OP丹頂S('17年)は外からズドーンと捲れる◎パリカラノテガミと◯プロレタリアトに期待してーー予想

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9月3日(日)のJRAは新潟競馬場でGⅢ新潟記念、小倉競馬場でGⅢ小倉2歳Sと2つの重賞が組まれています。6週間におよぶ札幌競馬場の最終週を飾るメインレースは「OP丹頂S(芝2600m)」。小回りの長距離戦とあって、パワーで捲る馬たちの白熱した争いが期待できるレースです。今週は難解な新潟記念の予想がサクっと終わったので、その分の時間を使ってこの丹頂Sをドーンと予想していきます。

GⅢ新潟記念('17年)は魅力的な人気薄の2頭、カフジプリンスとフルーキーが同枠に入ったので、枠連で!ーー予想 - ずんどば競馬

 

札幌競馬場はパワー優先+外差し(捲り)馬場

札幌競馬場は雨のなかでのレースとなった8月12日以降、馬場コンディションが「良」発表でもやや時計のかかるタフな状態が続いています。8月12日〜9月2日までに行われた芝2000m〜2600mのレースは合計14鞍。そのなかで勝ち馬の上り3Fのタイムが35.0を切ったのはわずか1鞍のみです。

 

8月12日〜9月2日 札幌芝2000mの計11鞍

日付 R クラス 距離 勝ち時計 上り3F
8/12 6 3歳未勝利 芝2000m 2:04.7 37.4
12 3歳以上500万下 2:03.4 36.7
8/13 10 3歳以上1000万下 2:02.1 35.0
8/19 7 3歳未勝利 2:03.4 36.6
8/20 8 3歳以上500万下 2:02.1 34.9
11 GⅡ 2:00.4 35.0
8/26 6 3歳未勝利 2:02.7 35.6
11 3歳以上1600万下 2:01.0 36.2
8/27 12 3歳以上500万下 2:02.5 36.3
9/2 8 3歳以上500万下 2:02.5 36.0
12 3歳以上1000万下 2:03.3 36.1

芝2000mのレースは11鞍組まれ、すべたが2分台の決着になっていることがわかります。19日以降は良馬場でレースが行われたものの、それでも時計はかかったまま……。9月2日の2つのレースは3〜4コーナーで外目を捲り、直線でも外に出した馬が上位に走っていることからも、現在の札幌の芝コースはパワー優先の外差し馬場。

 

8月12日〜9月2日 芝2000mの計3鞍

日付 R クラス 距離 勝ち時計 上り3F
8/19 11 3歳以上1000万下 芝2600m 2:40.9 36.2
8/26 9 3歳以上500万下 2:44.8 35.8
8/27 6 3歳未勝利 2:44.7 38.1

小回りの長距離戦らしく、とにかく上りがかかり全体の時計も2分40秒台の決着。直近のレースは8月27日に行われた3歳未勝利戦で、1、2着馬は3〜4コーナーで外から捲った馬、3着に残った馬も3コーナー手前で後方から捲り切ってハナに立った馬という結果でした。

 

前日の土曜日に行われたGⅢ札幌2歳Sも外枠+外差し

9月2日(土)、札幌競馬場のメインレースは芝1800mの2歳重賞「GⅢ札幌2歳S」が行われました。勝ったのは外枠スタートから道中先行勢を見るポジションでレースを進めたロックディスタウン。同じく外枠から好位の外目を追走したファストアプローチを捲り差しての勝利でした。3着には最後方から大外を捲ったダブルシャープという結果に。

このレースを観ても、外枠+外差しの馬場になっており、内枠に入ってしまった馬は後方からドーンと外目を捲り上げるしかチャンスのない馬場バイアス。◎に期待したミスマンマミーアは直線でガラリと開いたインに一瞬だけ鋭い脚を使ってもぐりこんできたものの、伸びずに7着。とにかく3〜4コーナーでコースロスを承知で外を回り、直線でも外へ出した馬が有利な馬場です。

 

予想

今年のOP丹頂Sは内枠に上位人気馬+先行馬がゴソっと入り、前日時点で1番人気に支持されているC・ルメール騎手鞍上のプレストウィックだけが外目の7枠からのスタート。前日のレースを観ていると、上位人気馬のなかで信頼できるのは外枠に入ったプレストウィックのみという状況で、ここは高配当が期待できます。丹頂Sは外から捲る馬、上りがかかったとき(36秒台ソコソコ)に好走するパワー型の馬をピックアップします。

 

外から捲る馬は?

丹頂Sの出走馬のなかで、「外から捲る」候補は以下の8頭。

 

パリカラノテガミ(12番人気)

アングライフェン(6人気)

プロレタリアト(13人気)

ヒラボクディープ(10人気)

タッチングスピーチ(7人気)

プレストウィック(1人気)

カムフィー(14人気)

バロンドフォール(8人気)

内枠から順番にピックアップすると、なかなかの人気薄がチラホラと目につきますね。赤色でマークしたのは6枠よりも外に入った馬たち。スタートからスムーズに外目を追走できるので、タッチングスピーチ以下の4頭にとっては好枠となります。

それでは、この中で36秒台の上りになったときにパフォーマンスがアップするパワータイプの馬を探していきましょう。ここで脱落するのはバロンドゥフォール1頭。この馬は時計の速いレースを得意とするディープインパクト産駒で、時計がかかったときにパフォーマンスが上がるタイプではありません。残るは7頭……張り切って印を付けていきましょう!

 

◎パリカラノテガミ 6歳牡馬

父:ジャングルポケット

母:シンコウローズ(母父:ブライアンズタイム)

厩舎:清水英克(美浦)

母シンコウローズはオークス馬レディパステル(父トニービン)の半姉という血統。パリカラノテガミはジャングルポケット×母父ブライアンズタイムで叔母のレエィパステルよりもRoberto的なパワーがONになった配合。母系のBlushing Groomの影響もあって、直線の長いコースでも器用に立ち回れますが、本質は小回り・内回りをパワーで捲る馬。

ベストパフォーマンスは3走前の常総ステークス(1600万下 中山芝2000m)。15番人気ながら上りのかかるハイペースを大外から猛然と捲って1着となったように、パワー優先の馬場になった小回りコースにずんどばな適性をもっています。

ここはいくらか内の枠に入ったので、鞍上の菱田騎手がそのあたりを上手くさばいて早目に外へ出せるのかがキーポイント。ただ、これだけ人気がないので、思い切って最後方からレースを進めてズドーンと大外を捲ってくれれば……チャンスは十分にあります。

 

◯プロレタリアト 6歳牝馬

父:ハーツクライ

母:アガルタ(母父:キングカメハメハ)

厩舎:小島茂之(美浦)

牝馬ながら前走はそのもてるスタミナに期待されGⅠ天皇賞・春にも挑戦したプロレタリアト。時計のかかる小回り・内回りコースがベストの舞台で、今回は休み明けでも条件が揃った1戦となりました。昨年の丹頂Sはヤマカツライデンとタマモベストプレイの逃げ・先行馬のワンツー決着を強引に3コーナーから大外を捲って7着と敗れたものの、今年は外からの捲りが効く馬場バイアス。

乗り馴れた杉原騎手が札幌まで駆けつけての出走となりますから、この馬の大駆けに期待をします。5枠であればレースもしやすく、内の各馬を行かせて中団外目をスムーズに取れれば……後は大外捲りが決まるかどうかだけですね。

 

▲タッチングスピーチ 5歳牝馬

父:ディープインパクト

母:リッスン(母父:Sadler's Wells)

厩舎:石坂正(栗東)

母リッスンはピカピカの名血・名繁殖牝馬。毎年ディープインパクトが種付けされ、産駒は毎年セールで高値がつきます。タッチングスピーチはいかにもパワータイプのディープ産駒で、重厚なパワーでズドンとキレる馬。調子さえ整えばミッキークイーンを負かせる馬ですから、牡馬相手であってもOP特別であれば格負けはしません。上りのかかる札幌で復活の走りを期待します。

 

△プレストウィック 6歳牡馬

外枠に入り、もっとも信頼できる上位人気馬。C・ルメール騎手は札幌2歳Sでもロックディスタウンでキレイに外捲りを決めたように、プレストウィックであのレースができれば凡走は考えにくく……。

 

買い目

上記の4頭以外には外枠のカムフィーを抑えに。馬連と3連複を。

 

馬連

4. 7 → 4. 7. 10. 11. 12

 

3連複BOX

4. 7. 10. 11. 12

 

まとめ

外からの捲りが決まる上りのかかる馬場はレースを観ていても、競走馬のパワーがダイレクトに伝わり、よりドキドキしますね。丹頂Sは上位人気の逃げ・先行馬が内枠に入り、いかにも外からの捲りがズバっと決まりそうなレース。ここは人気薄の◎◯2頭の好走に期待します。

皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。