皐月賞トライアルのスプリングSは、朝日杯FSの勝ち馬サトノアレス、500万下を好内容で勝ち上がったアウトライアーズ、ウインブライト、トリコロールブルーの3頭が人気を集めました。
1着でゴールを駆け抜けたのは、後方から大外を鮮やかに捲った松岡正海騎手のウインブライト。
直線入口で先頭に立ったプラチナヴォイスの仕掛けに合わせて、他の有力馬が動く前に大外を豪快に捲ったウインブライトは直線で猛追するアウトライアーズを半馬身抑えての勝利で、皐月賞へ駒を進めることになりました。
予想
◎ウインブライトはどんぴしゃりの競馬をしてくれました。が…2着にエトルディーニュかトリコロールブルーの3連単だったので、撃沈。
チーン…
捲り3銃士
ウインブライト、アウトライアーズ、トリコロールブルーはいずれも機動力に優れ、小回り(内回り)を俊敏に捲る脚が持ち味です。
その3頭は示し合わせたかのようにスタートから後方の位置へ。1番人気のサトノアレスが最後方を追走し、人気馬がいずれも後方を占める展開になりました。
ウインブライト
ウインブライトは後方の外目をのびのびと追走し、3角過ぎからじわっと仕掛け始めるとコースロスを承知で4角では大外に進路を取ります。これは松岡騎手のファインプレーで、騎手が馬の力を信じて乗っているからこその仕掛けだったと思います。
松岡騎手はウインブライトの全姉ウインファビュラスでも主戦を務め、兄弟の背中を知っているからこその迷いのない競馬を見せました。
アウトライアーズ
道中は後方のインで折り合いもスムーズに追走します。プラチナヴォイスの仕掛けに合わせて動いたウインブライトを見る形で徐々に外目に持ち出しながらコーナーを回り、直線では勝ち馬を追い上げますが、差を詰めきれずに2着。4角手前で下がってきた馬を避けようと追い出しを待たされましたが、スムーズに捌けていたとしてもウインブライトを差していたかは「?」な内容。
トリコロールブルー
道中は後方を追走し、ウインブライトのさらに外を捲る形でしたが、3〜4角で前との差を詰められず、直線も弾ける脚は使えないまま5着で入線。Mデムーロ騎手は徹底して戸崎騎手のサトノアレスを内に閉じ込めようとしていて、この辺りの騎乗はさすがだな、と。
捲り3銃士が揃って後方の位置を占めた時は、誰が先に仕掛けるかワクワクしながら観ていましたが、やはり、もっとも自信をもって乗っていたのは松岡騎手でした。
レースの内容は?
内枠を利して逃げたサウンドテーブルをオールザゴーが番手で突つく展開になり、1000mの通過が60.2秒のミドルペースになりました。
プラチナヴォイスが直線の入口で先頭に立つような捲りを打ち、それに合わせて後方待機の有力馬たちも3角過ぎから前との差を詰めるようにスピードアップ。
「誰の捲りが1番速いのか?」を競うように有力馬はコーナーですいすいと加速しましたが、上手くスピードを乗せて直線を凌ぎ切ったのはウインブライトでした。
1番人気のサトノアレス
道中は最後方からの競馬になってしまいましたが、結果としては悪い位置取りではなかったですし、3〜4角を回って直線に入るまでのスムーズな加速はさすがGⅠ馬という迫力がありました。
直線、追って伸びを欠いたのは休み明けの分なのか距離なのかは分かりません。ただ、道中ではハッとする脚を見せましたから、トライアルとしては悪い内容ではなかったと思います。
もし、皐月賞→NHKマイルカップというローテーションになるのであれば、面白いですね。
皐月賞に向けて
スプリングSは上りが36秒台とかかったことからも分かるように、最初の1F目が12.6でしたが、残りの1600mはすべて12.5秒未満のラップで持続力が問われるレースになりました。
この大きな緩みのない流れを直線先頭で捲り切って3着に残ったプラチナヴォイスも持続力がある馬ですが、大外から強引に捲ったウインブライトもかなりのものです。
ただ、GⅠ級の内容だったかというと手放しで喜べなくて、ウインブライトは母系の説得力が…また、上りの3Fが12.1 - 11.8 - 12.4で残り600〜400mのところが物足りなくはあります。
ウインブライトは皐月賞でも捲るはず
一つ確かなことは、かなりのハイペースにならない限り、皐月賞でもウインブライトは捲りの競馬を見せるはずで、そこは予想をするポイントのひとつになりますね。
捲り合戦になるのか、それとも先行勢の粘りこみがあるのか…
ここを考える皐月賞になりそうです。
まとめ
皐月賞へのローテーションとしては、最終便と言われる毎日杯が残っているものの、これでほぼ出揃いました。
スプリングS組から皐月賞で好走する馬が出るのか…
皐月賞までじっくりと考えたいところですね。