GⅢファンタジーS(2017年)の上位人気はダイワメジャー産駒?ーー直線平坦の京都で好走できるのか?

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11月3日(金)、2歳牝馬限定の重賞ファンタジーS(GⅢ・京都芝1400m)は、阪神間へのステップレース。今年は13頭が顔を揃え、そのスピードを競います。

3週続けて道悪での開催となった京都競馬場は、馬場がどこまで回復しているのかもポイントです。3日間開催の初日の重賞を制するのはどの馬なのでしょうか?

 

時計のかかる馬場になるのか?

京都競馬場は秋華賞の行われた10月15日(日)から先週まで、開催日になると雨に見舞われました。ここ2週、不良まで悪化した芝がどこまで回復しているのかには注目です。

木曜日の時点で京都の芝は「良」となっており、時計のかかり具合と騎手のコース取りを、メインレースまでにチェックしておきましょう。

 

上位人気はダイワメジャー産駒の2頭

今年のファンタジーSで、上位の人気に推されるのは、ダイワメジャー産駒の2頭。

コーディエライト

アマルフィコースト

京都の芝コースは直線が平坦のレイアウト。そのため、しなやかにキレる瞬発力型が優勢な舞台です。ダイワメジャー産駒は上りの脚に限界のあるパワー型が多いこともあり、京都適性には不安が残ります。

 

芝は時計がかかるコンディション?

上り3Fの脚に限界のあるダイワメジャー産駒にとって、時計の速い京都の芝コースは本質的に苦手としています。

ただ、先にも述べたように、京都競馬場はここ3週間「雨、雨、雨……」ですから、たとえ良馬場まで回復したとしても、いつもより時計のかかるコンディションになっていることも……。

コーディエライトとアマルフィコーストの2頭にとっては、時計のかかる馬場はプラスとなるでしょう。

 

コーディエライト 2歳牝馬

父:ダイワメジャー

母:ダークサファイア(母父:Out of Place)

厩舎:佐々木晶三(栗東)

生産:ノーザンファーム

中京芝1400mの未勝利戦を圧勝し、その勢いのまま新潟2歳Sへ向かいました。その前走は3コーナーからハナに立つと、スローペースを最大限に活かし2着と好走。牡馬相手のマイル重賞で2着に入ったことからも、牝馬限定戦のここは力が入ります。

 

血統

全姉のローガンサファイアも2歳の早期にデビューし、ファンタジーSは6着の成績を残しています。直線が平坦な京都や小倉でも好走しているものの、上り3F33秒台の決着を苦手としました。

コーディエライトも全姉とタイプは似ていて、将来的には阪神芝1400mがベストでしょう。時計の速い新潟2歳Sでは上り33.1をマークしましたが、パワータイプはスローペースだと速い脚を使うこともあります。

母ダークサファイアは、どんな種牡馬を配しても2勝以上の仔を出す好繁殖牝馬。ただ、平均的に走る仔を出すものの、重賞を勝つまでの馬を出さない母系ではあります。

 

ファンタジーSに向けて

今走は未勝利戦を勝ったときの和田騎手に手がもどり、ふたたび積極策となるでしょう。ビュンビュンとペースを上げて逃げるタイプではなく、前半をゆったりと入って少しずつスピードアップするのが得意。

内枠のモズスーパーフレアとレグルドールを先に行かせ、好位からの競馬をしたときに、これまでよりも前半のペースが速くなり、脚が溜まらないおそれがあります。前半のペースが上がっても対応できるかが好走へのキーポイントです。

 

アマルフィコースト 2歳牝馬

父:ダイワメジャー

母:ジプシーハイウェイ(母父:High Chaparral)

厩舎:牧田和弥(栗東)

生産:社台ファーム

新馬戦→中京2歳Sを連勝し、ここへ臨みます。アマルフィコーストについては、週中に詳しい展望記事を書いたので、よければそちらをご覧下さい。

 

予想

今年のファンタジーSはビュンビュンと飛ばす逃げ・先行馬が不在。おそらく、内からレグルドールとモズスーパーフレアがスタートから出て行き、先行勢は渋滞する流れに……。

インコースの芝がどれほど傷んでいるのかが不明なものの、各馬はラチから少し離れたコース取りとなるでしょう。荒れ馬場を苦にしない馬はインを通る可能性もあります。

ファンタジーSは、1200〜1400mから臨戦してきたスピード馬が活躍する舞台でもあり、1600mを走った後にここへ臨むコーディエライトとアマルフィコーストには不安が……。

 

◎スズカフェラリー 2歳牝馬

父:スズカフェニックス

母:スズカフォイル(母父:フレンチデピュティ)

厩舎:橋田満(栗東)

前走のりんどう賞3着は、出遅れ+ゴール前で進路がふさがる不利を受けたことを考えると上々の内容。スタートが不安定なのは気になるものの、シュッとした脚を使えるのは大きな武器。

シュタルケ騎手ですから、中団よりも前での競馬になるはずで、好位のすぐ後ろのポジションを取れればチャンスもあります。馬群の中に入ってもレースに集中できるのは強味です。

新馬戦は時計のかかる馬場、りんどう賞は時計の速い馬場とどちらにも対応したのは、この馬の能力の高さを示しています。このメンバーであれば、スタートで後手を踏まなければチャンス十分です。

 

◯レグルドール 2歳牝馬

父:アドマイヤマックス

母:コスモパルムドール(母父:Yonaguska)

厩舎:杉山晴紀(栗東)

九州(宮崎県)産馬としては、馬体とレースぶりが垢抜けています。豊かなスピードですっと好位に取りつける先行力が武器。

ファンタジーSは、人気薄の逃げ・先行馬が馬券に絡むレースですから、内枠に入ったレグルドールにもチャンスはあります。

全兄のコスモドーム(6歳現役馬)はオープンで活躍しており、レグルドールも単なる早熟馬ではないでしょう。キレる脚ももっており、時計が速くなってもOK。

 

その他の△馬について

カンナSを快勝した△ペイシャルアスはM・デムーロ+内枠で、好位のインをさばければ、チャンスは十分です。△アーデルワイゼはエイシンフラッシュ産駒で、外枠から上手く流れに乗れれば……。

小倉2歳Sで期待を裏切った△モズスーパーフレアは平坦の京都なら1400mでもOK。△スノーガーデンは母系が平坦巧者なので、京都でこのメンバーなら。

 

ダイワメジャー産駒は?

上位人気の2頭は素質馬だとは思うものの、京都の1400mの重賞ですこの人気だと嫌いたくなります。

好馬体のアマルフィコーストにアッサリと好走されてしまうかもしれませんが……。

 

買い目

◎から◯と△への馬連を。それと、◎◯の2頭軸から△への3連複を。

 

馬連

6 - 2. 1. 11. 3. 4

 

3連複

6. 2 → 1. 11. 3. 4

 

まとめ

ファンタジーSは阪神JFへ向けての大切なステップレース。今年はキレ味鋭いタイプではなく、持続力に優れたダイワメジャー産駒の2頭が人気の中心。京都芝1400mの重賞を軽やかに走り切るのはどの馬なのでしょうか?

それと、馬場についてはしっかりと見ておきたいですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。