GⅢ新潟記念('17年)は魅力的な人気薄の2頭、カフジプリンスとフルーキーが同枠に入ったので、枠連で!ーー予想

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サマー2000シリーズの最終戦「GⅢ新潟記念」は9月3日(日)、JRA全10場のなかで最長を誇る新潟競馬場の外回りコースを舞台にレースが行われます。ここまでのサマー2000シリーズは第1戦の七夕賞から、函館記念、小倉記念、札幌記念とすべて小回りコースでのレースとあって、新潟記念だけは求められる適性が異なります。現在、新潟記念出走馬のなかでシリーズ・チャンピオンの可能性があるのは、下のポイント表で赤色と青色でマークした4頭です。

 

2017年 サマー2000シリーズポイント表

順位 馬 名 ポイント
1 サクラアンプルール 13
2 タツゴウゲキ 11
3 ゼーヴィント 10
4 ルミナスウォリアー 10
8 マイネルフロスト 5
11 ソールインパクト 4

赤色でマークしたタツゴウゲキとルミナスウォリアーはここで「1着」になれば他の馬の着順に関係なくシリーズチャンピオンが決まります。青色のマイネルフロストとソールインパクトは「1着」になっても他3頭のポイント数によってはチャンピオンになることができないという状況です。小回りコースで好走してきた馬たちがこの新潟外回りコースでバキューンと弾ける脚を使うことができるのか、注目の1戦。

 

新潟記念は小回り・内回りを好走する器用さが求められる?

直線の長いコースに適性をもつのは、身体をしなやかに伸縮させてスピードを上げる「ストライド」走法の馬。トップスピードをゴールまで維持させるにはストライドを伸ばす馬に向いており、一瞬の加速で抜け出すピッチ走法の馬にとっては直線の長いコースは不向きです。

ところが、JRAでもっとも直線の長い新潟外回りコースを舞台に行われる新潟記念の過去5年の好走馬を見てみると、ストライド走法でしなやかに末脚を伸ばす馬が「意外に」少ないことに気付きます。小回り・内回り向きの器用さをもつ馬が新潟記念で好走している理由については週中に記事としてまとめたので、よければそちらをご覧下さい。

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1番人気のアストラエンブレムはストライドで走る馬

M・デムーロ騎手が騎乗し1番人気に支持されているアストラエンブレムはストライドで走る馬。1800mベストの馬の距離延長、休養明け、斤量56.5kgと「荒れる」重賞の1番人気に相応しいほどに不安な点がゴロゴロとあるアストラエンブレムですが、ここで好走することができるのでしょうか?

 

この1番人気は嫌われるのでしょうが……

競馬に長く親しんでいる人や詳しい人ほど、今回のアストラエンブレムは買いにくい要素が満載の人気馬に見えます。もともと重賞でなかなか勝ち切れない馬ながら、いつもいつも人気になるため、買い時が本当に難しい……。初重賞制覇に向けて満を持して挑んだ前走のGⅢエプソムカップはダッシングブレイズに内から差し切られての2着と敗れました。これまで1600〜1800mを中心に使われていた馬がここで2000mへの距離延長で、いかにも掲示板外へ飛びそうな匂いが漂っています。

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ひとつだけアストラエンブレムにとってプラスなのは鞍上のM・デムーロ騎手が新潟外回りコースと好相性なこと。普通に考えれば、ストライド走法+M・デムーロ騎手でこの舞台がずんどばなアストラエンブレム。逆風が吹いているからこそ「ここで好走」というのは十分にあり得ますね。

 

予想

「荒れる」、「荒れる」と言われるときこそ「荒れない」のが競馬で、「荒れない」と言われるときほど「あっ!」と驚く高配当が出るのが競馬。まずはどちらかに決め打ってしまいましょう。

 

イヤな予感しかしない新潟記念と小倉2歳S

9月2日(日)に行われる2つの重賞の出馬表をパっと見たときに感じたのは、新潟記念→高配当が期待、小倉2歳S→順当な決着というもの。だからこそ、新潟記念に出走するアストラエンブレムの実績からするとこのメンバーであれば単勝2倍台の1番人気に押されてもおかしくないのに、前日(23:00)の時点で「3.8倍」というオッズがついています。

競馬ニュースやメディアも「新潟記念は高配当!」とか「新潟記念は荒れる!」というムードを煽っていて、もうイヤな予感しかしません。でも、まぁ、ここは高配当が期待できるレースですから、思い切って人気薄を狙いたいところです。

 

方針が決まったら後の予想は楽チン!

今回の新潟記念は難解なレースで、人気馬にも死角が多く、かつ魅力のある人気薄の馬が多数出走しているため、まともに予想をすると大変……。そのため、ここでは「荒れる!」という方針が決まったので、「楽チン1分予想」で攻めたいと思います。

さて、どのように買い目を決めるのかというと、人気のない馬が入っている枠をチョイスしてそこから総流しで! これなら点数も8点に押さえられますし、楽チン!

もし、配当的に「う〜ん」な相手の枠はそれを除いて購入をすればOK。それでは早速人気薄の馬+好走の可能性のある馬が入っている枠を探しましょう。

 

4枠の2頭が魅力的過ぎる!

4枠に入ったカフジプリンスとフルーキーの2頭はともに前日時点で2桁人気。この他に2頭以上2桁人気が入った枠は8枠ですが、ここは3歳馬が2頭いるので魅力を感じません。というわけで、アッサリと軸とする枠は決まりました。カフジプリンスとフルーキーの2頭の買い要素としては、以下が挙げられます。

 

カフジプリンス 4歳牡馬

とにかくズブい馬でエンジンのかかりが遅い馬。これまではそのズブさを補うために、長距離を中心に使われてきたものの思ったような結果が出せませんでした。ところが、前走の小倉記念では2000mという中距離で1分57秒台の速い時計の決着になったのにもかかわらず、最後までしぶとく脚を伸ばしての5着。とにかくジリジリと脚を伸ばす馬で、新潟の直線の長さを無視して早目早目の仕掛けができれば……。

ハーツクライ産駒は新潟だと重賞制覇がまだない(代表産駒のジャスタウェイでも1着になることはできなかった舞台)ため、おそらく好走しても2、3着まで。前走よりも前半のペースは遅くなるはずで、道中で好位をキープできることを考えるとこのレースで過去に人気薄に好走した馬にタイプとしては合致します。

 

フルーキー 7歳牡馬

小回り・内回りで1800mのGⅠがあれば……と悔やまれるほどに俊敏なピッチで加速するフルーキー。阪神外回り1800mのチャレンジCで重賞を制覇している馬ですが、ベストパフォーマンスを叩き出したのは昨年の「スーパーGⅡ中山記念」4着。このレースではドゥラメンテ、アンビシャス、リアルスティールの3頭に次ぐ4着と好走し、小回り・内回り+直線で坂のあるコースではGⅠ級の走りができることを改めて示した1戦でした。

今年に入ってからは2走前の新潟大賞典4着以外は苦しい結果ばかり……。ただ、極端な力の衰えはなく、メンバー次第ではまだまだ重賞で好走できる力はあります。今回は直線でこの馬の俊敏なピッチが活かせるスローなペースが予想されるので、北村宏騎手が好位確保から鋭く抜け出せるような競馬ができれば……。GⅢ戦としてはこの馬にとって走りやすい斤量の57kgで出走できますし、ここはチャンスが巡ってきましたね。

 

買い目

相手を絞る時間は他のレースを検討するのにあてた方がプラスになると思うので、4枠からの枠連総流しで。後はオッズを見ながら配当があまりにもつかないようなら、その相手枠は切る方向で。枠連の4 - 4で決まったら熱いですね。とは言え、すべて買っても8点ですから8倍以上のオッズがつくのならガミはありません。

 

枠連

4 - 総流し

 

まとめ

今年の新潟記念はワクワク・ドキドキできる人気薄の2頭が同枠に入り、予想も楽チン! それに加えて1〜3番人気同士の決着も十分あり得ますから、リスクを抑えるには買い目を絞る必要があります。カフジとフルーキーの2頭が直線で抜け出してきたら熱いですね!

皆さまにとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。