セントウルS(2018年)は重馬場を苦にしないパワー型◎アドマイヤゴッドのイン差しに期待して!ーー予想

f:id:hakusanten:20180905000136j:plain

秋の阪神開幕週のメインを飾るセントウルS(GⅡ・阪神芝1200m)は、サマースプリントシリーズの最終戦、そしてGⅠスプリンターズSの前哨戦となる大切な1戦です。

1人気に推されるのは今春の高松宮記念を制したファインニードル。今走は香港遠征後の休み明け初戦となり、仕上がり具合が鍵となります。スプリンターズSに向けて好スタートを切るのはどの馬なのでしょうか?

 

秋の阪神開催は「インコース+逃げ・先行」有利

秋の阪神開幕週は速い時計の出る馬場になり、インコース+逃げ・先行有利というのがここ数年のデフォルト。セントウルSも過去の成績を見ると、前々からレースを進める馬が好走しているケースがままあり、差し・追い込み馬は苦しい展開を強いられます。

過去5年のセントウルSの成績については、週中の展望記事にまとめているので、よければそちらをご覧下さい。

 

勝ち時計は1分7秒台がデフォルト

開幕週の馬場らしく、セントウルSの過去5年の勝ち時計はすべて1分7秒台になっています。前傾ラップが3回、後傾が2回とハイからスローまでペースはバラバラなものの、「速い時計が出る+インコースが有利」なことから、差し・追い込み馬には苦しい流れになると言えるでしょう。

 

阪神の芝は重馬場に?

西日本は台風21号により、火曜日にまとまった雨が降りました。そして、8日(土)にも降雨があり、芝は「重」まで悪化しています。宝塚市は日曜日にも雨の予報が出ており、良馬場は望めない状況です。

ただ、阪神の芝は道悪になっていてもそれほど時計がかかっておらず、インコース有利も変わっていません。セントウルSは1分8秒そこそこの勝ち時計が想定されます。

 

重馬場が苦手な馬は?

開幕週だとしても、土日に雨が降り続くようなことがあれば、芝は「重」まで悪化する可能性が大きくなりました。

セントウルSに出走する15頭のなかで、重馬場に適性がある馬については展望記事で解説しています。よければ、そちらをご覧下さい。ここでは重馬場を苦手とする馬を上げておきましょう。

重馬場が苦手な馬

ラインスピリット

馬場が渋るとまったく走れなくなってしまうのはラインスピリット。好きな馬なのでレースに出ると重い印を打ってしまうのですが、さすがに今走は苦しいでしょう。

 

予想

今年のセントウルSは逃げ・先行馬がズラリと上位の人気に推されており、「展開」と「位置取り」がポイントです。まずは現時点(8日・17時現在)での1〜5人気をチェックしておきます。

2018年セントウルSの上位人気

1人気:ファインニードル

2人気:ラブカンプー

3人気:ネロ

4人気:ダイアナヘイロー

5人気:アンヴァル or アサクサゲンキ

ファインニードルは母系に揉まれ弱いVaguely Nobleを引くものの、インを器用に立ち回れるタイプ。そのため、開幕週の8枠は大きくマイナスです。前哨戦仕様の仕上がり+斤量58kgと勝ち切るには難しい条件が揃いました。

この時点でネロが3人気に推されているのは、福永騎手が騎乗することと重馬場適性を買われたものでしょう。この馬が好走するには馬場が軽いので、日曜日に雨が降り続けるようなら……。

ラブカンプーダイアナヘイローの2頭は「逃げ・先行の脚質」と騎手人気によるもの。ともにスプリンターとしてはパワーよりもしなやかさに優れるため、直線が平坦な京都や小倉がベスト。ただ、阪神芝1200mはスタートから1000mほど下り坂が続くため、この点は2頭にとってプラスです。

 

前後半3Fのラップは?

スタートの速いラプカンプーが2枠2番に入り、これが逃げ候補。不安はスタートが安定しないM・デムーロ騎手がポンと出られるのかどうかだけです。

ダイアナヘイローはスタートで後手を踏まなければすんなりと2番手が取れる組み合わせ。ここ2走はスタートのタイミング合っていないので、武豊騎手がしっかりと出せれば……。すぐ外にラインスピリットとネロがいるため、後手を踏むようだと苦しくなります。

 

前後半3Fは33.5〜34.0

ラブカンプーのダッシュ力とスタートから下り坂の始まる阪神芝1200mのロケーションを考えると、前半3Fは33.5〜34.0を想定。重馬場になったとしても、34.0よりも遅くなるかは微妙なところです。

ネロは前半3F33秒台になったときに、すんなりとハナを取り切れるのかは「?」が付きます。ラブカンプーよりも外に入ったこともあって、福永騎手がスタートからムチをビシビシと叩いてハナ争いをする姿は想像できません。

 

後半3F34.0〜34.5

勝ち時計が1分8秒台なる想定だと、後半3Fは34.0〜34.5となります。前後半のバランスとしてはイーブンか1.0の前傾ラップとなり、ピュアスプリンターに向くレースとなるでしょう。

前傾ラップになるようだと、1400mベストのしなやかなスプリンターの差しが届かないので、ゴリゴリとパワーで押すタイプをピックアップしたくなります。

 

◎の馬は?

今年のセントウルSで◎に選びたいのは以下の3点を満たす馬です。

1. 重馬場に適性がある

2. ピュアスプリンター

3. インを器用に立ち回れる

上記の全てを満たすのはただ1頭、◎アドマイヤゴッドのみ。

 

◎アドマイヤゴッド 6歳牡馬

父:ハーツクライ

母:クレヴァリー(母父:Danzig)

厩舎:須貝尚介(栗東)

昨年のセントウルSでも◯に期待した馬。1年前は北村友騎手がインにこだわったレースをし、5着と好走しました。やや時計のかかる馬場となったのは、パワータイプのアドマイヤゴッドにはプラス。イン好位のポケットに入れる枠の並びですから、ここは重賞初制覇のチャンスです。

 

2着候補は?

2着候補は人気と相談しながら幅広く取ります。人気薄の馬のなかで楽しみなのは以下の2頭です。

マッチレスヒーロー

コウエイタケル

マッチレスヒーローはダート馬なものの、昨秋のオーロC8着の内容から時計がかかれば芝も走れます。最内枠からすんなりとレースの流れに乗れれば、パワーで粘り込んでも驚けません。

コウエイタケルは高速馬場巧者のイメージがある1頭。ただ、全兄セイカプリコーンがダートのOPまで出世していることから、時計のかかる馬場が合わないとは言えません。好枠を引いたので、先行できれば粘り込みも。

 

人気馬では?

人気馬で2着候補となるのはファインニードルラブカンプーアサクサゲンキの3頭。

買うべきか迷うのはラブカンプー。母系は重馬場OKなものの、しなやかさに優れるショウナンカンプ産駒とあって、これ以上馬場が悪くなるようだとマイナス。また、ここまでレースに使い詰めで上がり目がないのも……。

 

3着候補は?

2着候補の5頭はそのまま3着候補へスライドします。付け加えたいのは、フミノムーンレジーナフォルテの2頭。前者は重馬場で馬群がばらけたときに、外からの差し込み要員。後者はイン差しのできるピュアスプリンターということでピックします。

 

買い目

まずは◎からの馬単。3連単は人気馬3頭を2着に固定したものを買います。

 

馬単

1着:3

2着:1. 2. 4. 5. 6. 10. 14

 

3連単

1着:3

2着:2. 6. 14

3着:1. 2. 4. 5. 6. 10. 14

合計25点。最低配当が3→2の177倍なので、コレを買うのかは迷うところです。ただ、馬単でも10万オーバーがあるのはワクワクしますね。

 

まとめ

開幕週とあって、重馬場になってもそれほど時計がかかることはなさそうです。好位のインからアドマイヤゴッドがズドンと抜け出すことに期待しています。

以上、お読みいただきありがとうございました。