5月13日(日)、東京芝1600mを舞台に4歳以上牝馬のマイル・チャンピオンを決める「GⅠヴィクトリアマイル」が行われます。ここ数年、牡馬混合の安田記念を好走できる牝馬のトップ・マイラーが現れていなことから、ヴィクトリアマイルは今年も混戦模様です。
ペースや馬場、その他の「ちょっとした」ことでもガラリと着順が入れ替わるメンバーが揃ったことから、馬券を買うなら「高配当」に決め打ちします。
ヴィクトリアマイルのポイント
ヴィクトリアマイルのポイントは以下の2つです。
1. マイラー vs 中距離馬
2. 4歳馬&関西馬が優勢
1については週中に詳しく解説しているので、よければ以下をご参照下さい。ここでは簡単に触れておきます。
マイラー vs 中距離馬
ヴィクトリアマイルは1400mベストのマイラーから2000mがベストの中距離場まで出走するレースです。マイラーと中距離場のどちらが好走するのかは、前後半800mのペースによって異なります。以下はマイラーと中距離馬、それぞれに向いたペースについての考察です。
マイラーに向いたペース
勝ちタイム:1分31秒5〜32秒0
前後半800m:45.5 - 46.0〜46.5
前半800mが46秒を切るようなペースだと、中距離馬にとっては追走に脚を使ってしまい、直線でバキューンと弾けることができません。
中距離馬に向いたレース
勝ちタイム:1分32秒5〜33秒0
前後半800m:46.5 - 46.0〜46.5
前半800mが46.5ほどのペースであれば、中距離馬にとっても十分に脚をためることができます。
高速馬場になるかもポイント
マイラーにとってはスピード優先のレースになって欲しいので、時計の速い高速馬場がベスト。ヴィクトリアマイルの日曜日は「雨」の予報も出ていることから、馬場コンディションがどうなるのかは大きなポイントとなるでしょう。
天気を読むことは難しいものの、このまま雨の影響を受けなければ、東京競馬場は先週に続いての高速馬場になることが濃厚です。
4歳馬&関西馬
単勝1.9倍のミッキークイーンが7着と敗れて波乱となった昨年のヴィクトリアマイルは、1〜3着を4歳馬&関西馬が独占しました。
▼2017年ヴィクトリアマイル
1着:アドマイヤリード(4歳・6人気)
2着:デンコウアンジュ(4歳・11人気)
3着:ジュールポレール(4歳・7人気)
7頭出走した4歳馬の内、3頭がワンツースリーで、5着にも4歳ソルヴェイグが入線していることから、混戦で困ったらフレッシュな世代をチョイスしたいですね。
今年の4歳馬&関西馬は以下の10頭。
ミスパンテール
ラビットラン
レーヌミノル
カワキタエンカ
ソウルスターリング(美浦)
アエロリット(美浦)
リエノテソーロ(美浦)
デアレガーロ(美浦)
リスグラシュー
メイズオブオナー
(内枠から降順)
これだけ4歳馬がズラリと揃うと、ここから高配当を狙うには苦しくなりますね。このなかだと関東馬4頭はいくらか割引。
予想
今年のヴィクトリアマイルは「高速馬場+前半800が45秒台」になることを決め打って、1400mベストの人気薄から馬券を組み立てます。
人気薄の1400mベストのタイプ
2桁人気の1400mベストタイプは2頭。
・ワントゥワン
・リエノテソーロ
この2頭であれば、関東馬のリエノテソーロよりも「良血馬+藤岡健一厩舎」のワントゥワンを上位に取ります。桜花賞馬ジュエラーの姪で、祖母バルドウィナは異系のフランス血脈を豊富に引く名繁殖牝馬。
母ワンカラットが1400mベストのスプリンターだったことからも、高速馬場で1分32秒0前後の決着になるなら好走のチャンスも十分です。この牝系は揉まれ弱いので、7枠というのもプラスでしょう。
ワントゥワンは3着固定で
ワントゥワンは重賞で好走した経験が2歳のファンタジーS4着のみ。さすがにこの実績だけだとGⅠを連対するのは苦しいので、1・2着では買いません。3連単の3着にマークします。
2着候補は?
3着ワントゥワンは決まったので、次は2着候補を決めましょう。ここでは1400mベスト+ピュアマイラーを選びます。候補は以下の6頭。
・レッツゴードンキ
・ミスパンテール
・ラビットラン
・レーヌミノル
・レッドアヴァンセ
・デンコウアンジュ
レッツゴードンキは1400mベストのスプリンターですが、高速馬場の東京マイルがベストとは言えないので、いくらか割引です。
レーヌミノルはピュアマイラーですが、これもレッツゴードンキと同じく高速馬場がプラスになるのかは「?」が……。前後半800m45.5 - 47.0くらいで走りたい馬なので、そこまで時計が速くならなければ……。
レッドアヴァンセは揉まれ弱い馬なので、3枠というのはマイナス。枠の並びとして、アエロリット、カワキタエンカ、レーヌミノルを先に行かせても外目の4番手が取れるので、外から被されなければチャンスも。
上記の3頭以外はそれほどマイナスもないのですし、4歳馬&関西馬のミスパンテールとラビットランは絶対に外せません。
1着候補は?
勝ち馬は上記の「4歳馬+関西馬」から選びます。候補は以下ーー
ミスパンテール
ラビットラン
レーヌミノル
カワキタエンカ
リスグラシュー
メイズオブオナー
土曜日のメインレース・京王杯SCの勝ちタイムは1分19秒5のレコードが出たように、このレベルの高速馬場だと中距離馬のリスグラシューにとって苦しいコンディションです。スローからのキレ味勝負になったとしても、ハーツクライとRivermanのパワフル・ストライドで走る馬ですから、差し遅れる可能性が高くなりました。
メイズオブオナーは良血馬+藤原英昭厩舎といかにも好走ムードが漂っているものの、1800mベストの馬+重賞実績がないことから、1着まで突き抜けるのかは「?」が付きます。カワキタエンカは1800mがベストなマイラーだと思うので、前半800mが45秒台になったときに粘り込めるのかは……。レーヌミノルは上でも書いたように速い馬場が……。
となると、1着候補はミスパンテール、ラビットランの2頭となります。
買い目
ここは3着にワントゥワンを固定するので、券種は3連単で。1着は2頭に絞れたので、2着候補は上の6頭をすべてマークしておきます。
3連単
1着:2. 3
2着:2. 3. 1. 5. 6. 17
3着:13
この10点で勝負! う〜ん、ラビットラン→デンコウアンジュ→ワントゥワンで決まったらクラクラする配当になるので、今からレースが楽しみ……。
まとめ
ヴィクトリアマイルは雨の影響を受けなければ、例年通りの「高速馬場」となりそうです。こうなると中距離馬のリスグラシューは買いにくくなり、1400mベストの良血馬ワントゥワンの3着にすべてを賭けます!
皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。
以上、お読みいただきありがとうございました。