サマーマイルシリーズの第2戦「GⅢ関屋記念」はJRA最長を誇るホームストレッチをもつ新潟競馬場を舞台に行われます。夏のマイル・チャンピオン、そして秋の大舞台へと飛躍するのはどの馬なのでしょうか?
関屋記念のポイント
関屋記念のポイントについては週中に解説記事を書いているので、よければそちらをご覧下さい。
ここでは簡単に以下の2点をおさらいしておきます。
1. 高速馬場
2. 逃げ・先行馬
現在の新潟芝は時計が速く、前半800mが少しでも緩むと後半800mは45秒台が出てしまうほどです。11日(土)の12Rに行われた500万下の芝マイル戦は、勝ちタイムが1分33秒2と速い時計での決着となりました。
今年のメンバーであれば、前半800mを46秒台で入ったとしても、後半は45秒台になる可能性が高く、バキューンと後方から差し・追い込むには4コーナーで押し上げる意識が問われます。前半800mが45秒台にならなければ、逃げ・先行馬に有利なペースと言えるでしょう。
予想
今年の関屋記念を予想する上で鍵となるのは、ショウナンアンセムとエイシンティンクルの枠の並びです。逃げ候補の1頭ウインガニオンはスタートしてすぐのダッシュが鈍く、外枠に入ったこともあって2・3番手に控える公算が大きくなりました。
エイシンティンクルは全兄のエイシンヒカリと同じく「揉まれてどうか?」の不安があります。そのため、ショウナンアンセムが外から被せてきたときにすんなりと外へ切り替えられるのかは微妙なところです(エイシンティンクルは前走で4番手から鮮やかに抜け出していますが、外めをスムーズに回ったもので、馬群から抜け出したわけではありません)。
エイシンに乗る和田騎手が揉まれることをおそれて、ハナを譲らずにショウナンと競り合う可能性もあり、コレはスタートしてみないとわかりません。
ただ、エイシンとショウナンの2頭でハナ争いをするとしても、今の高速馬場を考慮すると前半800mは46.0前後におさまるので、1.0秒以上の前傾ラップ(ハイペース)にはならないでしょう。
前後半800mのバランスは?
今年の関屋記念は逃げないと力を発揮できないタイプの馬が不在で、エイシンティンクルとウインガニオンは揉まれなければ2・3番手でもOKのタイプです。ショウナンアンセムは馬群の中でも競馬ができるタイプですし、3頭が強引に競り合うような形にはならないはず……。
そうであれば、前後半800mのバランスは平均と後傾ラップの2パターンが現実的でしょう。
・前後半800m
平均ラップ
46.0 - 46.0
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1.0秒の後傾ラップ
46.5 - 45.5
勝ちタイムを1分32秒0と仮定すると、考えられるのは上記のバランスです。これだと、3コーナーでガクンとペースが落ちることもなく、馬群もそれほど密集しません。逃げ・先行馬が後半800mを46.0より速く上がるのであれば、差し・追い込み馬にとっては苦しいペースとなります。
◎ベルキャニオン 7歳牡馬
週中の展望記事でも注目馬に上げたように、2・3着なら可能性のある1頭。「高速馬場の外回りはディープインパクト産駒」の格言通り、この枠ならインからソツなく抜け出せるでしょう。内ラチ沿いも荒れていないので、チャンスはあります。
◯エイシンティンクル 5歳牝馬
海外GⅠ馬エイシンヒカリの全妹。父ディープインパクト×母父Storm Catですから、1分31秒5で安田記念を制したサトノアラジンと同配合。Storm Catも高速決着に強いのが特徴で、1分31秒台の決着になるなら、この馬が最右翼です。問題は揉まれた場合ですが、スタートで後手さえ踏まなければ……。
2走前にマークした1分32秒0の勝ちタイムは高速馬場だとしても出色。兄よりもマイラーとしての資質が高いことを示しました。1.5秒以上の後傾ラップだと切れ負けする恐れがあるので、しっかりとペースを作れる和田騎手というのもプラスです。
その他の馬について
◯エイシンティンクルが人気馬なので、3連単の2・3着候補を探します。人気だとしてもディープインパクト産駒は外せないので、内枠からリライアブルエース、ワントゥワン、プリモシーンの3頭はピック。ただ、これだとあまりにも人気に寄ってしまうので、揉まれない外枠を引いたヤングマンパワーを加えます。
3歳馬のフロンティアは前走で1分32秒台を出していますが、後半800m45秒台に対応できるかが不安なので切り捨てます。
買い目
今年の関屋記念は買い目が重要です。◎ベルキャニオンの馬単1着付け、そして、◎エイシンティンクル1着、2・3着にベルキャニオンを固定した3連単を購入します。
馬単
1着:1
2着:4. 6. 10. 12. 14
3連単
1着:4
2着:1
3着:6. 10. 12. 14
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1着:4
2着:6. 10. 12. 14
3着:1
合計13点。
まとめ
現在の新潟芝は「超」が付くレベルの高速馬場なので、おそらく後傾ラップになる公算が大。そのため、速い上りを使えるか前目のポジションで流れに乗れる馬に有利なコンディションです。
ベルキャニオンの1枠はいかにもミエミエ過ぎるのでイヤなものの、これだけ人気がないならここから買います。5着に好走したマイラーズカップのときも本命でしたしね。
皆さまにとっても素晴らしいレースとなりますように。
以上、お読みいただきありがとうございました。