帝王賞(2018年)に出走するJRA所属馬7頭をズバッと解説!ーーゴールドドリームは好走できるのか?

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6月27日(水)、帝王賞(JpnⅠ)が大井競馬場のダート2000mを舞台に行われます。春の中距離ダート・チャンピオンを決める1戦は、JRAから7頭と地方所属9頭のフルゲート16頭が顔を揃えました。「地方交流重賞」の上半期を締めくくる春のダート・グランプリはどの馬が栄冠をつかむのでしょうか?

今回の記事では、JRAからの出走馬7頭をズバーンと解説します。

 

JRAからの出走予定馬

現在の中距離ダート路線はフェブラリーSとチャンピオンズCの2つのGⅠを制しているゴールドドリームが中心です。ただ、この馬はマイル前後の距離(1600〜1800m)と左回りを得意としていることから、帝王賞(右回り・2000m)が試金石となります。

その他にも、昨年の覇者ケイティブレイブ、チャンピオンズCを制したGⅠ馬サウンドトゥルー、古豪アウォーディーなどの実力馬が出走するとあって、白熱したレースになることは間違いありません。

それでは、JRAの7頭を確定した枠順に紹介しましょう(内枠から降順)。

ケイティブレイブ

ゴールドドリーム

テイエムジンソク

アウォーディー

アポロケンタッキー

サウンドトゥルー

オールブラッシュ

昨年のチャンピオンズCで1人気に推されたテイエムジンソクを除く6頭は、すべてGⅠかJpnⅠを制しているようにハイレベルなメンバー。ここからは1頭ずつ解説していきます。

 

ケイティブレイブ 5歳牡馬

父:アドマイヤマックス

母:ケイティローレル(母父サクラローレル)

厩舎:杉山晴紀(栗東)

騎手:福永祐一

ケイティブレイブは帝王賞連覇をかけての参戦。昨年のレースはスタート後手から、後方一気の末脚で制したものの、もともとは先行して粘り強い馬です。2000mの距離であれば、同世代のゴールドドリームを逆転するだけの力量をもっています。

今年はマイル戦のフェブラリーSこそ11着と崩れたものの、中距離の川崎記念とダイオライト記念を逃げて完勝していることから体調面に不安はありません。

素軽い先行力と持続力のある脚がこの馬の武器です。本質的には小回りコースよりも直線の長いコースに向くストライド走法なので、大井競馬場外回り2000mはケイティブレイブが力を発揮できる舞台と言えるでしょう。

 

血統

父アドマイヤマックスはスプリントGⅠ高松宮記念を勝ったマイラー。ケイティブレイブはこの父のよりも母系のサクラローレル×Be My Guestからスタミナとパワーの受け継いでいて、胴の長い体型もサクラローレル譲りと言えます。

父マイラー×母父中長距離馬の配合で、母系のスタミナとパワーで先行して粘りこむという脚質に出ました。

 

帝王賞に向けて

ケイティブレイブがハナを切るのかがこのレースの鍵を握ります。外枠のオールブラッシュが積極的にハナを主張したとしても、揉まれない2番手の位置なら福永騎手は控えるでしょう。ただ、川崎記念とダイオライト記念は「逃げて1着」なだけに福永騎手がアッサリと引くのかどうかは微妙なところです。

隣の3枠に素軽いスピードをもつテイエムジンソクが入っているため、オールブラッシュを簡単に先に行かせると揉まれる競馬になる可能性があります。逃げないのであれば外目をスムーズに走りたいので、福永騎手の判断がこのレースの展開を握るポイント。

大井競馬場の外回りコースは最後の直線が386mと他の地方競馬場と比べても最長で、フォームの大きなケイティブレイブにとってはプラスのコース設定です。ペースが緩んで直線での加速力勝負になると分が悪く、先行するなら後続に脚を使わせるような締まったペースを作れるかが好走の条件となります。

 

ゴールドドリーム 5歳牡馬

父:ゴールドアリュール

母:モンヴェール(母父フレンチデピュティ)

厩舎:平田修(栗東)

騎手:C・ルメール

ヒヤシンスS(OP 東京ダート1600m)、GⅢユニコーンS(東京ダート1600m)と3歳ダート路線の出世レースを勝ち、早くから期待を集めた1頭。昨年の初戦となったフェブラリーSでGⅠ初制覇を飾ると、昨秋のチャンピオンズCも制し、JRAにおける2つのダートGⅠの統一王者となりました。

今年のフェブラリーSは前後半800mが34.1 - 37.7(3.6秒の後傾)とかなりのハイペースになり、後方からノンコノユメに差されての2着惜敗。前走のかしわ記念(JpnⅠ・船橋1600m)は小回りコースを克服しての1着となっており、1600〜1800mの左回りコースでは崩れることがありません。

ペースへの対応馬場も広く、ズドーンと末脚を出し切る形になるのであれば、凡走のないタイプです。右回りコースは昨年の帝王賞7着以来の参戦となり、その点が最大の不安となります。東京ダート1600m(3 - 2 - 0 - 0)の成績が示している通り、直線の長い左回りコースがベストの馬。右回りの2000mを好走できれば、中距離も含めたダート・チャンピオンとなります。

 

血統

ゴールドドリームは名牝Specialの4×5のクロスをもつため、Nureyev(母Special)の血を刺激することになります(SpecialはNureyev、Sadler's Wellsの母Fairy Bridgeを産み、欧州の活躍馬の血統表のいたるところに登場する名牝)。

万能なSpecialはさまざまな特徴を子孫に伝える名品です。例えば、この血を引く日本の種牡馬キングカメハメハは芝・ダート、距離を問わないオールラウンダー。

ホッコータルマエ

ラブリーデイ

ドゥラメンテ

代表産駒の3頭のタイプが大きく異なるのは、キングカメハメハ、Kingmanbo、Nureyevがそれぞれに万能な種牡馬だからです。つまり、母系の特徴を引き出すため、さまざまなタイプが出ると言えるでしょう。

(ラブリーデイのピッチ走法とドゥラメンテのストライド走法は、同じ父をもつとは思えないくらいに異なります。血統をもとにした予想家は「Kingmamboもち」「Nureyevもち」などの表現を使いますが、それらの血が「何」を発現させているのかがもっとも重要です)

ゴールドドリームはSpecialをクロスすることでパワーのあるストライドが発現し、母系に入るMr. ProspectorやTurn - toのしなやかなスピードがオンになっています。直線の長い東京コースをもっとも得意とするのは、これらの血によるものです。

 

帝王賞に向けて

スタートの出が遅いゴールドドリームにとって揉まれる心配の大きい内枠はマイナス。また、右回りの大井2000mへの適性にも不安が残ります。馬のタイプとしてはズドーンとした末脚を引き出すにはC・ルメール騎手よりもR・ムーアやM・デムーロ騎手と手が合っており、その点も不安要素のひとつですね。

ストライド走法なので、本質的に直線の長い大井競馬場の外回りは合うはずですが、過去にはジャパンダートダービー3着、帝王賞7着とこの馬の能力からするとパフォーマンスを落としているのが……。右回りコースが「てんでダメ」なわけでないとは言え、ベストでないのは確かです。

ダート路線ではトップクラスの力をもつ馬ですから、コースと距離さえ克服できればアッサリがあっても驚けません。

 

テイエムジンソク 6歳牡馬

父:クロフネ

母:マイディスカバリー(母父フォーティナイナー)

厩舎:木原一良(栗東)

騎手:古川吉洋

昨夏の北海道シリーズ3戦をハイパフォーマンスで好走し、その後のみやこSで初めて重賞を制しました。GⅠ初出走となったチャンピオンズCは1番人気に推されたものの、ゴールドドリームの末脚に屈しての2着。もてるスピードとパワーを振り絞れば、ダートの一線級が相手でもヒケを取りません。

 

血統

テイエムジンソクの3代母マイサクセション(父クリミナルタイプはAlyder直仔)はアエロリットの3代母ステラマドリッド(父Alyder)の4分の3妹。アエロリットがNureyevらしい重厚なストライドで走るのに較べ、テイエムジンソクが小気味良いフットワークで捲るのは、母系に入るダンシングブレーヴの重厚さがオフになっているからだと考えられます。

 

素晴らしいスピード&パワー

このMy  Juliet牝系出身のJRA重賞勝ち馬はアエロリット、テイエムジンソク、ミッキーアイル、ダイヤモンドビコーを見てもパワーに優れているのが特徴。いずれも逃げ・先行馬ですから、スピードとパワーがONになっている産駒ほど活躍できると言えるでしょう。

ただ、この溢れるパワーはレースにおいて「諸刃の剣」ともなります。この牝系の重賞馬たちは高い競走能力をもつ替わりに、レースでそれをコントロールするのが難しいほどのエンジンをもっているのです。

 

帝王賞に向けて

クロフネ産駒のダート重賞勝ち馬はテイエムジンソクとマイネルクロップの2頭のみ。産駒の重賞勝ち数39の内ダートは3勝だけですから、いかに芝向きの種牡馬かがわかります。また、産駒のGⅠ勝ちはすべてマイル以下の距離ですから、父からスピードを受け継いだ仔でないとトップレベルになれないのも大きな特徴です。

テイエムジンソクはダート馬としてはスピードの勝ったタイプで、早目に先頭に立って押し切るレース・スタイルからも、父と母系の特長を上手く受け継いでいます。母系の質は高く、GⅠで格負けするような配合ではありません。

前走の平安S8着だハッキリしましたが、とにかくゴリゴリと先行して後続の脚を削げるかどうかが好走のポイント。初コースとなる大井のダート2000mも大きな心配にはならないでしょう。今走はケイティブレイブ、オールブラッシュと先行馬が目標となり、4コーナー先頭の強気な競馬ができるのかにすべてがかかっています。

 

アウォーディー 8歳牡馬

父:ジャングルポケット

母:ヘヴンリーロマンス(母父サンデーサイレンス)

厩舎:松永幹夫(栗東)

騎手:武豊

5歳の秋にオークランドRCT(3歳以上1600万下 阪神ダート1800m)を快勝し、芝からダート路線に転向。その後は昨年のJBCクラシック(GⅠ 川崎ダート2100m)まで6連勝を飾り、中距離ダート路線の主役の座に着きました。ところが、2016年のJBCクラシック1着以降、勝利から遠ざかっています。

ドバイワールドカップCは2017年5着、2018年6着とソコソコに好走しており、大きな力の衰えはありません。ただ、ここ1年は馬券圏内に好走したとしても3着が最高着順とあって、5〜6歳時の勢いがないのも確かです。メンバーや展開によっては好走できる馬ですから、馬券の扱いが難しい1頭と言えるでしょう。

 

血統

父ジャングルポケット、母ヘヴンリーロマンスともに東京の芝GⅠを勝っており、アウォーディーも目黒記念4着と芝で好走した実績をもっています。

地方交流重賞6方の半妹アムールブリエ(父:Smart Strike)、アメリカのクラシック3冠を完走した半弟のラニ(父:Tapit)とアウォーディーの妹弟はダートで活躍しました。

母ヘヴンリーロマンスはどのような種牡馬を配してもパワー型の仔を産む名繁殖牝馬で、これは母系のSadler's Wells×Ribotと欧州の重厚な血が入るためでしょう。英愛リーディングサイアーに14回輝いた大種牡馬Sadler's Wellsは日本の速い芝への適性がなく、直仔には活躍馬がほとんどいませんが、そのパワーとスタミナは子孫へと受け継がれています。

アウォーディーもパワー型で速い脚に欠けるタイプ。ダートが合っているというよりもパワーとスタミナを求められるレースで強さを発揮する馬です。

 

帝王賞に向けて

昨年の帝王賞もドバイワールドカップCからの参戦で3着になっていることから、海外遠征帰りはOK。その昨年は最内枠からスムーズさを欠くレースとなりました。今年はケイティブレイブとテイエムジンソクの2頭が内に入り、外目をスムーズに回れる分だけプラスです。

5〜6歳時の勢いは影を潜めているものの、実力そのものはトップレベルにあります。パワーの求められるダートなら、このメンバーだと1・2の適性をもつだけに、時計のかかる決着になるかどうか……。枠の並びはほぼベストなので巻き返しに期待したい1頭です。

 

アポロケンタッキー 6歳牡馬

父:Langfuhr

母:Dixiana Delight(母父Gone West)

厩舎:山内研二(栗東)

騎手:内田博幸

4歳時にダートのOP特別を連勝するなど着実に力をつけ、GⅢみやこS(京都ダート1800m)で重賞初制覇。その勢いに乗って挑んだGⅠチャンピオンズCでも5着と掲示板を確保すると、続くGⅠ東京大賞典はアウォーディーを破る金星を上げ、GⅠウィナーの仲間入りを果たしました。

その後は好走・凡走を繰り返すつかみどころのない馬となり、アウォーディーと同じく馬券の扱いが難しい1頭です。スローペースからの持続力戦がもっとも合っているので、前半のペースが緩むようなら好走のチャンスもあります。

 

血統

父LangfuhrはDanzig直仔のマイラー、母父Gone WestもMr.Prospector直仔のマイラーながら、アポロケンタッキーは2000m以上のダート戦が(5 - 3 - 1 - 5)の成績を上げている中距離馬。

スピードとパワーに優れており、しなやかさもあるタイプですから、ベストは京都や東京の軽いダートでしょう。この馬は強いクロスをもたないので、母系のスタミナがストレートに表現されています。

 

帝王賞に向けて

アウォーディーを敗った一昨年の東京大賞典は、前後半の1000mが64.8 - 61.0の「超」のつくスローペース。アポロケンタッキーはアウォーディーを出し抜くように4コーナー手前でスパートし、直線入口でもう先頭に立つ積極的な競馬で勝利をモノにしました。平均的なペースで走り続けるのが得意なアウォーディーにとっては瞬発力を求められる流れは不向きで、この弱点をついたのがアポロケンタッキーの最大の勝因です。

初めての重賞制覇となったみやこSも外目をすいすいと捲ったように、馬群に揉まれることなく外目をスムーズに追走できれば高いパフォーマンスを発揮できます。今走は内枠に入ったことから、どのタイミングで外目に出せるのかがポイントになるでしょう。スローからのロングスパートにもち込めるかが鍵ですね。

 

サウンドトゥルー 8歳牡馬

父:フレンチデピュティ

母:キョウエイトゥルース(母父フジキセキ)

厩舎:高木登(美浦)

騎手:大野拓弥

全48戦中、掲示板を外したのはわずか7回という堅実派。1600〜2100mまでの距離をこなし、2015年東京大賞典、2016年チャンピオンズC、2017年JBCクラシックと3つのGⅠを手にしている実力馬です。今年は「4年連続のGⅠ制覇」の記録に臨みます。

ストライドで走るので持続戦になるのがベスト。この馬は芝スタートが苦手なため、適性に合っている東京ダート1600mが不向き。その代わり、ダートスタートで直線の長い大井コースはベストの舞台。ただ、歳を重ねて1800mの距離がベストになっているフシがあり、スタミナとパワーを問われるようなハイペースだと苦しくなります。

 

血統

フレンチデピュティ×フジキセキの配合はフェブラリーSなどダートGⅠを7勝したカネヒキリを筆頭に相性の良い組み合わせです。サウンドトゥルーもカネヒキリと同じようにフレンチデピュティの父Deputy Ministerのパワーとフジキセキのしなやかさが表現されたストライドで、直線の長いコースがベスト。カネヒキリも屈腱炎による1年半の長期休養を挟みながらも7歳まで息長く活躍したように、サウンドトゥルーもまだまだ大きな衰えは見られません。

 

帝王賞に向けて

地方交流重賞はJRA勢の争いとなるため、出脚の鈍いサウンドトゥルーでも中団のポジションが取れます。また、包まれる心配のない外枠は歓迎。コンスタントに力を発揮できる馬で、自身の適した展開になればまとめて差し切る脚をもつ馬です。

自分から動いてレースを作ることができないため、どうしても展開待ちになってしまいますが、きっちりと掲示板には入ってくるだけに、馬券は人気との兼ね合いになりますね。ここはケイティブレイブ、テイエムジンソク、オールブラッシュと先行馬が揃い、1000mからの持続戦になればチャンスです。ペースが速すぎて追走に脚を使ってしまう展開にさえならなければ、大きく崩れることは考えにくい1頭。ただ、スタミナを問われる速いペースだと苦しくなります。

 

オールブラッシュ 6歳牡馬

父:ウォーエンブレム

母:ブラッシングプリンセス(母父Crafty Prospector)

厩舎:村山明(栗東)

騎手:田辺裕信

一昨年の秋に1000万下→1600万下を連勝し、年明け初戦となったGⅠ川崎記念(川崎ダート2100m)をアレヨアレヨの逃げ切りでの勝利。全体的に手薄なメンバー構成だったとは言え、単勝1.6倍の人気を背負ったサウンドトゥルーに快勝したのは立派。

その後は地方交流重賞を中心のローテーションが組まれたものの、思ったほどの良績が残せませんでした。ただ、前走のかしわ記念はゴールドドリームの2着と復調気配を見せています。現状では「逃げ」るのがベストで、ここはケイティブレイブ、テイエムジンソクとの兼ね合いがポイント。スピードはある馬ですから、上手く先手が取れればチャンスも。

 

血統

ウォーエンブレム産駒は牡・牝によって活躍する条件に偏りがあります。牡馬はシビルウォーやキングズガード、ウォータクティクスのようにダート重賞を、牝馬は阪神JFのローブディサージュや秋華賞のブラックエンブレムなど芝重賞での活躍が目立つのが大きな特長です。

また、父ウォーエンブレムは強いクロスのないアウトブリードなので、牡馬は息の長い活躍を見せます。シビルウォーやキングズガードは8歳という高齢になっても重賞戦線で活躍をしました。

母ブラッシングプリンセスからはオールブラッシュ以外に目立った活躍馬は出ていませんが、祖母としては関東オークス2着のアンジュデジール、1600万下クラスのアキトクッセントなど活躍馬を出しています。

オールブラッシュは母系に入るBlushing Groomの影響があるのかダート馬としては素軽い脚さばきをするので、時計の速い砂質+直線平坦のコースが適性として合っています。

 

帝王賞に向けて

条件戦時代には観月橋S(1600万下 京都ダート1800m)を最内枠からインのポケットで我慢する競馬で快勝していることからも、逃げなくてもOKなタイプですが……。GⅠレベルであれば、素軽いスピードで勝負するためにも逃げるのがベストでしょう。

ここは内枠のケイティブレイブとテイエムジンソクの2頭がポイント。田辺騎手の逃げはスローからハイまで幅が広く、どのようなペースを作るのかを読むのが難しいのが特徴。1コーナーでハナさえ取り切れれば、ケイティブレイブやテイエムジンソクの苦手なスローに落とす可能性もあります。

スピード優先の先行馬なので、スタミナを問われるハイペースの持続戦は不向き。それだけに田辺騎手の手腕が好走のポイントです。スピード争いで言えば、テイエムジンソクとはほぼどっこいどっこいなので、スムーズに先手を取れるかは微妙なところ……。

 

まとめ

JRA勢の7頭はともに実力馬ですから、今年の帝王賞は上半期のダート・チャンピオンを決めるのにふさわしい1戦となりました。また、今回の記事では紹介しなかった地方所属のリッカルド、ヒガシウィルウィンも力があるだけに、近年のなかでもハイレベルな争いが期待できます。

中距離のダート・チャンピオンに輝くのはどの馬なのでしょうか?

以上、お読みいただきありがとうございました。