2017年のチューリップ賞はソウルスターリングが5番手から直線で抜け出して、1:33.2の勝利。
父Frankel×母父Monsun(ドイツ血脈)の欧州血統が1分33秒台前半のタイムを楽々とマークしたのですから、脱帽です。
1600mを前後半に分けると、46.8 - 46.4のほぼイーブンラップを余力たっぷりに勝ち上がったソウルスターリングは、このメンバーに入っても素質が1枚上だったのだと思わせる走り。
ソウルスターリングは血統の字面からは中距離馬に完成するものと思っていましたが、マイルの速い流れをこれだけ楽に追走できるとなると、スピードとその持続力が卓越しているからこそで、将来的には1600〜2000mがベストになるのかもしれません。
予想結果
◎ソウルスターリング 1 着
◯リスグラシュー 3着
△カワキタエンカ 5着
3着のリスグラシューは本質的には中距離馬ですから、道中のペースがもう少しスローでないと最後に脚が使えなかった…という敗戦。
大波乱になった2015年のヴィクトリアマイルでJCを勝つショウナンパンドラやオークス馬のヌーヴォレコルトが伸びあぐねたのは、ハイペースで追走に脚を使ってしまったからで、中距離馬がマイルで好走するには道中のペースが鍵を握ります。
今回のリスグラシューの敗戦はオークス向きの中距離馬だということの表れですし、悲観する内容ではありません。
2着のミスパンテールはダイワメジャー産駒としては胴長で、1600mがどんぴしゃりというタイプではなく、今日はストライドでジリジリと伸びてきました。
リスグラシューがソウルスターリングを捕らえにいった分だけミスパンテールが差せたとも言えますが、半年以上の休み明けで、1、2番人気の間に割って入ったのは力のある証拠です。
4着のミリッサはピッチ走法ですから、外回りのマイル戦でこれだけペースが流れると、この馬には厳しい展開だったかなと。
内回りで捲るレースか、外回りならスローが希望で、この馬も不向きな流れながらリスグラシューに食い下がったのは力があるからでしょう。
桜花賞に向けて
現時点で、不安な要素はあるのでしょうか?
不安点
阪神JFとチューリップ賞を観ても、スタートしてすぐに好位を取れる大人びたレースができる反面、一瞬の加速で他馬を突き放すような鋭さはありません。
もちろん、他馬が追いすがればまた伸びる脚を見せるのでしょうが、スローの瞬発力勝負では遅れをとる可能性はあります。
レッツゴードンキの勝った桜花賞のように極端なスローペースになるのはマイナスです。
桜花賞→オークスへ
ソウルスターリングがこのまま無事に行けば桜花賞→オークスのローテーションを歩むことになると思いますが、今からクラシックの戦いが楽しみです。
アドマイヤミヤビやファンディーナとまだまだ強い馬が目白押しですから、オークスの出走予定を想像しただけで昂まりますね。
まとめ
ソウルスターリングは競走馬としただけではなく繁殖牝馬としても価値が高まるチューリップ賞の走り。
Frankel産駒は早熟ではないのか? という不安を払拭しました。
次の桜花賞ではどのようなレースを見せるのか注目です。