宝塚記念(2018年)は「良(稍重)馬場+スロー」を想定してステファノスに◎を!ーー予想

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6月18日(日)の阪神競馬場は開催3週目にも関わらず、メインレースの米子S(OP・芝1600m)で1分31秒9のタイ・レコードがマークされるほどに芝が「高速」化しました。これは、梅雨の時期に入っても好天に恵まれたため、芝や路盤の含水率が低下したことによるものです。

もともと時計のかかりやすい阪神競馬場、それに加えて梅雨の時期にあたる6月開催は最終週になると馬場が傷み、外差しになるのがデフォルト。今年はここまで競馬開催日が好天に恵まれているため、馬場の傷みがほとんどないコンディションとなっています。それにしても、ここまで高速馬場になるとは……。開催が進むにつれて外差しになる「いつもの阪神芝コース」はどうなってしまったのでしょうか?

 

昨年と似たシチュエーション

6月の阪神開催の馬場はここ2年、ほぼ似たような状況になっています。芝のレースは3週目になっても速いタイムがマークされ、米子Sは2年続けて1分31秒9の決着。また、開幕週のような「インコース+前々」有利な状況から、開催が進むにつれて「内外フラット」へと変化しているのも昨年と同じです。

昨年の宝塚記念は雨の影響を受け、「稍重」のコンディションでレースが行われました。勝ち馬サトノクラウンのマークした2分11秒4は稍重馬場としてはかなりの好タイム。

2017年・宝塚記念のレースラップ

12.5 - 11.1 - 11.6 - 13.1 - 12.3 - 11.7 - 11.6 - 11.8 - 11.7 - 11.8 - 12.2

前半1000mを60.6で通過してからは1F11秒台後半のラップが続き、昨年はタフなロングスパート戦となっています。好タイムが出たのはタフなラップだったこと、そして、ベースとなる馬場が高速だったからでしょう。

 

土日に雨が降ると馬場は?

JRAのHPにアップされている「馬場情報」によると、阪神競馬場は19日(火)に1.5ミリ、20日(水)に41.5ミリの雨が降りました。ただ、木・金曜日と降雨はなく、現在(22日21時)は良馬場となっています。

土日にどれほどの雨量があるのかわからないものの、今の芝コンディションだと重馬場まで悪化するとは考えにくく、多少渋ったとしても時計は速いまま……。今年は昨年と似た状況だけに、2分11秒台の勝ちタイムが出てもおかしくありません。

 

高速馬場の苦手なサトノクラウン

連覇をかけて宝塚記念に臨むサトノクラウンは、管理する堀宣行調教師も認めているように「高速馬場が苦手」な馬です。昨年は「稍重」だとするとかなりの好タイムをマークしたのにもかかわらず、この馬が時計の速い決着に不安をもつのはどうしてでしょうか?

 

1F11秒後半のラップが得意

サトノクラウンは稍重〜不良馬場でのレースは(4 - 1 - 0 - 1)の好成績。着外となったのは一昨年の宝塚記念6着のみと、タフなレースで強さを発揮しています。不良馬場となった昨年の天皇賞・秋を2着と好走したように、水が浮くような馬場もOKです。

ただ、昨年の宝塚記念の好タイムからも、この馬は11秒台後半のラップが5F以上続くようなロングスパート戦が得意なのであって、好走するためには馬場よりも「ペース」が重要。

今年が昨年と同じ「雨の影響を受けても速いタイムの出る馬場」だったとしても、向正面からペースの上がるタフなレースになれば、サトノクラウンにもチャンスが出てきます。

 

石橋脩騎手がペースをコントロールできるか?

昨年のサトノクラウンの好走は目標となるキタサンブラックをマークし、鞍上のM・デムーロ騎手が向正面からペースを引き上げたことによるもの。あの「ミラクル」な騎乗を石橋脩騎手が再現できるのか……。

また、昨年は「少頭数+8枠からのスタート」でしたから、外目からスムーズにポジションを取れたことも好走のポイントでした。今年は16頭が出走するとあって、向正面からペースを上げる仕掛けができるのかが不透明です。テン乗りの石橋騎手にとっても難しい判断が強いられます。

 

宝塚記念はタフなレースになるのがデフォルト

宝塚記念は「稍〜重馬場」にならなくとも、タフなレースになるのがデフォルトです。過去10年のレース上り3Fは35秒よりも速くなったことがなく、スタミナと持続力のある末脚をもつ馬が好走しています。

どれだけタフなレースになるのかは以下の記事で詳しく解説しているので、よければそちらをご覧下さい。

 

ケアするのはスローペースの場合

タフなレースになることがほとんどの宝塚記念ですが、稀にスローペースからの瞬発力勝負になることもあります。ラブリーデイの勝った2015年のようなスローになると、「あっ!」と驚く人気薄が好走するので、高配当を狙うならこのパターンでしょう。

スローペースになったときに好走する馬は以下のタイプです。

ピッチ走法の先行馬

切れ味のある牝馬

インを器用に立ち回れる馬

ラブリーデイに代表されるピッチ走法の馬は、仕掛けられてからトップスピードになるまでが素早いため、スローペースを先行して抜け出すのがベター。

2015年の2着デニムアンドルビー、3着ショウナンパンドラはキレのある末脚を武器とする牝馬です。スローの上り勝負は「牝馬のキレ」が活きる展開と言えます。

スローペースのレースはインコースを器用に立ち回れる馬が有利。各馬が余力をもって直線へ向くのですから、できるだけコースロスなく走れることが好走への大きなポイントとなります。

もし、スローペースを想定するなら、上記の特徴をもつ馬をピックアップしたいところです。今年の宝塚記念はタフなレースになるのか、それともレア・ケースのスローになるのでしょうか?

 

予想

それでは、張りきって予想をしていきましょう。まず、今年の宝塚記念はタフなロングスパート戦となるのか、それともスローペースになるのか、この2択が予想のキモとなります。素直に考えるなら例年と同じ持続力戦ですが、それだと「あっ!」と驚く高配当を狙えるのかが微妙……。ここは思い切って、「スローペース+良馬場」に決め打ちします。

土曜日は雨の予報がでおり、宝塚記念はパンパンの良馬場が見込めない状況です。ただ、雨の影響を受けたとしても、芝コースはソコソコ速い時計の出るコンディション。向正面でペースが上がらなければ、スローの瞬発力勝負となります。

 

展開

展開のカギを握るのはダンビュライトと武豊騎手です。サイモンラムセスを逃がし、このコンビが2・3番手でペースをコントロール。昨年は圧倒的な1人気のキタサンブラックが積極的な仕掛けで9着と敗退したことから、今年の武豊騎手はペースを引き上げてのロングスパート戦にはしないでしょう。

サイモンラムセス+小牧騎手だとペースを落とせるだけ落とす可能性があり、前半1000mを62秒前後で通過するようだと2015年の再現も……?

 

ラブリーデイ的なピッチ走法の先行馬

スローペースになるのであれば、狙いたいのはラブリーデイ的なピッチ走法の馬! ただ、今年はそんなタイプが不在……。うわ〜ん、もうすでにレースの予想が難しい……。

 

キレのある瞬発力タイプは?

ピッチ走法の馬がいないのであれば、次に狙うのはキレのある瞬発力タイプです。まずはディープインパクト産駒の5頭から候補を絞りましょう。

ディープインパクト産駒

ステファノス

サトノダイヤモンド

ヴィブロス

スマートレイアー

ゼーヴィント

(内枠から降順)

2015年を参考にするなら、好走馬は以下に当てはまるタイプです。

スローペースが得意

牝馬的なキレがある

インを器用に立ち回れる

となると、◎の候補はそう、ステファノスになります!

 

◎ステファノス 7歳牡馬

もともとGⅠで好走歴があり、名門・藤原英昭厩舎の管理馬ですから、ここでも格負けはしません。スローからの瞬発力勝負になるならチャンスもあります。タフなレースになる例年の宝塚記念だと適性に合わないので、「良馬場+スロー+4Fの上り勝負」なら。

昨年の大阪杯と同じ質のレースであれば、キタサンブラックと小差に走れる馬。内がそれほど荒れていない今の阪神の芝を考えると、最内枠に入ったのもベストで、岩田騎手「らしい」イン突きに期待します。

ステファノスを◎にしたものの、1着に突き抜けられるのかは微妙なところ……。「GⅠのシルバーコレクター」として有名な馬ですから、馬券の買い方が難しいですね。

 

1着の候補として

残りのディープインパクト産駒のなかで1着になる可能性が高いのは、スマートレイアーを除く3頭。これ以外の1着候補は先行馬からピックアップしたいですね。

パフォーマプロミス

ダンビュライト

2頭ともにWin5もGⅠも勝てる騎手と厩舎ですから、その点に不安はありません。ただ、武豊騎手は近走のひどい不調から1着を取れるのかどうか……。また、パフォーマプロミスはステファノスと同厩舎とあって、「藤原英昭丼」がありえるのか……。この2頭はスローの4F勝負でもOKの馬なので、不安があっても一応押さえます。

 

3着候補は?

先に上げたディープインパクト産駒+ダンビュライトとパフォーマプロミスの6頭が3着候補です。内枠に入ったミッキーロケットも怖いものの、これ以上点数を増やしたくないですから、今年はコレで!

 

買い目

サトノダイヤモンド、ヴィブロス、パフォーマプロミス、ダンビュライトの4頭はステファノス2着付の馬単、スマートレイアーとゼーヴィントの組み合わせは馬連を。

また、高配当を狙って、ステファノス2着付の3連単も買います!

 

馬単

1着:3. 10. 7. 8

2着:1

 

馬連

1 → 14. 15

 

3連単

1着:3. 10. 7. 8

2着:1

3着:3. 10. 7. 8. 14. 15

 

まとめ

雨が降って馬場が悪くなり、タフなレースだとステファノスは苦しいでしょうが、スローの瞬発力勝負だと好走の可能性も十分です。

今年の宝塚記念が「良馬場+スローペース+瞬発力勝負」になると予想する人は少なそうなので、今年はコレで高配当を!

皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

以上、お読みいただきありがとうございました。