阪神C(2017年)はパワー先行+イン差しのできる馬をピックアップーー◎レーヌミノル

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阪神C(GⅡ)の行われる阪神芝1400m(内回り)はリピーター・レースとして有名で、それだけ「舞台への適性」が重要となります。過去の勝ち馬は以下の通りです。

阪神Cにおける過去10年の勝ち馬

2016年:シュウジ

2015年:ロサギガンティア

2014年:リアルインパクト

2013年:リアルインパクト

2012年:サンカルロ

2011年:サンカルロ

2010年:キンシャサノキセキ

2009年:キンシャサノキセキ

2008年:マルカフェニックス

2007年:スズカフェニックス

09年〜14年まで3頭の馬がそれぞれ連覇を果たしていることからも、コース適性の高い馬が好走するレースだと言えるでしょう。

 

阪神Cのポイントは3つ

コース適性の影響を大きく受ける阪神Cは以下の3つのポイントが重要です。

1. 阪神Cを好走したことのある馬

2. パワーのある先行馬が優勢

3. 差し馬はインから伸びるタイプが優勢

 

阪神Cを好走したことのある馬(リピーター)は?

今年の出走馬のなかで阪神Cをすでに好走(3着以内)したことがあるのは以下の3頭。

イスラボニータ:16年2着

シュウジ:16年1着

ダンスディレクター:15年2着

上記の3頭が好走した年はいずれも「稍重」の馬場コンディションでレースが行われました。今開催の阪神芝は速い時計の出る馬場になっており、この結果がそのまま今年に反映されるのかは「?」がつくものの、有力な3頭であることは間違いありません。

 

阪神Cはパワーのある先行馬が優勢

阪神Cは1400mの距離で行われるため、スプリンターとマイラーのそれぞれが出走してきます。スプリント性能の高い逃げ・先行馬が揃うと「差し決着」になることもありますが、基本的にはペースが緩んでの「先行決着」がデフォルト。

また、ゴール前に急坂+直線の短い内回りコースとあって、コーナーを俊敏に加速してゴールまで粘り込むパワーが求められるレースです。ゴリゴリとパワーで先行できるマイラーをピックアップしたくなりますね。

 

差し馬はインから伸びるタイプが優勢

2011、12年とこのレースを連覇したサンカルロは差し・追い込みの馬。このように前のペースが流れると差しタイプの台頭もあるのが阪神Cです。ただ、道中でずっと外を回す馬には不利な舞台なので、差すタイプだとしてもインコースを使える馬が優勢。

差し馬がインから伸びてくるためにはスペース(進路)が必要となり、それは先行馬がゴール前100mほどまで脚色が衰えないとき。つまり、ゴール前まで粘れる先行馬がいるとイン差しが決まり、直線早々に逃げ・先行馬がズルズルと下がるようだと外差しが決まります。

先週の阪神芝の傾向を見ていると、先行馬もしっかりと残れる馬場だけに、今年は差し馬であればインを使える馬をピックアップしたいところです。

 

予想

今開催の阪神芝の傾向から、阪神Cはパワーのある先行馬+イン差しのできる馬をピックアップします。まずは、先行馬を洗い出してみましょう。

 

逃げ・先行馬は?

逃げ候補はアポロノシンザンとトウショウピストの2頭。ここに内枠に入った先行馬ムーンクレストとレーヌミノルが続き、ペースが平均〜ややスローに落ち着く可能性の高いメンバーとなりました。4コーナーで5番手以内に付ける可能性の高い馬をピックアップすると、以下の通りです。

逃げ・先行馬

アポロノシンザン

トウショウピスト

レーヌミノル

ムーンクレスト

キャンベルジュニア

イスラボニータ

(前の位置を取れる馬から降順)

軸はこのなかから選びます。候補としては阪神1400mに適性をもつパワー型。となると、フィリーズレビュー(GⅡ・阪神芝1400m)で2着と好走しているレーヌミノルが筆頭候補。上記の6頭の短評は以下の通りです。

 

アポロノシンザン 5歳牡馬

母系に入るHaloや Storm Catなどの素軽いスピードを父サクラバクシンオーでさらに軽さをアップしているので、1400mベストのしなやかスプリンターに出ました。阪神芝1400mに勝ち鞍があるものの、パワーが足りない分だけやや割引。

 

トウショウピスト 5歳牡馬

母シーイズトウショウはスプリント重賞5勝の名牝。この馬はそこにヨハネスブルグが配され、1400mベストのパワースプリンターに出ました。アポロノシンザンと似たような先行馬ですが、パワーはこちらが上です。

 

レーヌミノル 3歳牝馬

ハイレベルな3歳牝馬世代の桜花賞馬。2歳〜3歳春の戦績からも、ベストは1400mのマイラー。フィリーズレビューで浜中騎手が制御に苦労する(遮行する)ほどの脚を使える馬で、それだけパワーに長けています。マイルCSを4着と好走しましたが、ベストは瞬発力を求められない阪神1400mでしょう。

 

ムーンクレスト 5歳牡馬

父アドマイヤムーンは1400mベストのしなやかスプリンターを出す可能性の高い種牡馬。この馬は母系に柔らかい血のラストタイクーンを引くため、しなやかなストライドで走るタイプに出ました。ベストは京都芝1400mだと考えられるので、その分だけ割引。

 

キャンベルジュニア 5歳牡馬

豪州産のパワースプリンター同士の配合ながら、胴の長い馬体はマイルがやや長い印象も……。古馬になって少しずつパワーが発現してきており、今なら阪神1400mも苦にしないでしょう。ただ、1400m実績がない分だけ割引。

 

イスラボニータ 6歳牡馬

フジキセキ産駒ながら、母系に入るCozzeneとMr. Prospectorの影響が強く出ており、とにかくしなやかさに優れた馬。古馬になってからマイラーらしいパワーが少しずつ発現し、それが昨年2着の好走を呼び込んだのでしょう。イン差しもできるタイプなだけに、多少ポジションが下がっても対応できるのは強味です。

 

印は以下の通り

◎レーヌミノル

◯トウショウピスト

▲キャンベルジュニア

△イスラボニータ

△アポロノシンザン

△ムークレスト

△サンライズメジャー

レーヌミノルはここが秋の4戦目、前2走がGⅠとあってここに余力が残っているのかがポイント。適性としてはベストなもののその点が心配です。

逃げ馬の2頭であればパワーに優れる分だけアポロノシンザンよりもトウショウピストを上に。キャンベルジュニアはR・ムーア+堀宣行調教師のコンビで、このメンバーなら積極策でしょう。

イスラボニータは人気がある分だけ下げましたが、昨年と同じようなポジションが取れれば有力。今年は先行馬が強いので、インコースを使えるのも有利です。

ムーンクレストは配当要員として。それと、イン差しできる馬として△サンライズメジャーをここに加えます。

 

サングレーザーとモズアスコット

サングレーザーとモズアスコットはしなやかさの勝ったマイラーなので、阪神1400mでは下げ。2頭の比較で言えば、イン差しができる分だけ前者が上ですが、この人気だと買いにくいですね。

 

買い目

◎からの馬単1着流しと、◯からの馬連を。さらに高配当を狙って、3連複◎◯▲を1軸と2軸目にセットしたフォーメーションを。レーヌミノルは人気があるので、オッズを見ながら買い目を決めます。

 

馬単

5 → 15. 6. 2. 11. 1. 14

 

馬連

15 → 5. 6. 2. 11. 1. 14

 

3連複フォーメーション

1軸目:5. 15. 6

2軸目:5. 15. 6

3軸目:5. 15. 6. 2. 11. 1. 14

 

まとめ

今年は面白いメンバーが揃って、激戦模様の阪神Cとなりました。今開催は高速馬場なので、前残りとイン差しを警戒します。トウショウピストでウハウハできたら……。点数が多いので、オッズには注意を払って馬券を買いたいですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。