していますが、勝ち星のある東京コースに戻って立て直しの1戦となります。スローペースもOKの馬で、外枠でスムーズに運べるのはプラス。
パワーがいる馬場で時計がかかるなら△サウンドメモリーにもチャンスがありそう。横山典弘騎手ならインからスルスルと抜け出してくるようなレースをするでしょうし、あまり人気にならないようなら。
東京11RサウジアラビアロイヤルC GⅢ 芝1600m
土曜日の東京競馬場のメインレース・サウジアラビアロイヤルCは下記の記事に詳しく書きましたので、よければそちらをご覧下さい。
GⅢサウジアラビアRC(2017年)は重馬場の適性から◎ハクサンフエロと◯ダブルシャープの2頭に注目ーー予想 - ずんどば競馬