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JpnⅠジャパンダートダービー(JDD)に出走するJRA勢7頭を解説!

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7月12日(水)、JRA・地方の3歳ダート路線のチャンピオンを決めるJpnⅠ「ジャパンダートダービー(JDD)」が大井競馬場2000m(外回り)を舞台に行われます。今年はJRAから7頭、地方から7頭が顔を揃えました。

「砂のダービー馬」の栄冠をつかむのは一体どの馬なのでしょうか?

今回の記事では、JRAから出走する7頭を解説します。

 

JRAからの出走馬

'17年ジャパンダートダービーは7頭のJRA所属馬が出走します。出走馬は内枠から順に以下の通りです。

 

枠番 馬場 馬 名 騎手
2 2 ローズプリンスダム 大野拓弥
3 3 タガノディグオ 川島信二
5 7 シゲルコング 内田博幸
5 8 サンライズソア 川田将雅
6 10 リゾネーター 木幡巧也
7 12 サンライズノヴァ 戸崎圭太
8 14 ノーブルサターン 鮫島良太

 

1番人気が予想されるサンライズノヴァは7枠12番に入りました。それでは、1頭ずつ見ていきましょう。

 

ローズプリンスダム 3歳牡馬

父:ロージズインメイ

母:クリスチャンパール(母父:シンボリクリスエス)

厩舎:畠山吉宏(美浦)

騎手:大野拓弥

芝1600mの2歳新馬戦を快勝しましたが、すぐに見切りをつけてダート路線へ転向。好メンバーが揃った前走のOP鳳雛S(京都ダート1800m)はハイペースを中団から捲り、直線でサンライズノヴァとの叩き合いに競り勝つ強い競馬を見せました。

母父シンボリクリスエスの影響が出ている胴長の馬体で、芝でも走れるしなやかさのあるフォームが特徴的な中距離馬。

 

これまでの戦歴

全成績(3 - 1 - 0 - 3)

OP端午S(京都ダート1400m)を6着と敗退したものの、その後の鳳雛Sですぐに巻き返して1着。この世代のダート中距離路線では上位の能力をすでに示しています。

この馬の能力がフルに発揮されたのが前走の鳳雛S。このレースは1000m通過が61.3と3歳のこの時期としてはかなり速い流れになりました。好スタートを切って中団に控えたローズプリンスダムは向正面で外目を捲って好位にポジションを上げます。スムーズに3〜4コーナーを回り直線半ばでサンライズノヴァを捕らえて先頭に立つと、外から強烈な脚で迫ったリヴェルディを抑えて1着。外から脚を使ってポジションを取り、サンライズノヴァを競り落としたのはこの馬の非凡な能力を表す1戦だったと言えます。

 

ジャパンダートダービーに向けて

スタートの安定している馬で、すっと好位に取り付ける素軽い先行力をもっています。父ロージズインメイ×母父シンボリクリスエスという血統から、しなやかなフォームで走る中距離馬。母クリスチャンパールはシンボリクリスエス×トニービン×リアルシャダイと日本を代表する中長距離の種牡馬が代々配合されており、もてるスタミナは豊富です。また、Robertoのクロスがあることからコーナーをパワーで捲る脚が武器で、ローズプリンスダムが長く良い脚を使えるのはこの母系の影響を受けているのでしょう。

これまではダートで馬群のなかでレースをした経験がないため、この枠で揉まれるようだと不安もあります。外目をスムーズに追走できる形がベストです。

追い出されると前脚がグイっと伸びるフォームなので、直線が386mと長い大井競馬場の外回りはローズプリンスダムにとっては願ってもないコース。ジリジリと長く脚を使える馬ですから、瞬発力勝負にならなければチャンスは十分にあります。

 

タガノディグオ 3歳牡馬

父:エンパイアメーカー

母:タガノティアーズ(母父:タニノギムレット)

厩舎:宮徹(栗東)

騎手:川島信二

前走のJpnⅡ兵庫チャンピオンシップではリゾネーター、クイーンマンボといった強敵を敗って重賞制覇を果たしました。これまでダート戦は馬券圏内を外していない堅実派です。

母父タニノギムレットらしい筋肉質の胴長の馬体をした中距離馬で、走らせるとパワーだけではなくエンパイアメーカーのしなやかさも感じさせます。

 

これまでの戦績

全成績(3 - 5 - 1 - 1)

芝レースの新馬戦を16着と大敗しましたが、ダート路線に転向してからは堅実な走りを続けているタガノディグオ。中団・後方から捲る脚質ながらコースや展開を問わずに好走しているのは能力のある証です。

4走前の500万下クラスでサンライズノヴァの2着、前走の兵庫チャンピオンシップは関東オークスを勝ったクイーンマンボ、伏竜Sを圧勝したリゾネーターを相手に快勝し、力のあるところを見せました。

 

ジャパンダートダービーに向けて

外から捲り気味に進出する脚質から内枠に入ってしまったのはマイナスです。この枠だと一旦後方へ下げてから外目に出す必要があります。

パワフルな馬体としなやかさのあるフォームから、大井競馬場の外回り2000mはぴったりの舞台です。ローズプリンスダムと同じように脚を長く使えるのがこの馬の最大の武器。母系のパワーとスタミナで捲り、父エンパイアメーカー譲りのしなやかさで直線で差すというダート馬としては理想的な走り。

ジャパンダートダービーを勝てるだけの能力とコース適性のある馬で、不安点は長距離輸送と初のナイター競馬くらいでしょうか。500万下(京都ダート1800m)ではサンライズノヴァに敗れているものの、2000mの距離であれば逆転の可能性は十分です。

 

シゲルコング 3歳牡馬

父:シニスターミニスター

母:ドゥオナー(母父:ダンスインザダーク)

厩舎:松永康利(美浦)

騎手:内田博幸

JpnⅠ全日本2歳優駿でリエノテソーロの2着に入った後はオープン競走で掲示板に載れないレースが続いています。

胴が詰まったマイラー体型。揉まれ弱い馬でハナか最後方という極端な競馬しかできません。

 

これまでの戦績

全成績(2 - 2 - 0 - 8)

2歳時はダートで好成績を上げていたものの、3歳になってからはオープンで厳しい戦いが続いています。

 

ジャパンダートダービーに向けて

スタートを決めることができればハナを取りきれる可能性があるメンバー構成。ただ、明らかにマイラー体型なので大井の外回り2000mという舞台は割引です。

揉まれずに逃げてどこまで……。

 

サンライズソア 3歳牡馬

父:シンボリクリスエス

母:アメーリア(母父:スペシャルウィーク)

厩舎:河内洋(栗東)

騎手:川田将雅

前走のユニコーンSは外枠からスムーズに中団の前に付け、直線で1度は先頭に立ったものの外からサンライズノヴァとハルクンノテソーロのキレ味に屈しての3着。前々走の青竜Sは好メンバーを相手に先行して押し切っているだけに、ペースが流れればもち前の先行力を最大限に活かせます。

父シンボリクリスエスらしい胴長の馬体で、大きなフォームで走る馬。追い出されると頭が上がってしまいグイッグイッと前脚が伸びるとは言えないものの、そのゆったりとしたフォームはいかにも直線の長いコース向きのストライドです。

 

これまでの戦歴

 全成績(3 - 0 - 1 - 4)

ダート戦は(2 - 0 - 1 - 0)と馬券圏内を外していない安定感のある馬。3歳ダート路線の素質馬が集まる青竜S→ユニコーンSを1着→3着と好走していることから、この世代ではトップクラスの能力をもっている1頭です。

前走のユニコーンSは前半の3Fは速いペースだったものの、中盤が緩むトリッキーな流れで直線は瞬発力に優れたサンライズノヴァに差し切られてしまいました。胴の長いストライドなので急加速が苦手な馬。ペースがそこそこに流れての末脚勝負であれば一線級相手でも引けを取らない能力をもっています。

 

ジャパンダートダービーに向けて

青竜Sからジャパンダートダービーまでの3走すべてが長距離輸送のレースとなり、うるさい気性のサンライズソアにとっては馬体重の維持がポイントになります。

頭の高いフォームはスタミナ面で不安がありますが、馬体は明らかに中距離馬のもので、直線の長い大井競馬場の外回りコースはストライド走法のこの馬にとってはずんどばな舞台です。

前走はサンライズノヴァのキレ味に屈しただけに、今回はある程度ペースを引き上げて押し切りを狙いたいところでしょう。

 

リゾネーター 3歳牡馬

父:Blame

母:Bluegrass Sara(母父:タバスコキャット)

厩舎:牧光ニ(美浦)

騎手:木幡巧也

未勝利戦から伏竜Sまで他馬を寄せ付けない3連勝。前走の兵庫チャンピオンシップは気の悪さが出たのか、道中で騎手が押しても押しても前へと進まずに4着と敗れました。

ゆったりとした胴の長さと豊富な筋骨量をもつ見栄えのする馬体は、いかにもダートの中距離馬。ここまではコーナーをスムーズに加速するパワーとスタミナに優れた走りを見せています。

 

これまでの戦歴

全成績(3 - 0 - 0 - 2)

エピカリスに敗れた新馬戦と重賞初挑戦となった前走の兵庫チャンピオンシップを除けば、圧倒的な内容でレースを勝ち上がっています。

前走の敗因は地方競馬場に特有の小回りコースが合わなかったというより、気性面に問題があったのでしょう。今後に尾を引く敗戦だったのは確かです。

 

ジャパンダートダービーに向けて

父Blameは米GⅠブリーダーズCクラシック(ダート2000m)に勝ったバリバリのダート馬で、リゾネーターはAlyderのクロスがあることから、小回り・内回りをパワーで捲るのが真骨頂と言えます。大井競馬場の外回りは直線の長いコースとなるため、本質的には割引です。

気性的な問題はつきまといますが、勝つときは圧勝というタイプ。前走の敗戦から立て直しができているのかが今走での最大のポイントとなります。砂をかぶる競馬は避けたいので、6枠はプラスです。

 

サンライズノヴァ 3歳牡馬

父:ゴールドアリュール

母:ブライトサファイヤ(母父:サンダーガルチ)

厩舎:音無秀孝(栗東)

騎手:戸崎圭太

東京ダートのマイル戦でデビュー勝ち。前走のユニコーンSは後方から直線で外へ出すと豪快に伸びて1着となり、この世代のダート路線ではトップクラスの力があるところを見せました。

サンライズノヴァは母系に入るしなやかな血のサーペンフロ(Sir Ivor直仔)と父ゴールドアリュールがマッチして、ダート馬としては柔らかなストライドで走ります。現状では筋骨量が豊富なマイラー体型。

 

これまでの戦歴

全成績(3 - 1 - 1 - 2)

ダートでは掲示板を外していない馬で、前走はダート路線の出世レースと言われるGⅢユニコーンSを制覇した実力馬です。ユニコーンSについては下記の回顧記事をご参照下さい。

ストライドが輝く東京のダートーーユニコーンS('17年)回顧 - ずんどば競馬

前々走の鳳雛S4着はハイペースを2番手から直線先頭に立つ積極的なレース。ゴール前まで脚を使って粘っており、負けたとは言っても強い競馬でした。まだ、ダート戦では底を見せていないのが最大の魅力です。

 

ジャパンダートダービーに向けて

3代母ワールドサファイヤのサーペンフロ(Sir Ivor直仔)の柔らかさが表れているからか、しなやかなストライドで走ります。ゴールドアリュール産駒で母系にMr. Prospectorとリアルシャダイ(Roberto直仔)が入るのはGⅠフェブラリーSを制したコパノリッキーと同じで、活躍馬を出しやすいパターン。

前走のユニコーンSで見せた直線の差し脚からも、直線が386mある大井の外回りなら力は発揮しやすいでしょう。体型的にはマイラーに見えるので、2000mの距離をこなせれば有力な1頭であることは間違いありません。

 

ノーブルサターン 3歳牡馬

父:カジノドライヴ

母:クロスマイハート(母父:スペシャルウィーク)

厩舎:牧浦充徳(栗東)

騎手:鮫島良太

前走の兵庫チャンピオンシップはスタートを決めて先手を取ると、タガノディグオに差されたもののゴールまでしぶとく粘っての2着。関東オークスを制したクイーンマンボに先着を許さなかったのは大威張りできる内容です。

脚と胴の造りが長く、いかにも母父スペシャルウィークの影響が出ているような中距離馬。A. P. Indy系のカジノドライヴが父ということもあって、大きなフォームが特徴的なストライド走法。

 

これまでの戦績

全成績(2 - 1 - 2 - 4)

小回り向きとは思えない大きなフォームで走る馬ですが、前走の兵庫チャンピオンシップは軽快に逃げて2着に粘り込んだように、先手を取り切ってしまえば強い競馬ができる馬。2勝目となった3走前の3歳500万下ではこの世代のダートの実力馬シロニイを相手に逃げ切っていて、能力も確かなものがあります。

逃げられずに揉まれると大敗もあるタイプですから、すんなりとした流れになるかが好走のポイントに。

 

ジャパンダートダービーに向けて

揉まれない大外枠に入ったこと、距離が2000m+コーナーの緩い外回りに替わることはストライドで走る逃げ馬のノーブルサターンにとっては好条件が揃いました。ダート馬としてはパワーよりもスピードタイプなので、スローには落とさずにペースを引き上げられるかがキーポイントになります。

前走の2着から地方競馬場の砂質も問題なくこなしたので、後はユニコーンSや鳳雛S組との力関係がどうなのか……というところでしょう。

 

まとめ

この世代のダートの主役エピカリスが不在ながら、JRA勢は今年も強力なメンバーがスラリと揃いました。それほど大きな力差のない馬同士の戦いとなるため、「砂のダービー」はゴール前まで白熱したレースが期待できます。

ジャパンダートダービーの栄冠をつかむのはどの馬なのか? 今からレースが楽しみですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。