GⅡスプリングS(2018年)は社台系ファーム生産馬と中山を捲れる馬に◎をーー予想

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今年の3歳牡馬クラシック路線における大きな特徴のひとつは、トップレベルの馬たちの多くがRobertoの血を引いていることです。

2歳牡馬チャンピオンで弥生賞を完勝したダノンプレミアム、昨年GⅠに昇格したホープフルSを制したタイムフライヤー、その他にもジャンダルムやグレイルといった重賞勝ち馬がこの血を5代血統表内にもっています。

ブライアンズタイムの父としても知られるRobertoは、サンデーサイレンスの父であるHaloと同じくHail to Reason直仔ながら、子孫には素軽いスピードよりもスタミナとパワーを伝え、日本でも枝葉を広げている種牡馬です。

 

中山を捲るのに適したRoberto

Robertoの血を引く一流馬と言えば、ナリタブライアンやマヤノトップガン、グラスワンダー、モーリスなどが挙げられますが、いずれも中山の3〜4コーナーをバキューンとパワフルに捲ることができる馬たちです。

✳︎ナリタブライアンはスラリとした馬体でしたが、その他の馬たちはいかにもパワーに溢れたムチムチの馬体をしています。

中山競馬場は小回り+ゴール前に急坂が待ち構えるコース設定になっているため、しなやかにストライドを伸ばして加速する馬よりも、パワーのあるピッチ走法でびゅんと加速できる馬に有利です。

コーナーをスムーズに加速するためには、前脚で地面をしっかりとかき込んで走るパワーが必要で、それにはRobertoが伝えるムキムキの馬体が適していると言えるでしょう。

 

今年の皐月賞は面白い戦いに!

ダノンプレミアム、タイムフライヤー、ジャンダルム、グレイルと今年はRobertoの血を引く実力馬が多くいることから、中山の芝2000mで行われる皐月賞は楽しみな1戦となりそうです。

 

スプリングSは捲りの得意な馬を狙いたい

スプリングSも小回り向きのパワーをもつ馬を狙いたいレース。まずはRobertoの血を引く馬ピックアップしてみましょう。

 

Robertoの血を引く馬

出走馬のなかで、5代血統表内にRobertoの血を引く馬は以下の3頭。

ルーカス

ハッピーグリン

マイネルファンロン

ハッピーグリンは東京コースの前走で鋭い脚を使って勝ち切りましたが、昨夏に小回り+洋芝の札幌で好走していたように、小回り向きの中距離馬と考えられます。

ルーカスは「世界のモーリス」の全弟で、(現時点では)ドタドタとした走りからも兄よりパワー型に出ています。兄と同じくパワーピッチですから、スプリングSはずんどばの舞台でしょう。

マイネルファンロンの母系は弥生賞馬のマイネルチャールズが出ていることから、いかにも中山向き。父ステイゴールドからも小回り向きの脚を受け継いでいます。

 

上位人気の馬たちは?

朝日杯FS2着のステルヴィオはロードカナロア産駒らしいしなやかなストライドで走る馬。本質的には直線の長いコースに向いており、小回りの中山は適性に合っていない舞台です。3歳のこの時期は素質が適性を上回ることもあるので、好走できないとは言わないものの、前走よりもパフォーマンスが落ちることは間違いありません。

2人気のエポカドーロはオルフェーヴルの牡馬としてはトモがパンとしたタイプで、それほどストライドが伸びないところからもベストは小回りコース。馬体からはコテコテのパワー型に見えないですから、急坂さえこなせればチャンスもあるはずです。

 

予想

Robertoの血を引く上記の3頭はいずれも好走のチャンスがあります。馬個体の能力を抜きにすれば、M・デムーロ騎手+堀宣行厩舎のルーカスが最有力。ハッピーグリンとマイネルファンロンはどちらもチャンスはあるとは思うものの、もうワンパンチの決め手に欠きます。

ルーカスはどうしても人気先行の嫌いがあるので、◎にすることができず……。そうなると、別の視点から予想をする必要がありますね。

 

クラシックは社台系ファーム生産馬が強い

昨年の皐月賞の予想記事においても書いたように、クラシックは社台系ファーム生産馬が強いレースです。

✳︎昨年の皐月賞は社台ファーム系生産馬が1〜3着を独占しました。

そのため、馬個体の能力だけではなく、それ以外のレースへの準備という部分も予想をする上で大切なポイントとなります。

 

スプリングSにおける社台系生産馬

今年のスプリングS出走馬のなかで、社台系生産馬は以下の3頭。

レノヴァール(ノーザンF)

ビッグスモーキー(社台F)

ステルヴィオ(ノーザンF)

✳︎内枠から降順

このなかで、人気の薄い馬はレノヴァールとビッグスモーキーの2頭。◎はここから選びます。

 

◎レノヴァール 3歳牡馬

2勝馬で、高野友厩舎+北村友一騎手のコンビ。フィリーズレビューをそれほど上位人気ではなかったリバティハイツで制したように、北村友騎手は重賞だとこれくらいの人気が買いやすいですね。

ハーツクライ産駒ですから、小回りの中山は?が付くものの、現在のややタフな芝コンディションは合っているでしょう。ここまでのレースぶりは可もなく不可もなく……。内目の枠に入ったことから好位のポジションを取れるでしょうし、人気馬たちの間隙を上手くつければ。

 

△候補は?

△候補はまずRobertoの血を引く3頭、そして、社台系ファーム生産馬の2頭をピックします。配当跳ね上げ要因として、前々の好位で流れに乗れたときのカフジバンガードもピック。

ルーカス

ハッピーグリン

マイネルファンロン

ビッグスモーキー

ステルヴィオ

カフジバンガード

 

買い目

◎のレノヴァールもそこそこの人気なので、ルーカスとステルヴィオの2頭の絡みは3連単を。それ以外では3連複を買います。

 

3連単

1着:4

2着:2. 8

3着:2. 8. 6. 7. 10. 12

------------------------

1着:2. 8

2着:4

3着:2. 8. 6. 7. 10. 12

 

3連複フォーメーション

4 → 6. 7. 10. 12.

 

まとめ

今年のスプリングSは混戦で馬券的にも面白いレースになりました。ここから皐月賞を展望する馬が現れるのか、今からレースが楽しみですね。