TVh杯他、函館の特別3レースを予想ーー人気同士の決着になったら……チーン。。。

f:id:hakusanten:20170617025653j:plain

函館競馬場は開催3週目に入りました。開幕週の芝は「GⅢ函館スプリントS」の1分6秒8を含めて5つのレースでレコードが更新されるなど高速馬場になりました。先週は開幕週に比べてやや時計のかかる馬場へと変化しており、今週の芝がどうなるのかは注目です。

今回の記事では、7月1日(土)函館競馬場の特別戦3鞍を予想します。

 

函館競馬場の馬場状態(芝)

JRAのHPで発表されている函館の芝は「良」のコンデション。26日(月)に2mmの雨が降ったものの、その後は天気も晴れて芝は乾燥した状態になっていると考えられます。芝の育成を目的として、25日(日)〜29日(木)にかけて散水を実施。

先週はレコードの大安売りだった開幕週よりもやや時計のかかる馬場へと変化していました。今週は週中の雨量も少なく、先週並みかやや速いくらいの馬場を想定します。

 

7月1日(土) 函館競馬場の特別戦

7月1日、函館競馬場の特別戦は3鞍が組まれ、すべて芝のレースです。

 

10R 恵山特別 3歳以上500万下 芝1800m

11R TVh杯 3歳以上1600万下 芝1200m

12R 洞爺湖特別 3歳以上1000万下 芝2000m

 

メインレースのTVH杯は函館初参戦のルメール騎手が乗るタマモブリリアンが1番人気に押されています。好メンバーが集まった1600万下戦だけに、白熱したレースが観られそうです。

それでは、1レースずつ見ていきましょう。

 

10R 恵山特別 3歳以上500万下 芝1800m

前走の奥尻特別で1、2番人気に支持された降級馬の2頭、ナイトオブナイツとロードスターがふたたび人気を集めるレースになりました。好調馬や実績馬が揃った1戦で、どの馬にもチャンスがある混戦模様。

 

レース展開

前走で逃げた馬が見当たらず、どの馬が先手をとるのかが難しいメンバー。これまでの戦績からすると、松岡騎手で先行策を取りそうな大外のラントシャフトか新馬戦を逃げて勝ち上がった3歳馬ミヤビベストのハナが有力です。

先行馬のヤマニンリュウセイは「前に壁をつくって」というコメントが出ていることから、大外枠で積極的に乗ってくることは考えられず、前目につけるのは内枠のエクストラファインくらいでしょうか。

人気のナイトオブナイツもロードスターも差し馬ですから、ハナを取りきってしまえばマイペースに持ち込めるメンバー構成。積極的に出して行ける騎手を狙いたいレースですね。

 

◎ミヤビベスト 3歳牡馬

胴長の馬体はスペシャルウィーク譲りの中距離馬。回転の速いフットワークで走れるので、小回りの函館はOKです。

新馬戦を勝った後の2戦は、レースの途中で止めてしまう気性の幼さを見せての大敗。前走から3ヶ月の休養を挟んだ復帰戦で、ここは気分よくハナに立ちたいところです。新馬戦快勝の内容からも、このメンバーに入って能力的に大きく見劣ることはなく、走りに集中できればアレヨアレヨと逃げ切っても驚けません。

 

◯ラントシャフト 3歳牝馬

未勝利戦を勝ち上がった後の3戦(3戦限定)は着順以上に善戦をしていました。2走前の平場戦はプラチナムバレット、クリアザトラック、バルデスと素質馬が集まった1戦で0.7秒差の6着と敗退しましたが、すんなりと逃げて粘り込んだ走りは及第点をつけられるもの。

父ステイゴールドらしく小回りを器用に捲る脚もあるはずで、大外枠に入った松岡騎手がハナを取りきれればチャンスもあります。

 

▲ルナーランダー 4歳牡馬

1000万下からの降級馬。小回りや内回りが得意なパワータイプの差し馬です。開幕週のような「超」のつく高速馬場だと苦しいですが、先週くらいの時計であればOK。

今回はどの馬が逃げるにせよ、3コーナー過ぎからの捲り合戦になりそうで、前がバテたところをジリジリと伸びるこの馬には流れが向きそうです。スムーズに前へと押し上げられる外枠も好材料で、このメンバーなら。

 

その他の有力馬について

中内田厩舎は今年の複勝率が4割オーバーですから、ロードスターの巻き返しは十分に考えられます。ナイトオブナイツも叩き2戦目で大きなマイナス要素もなく……。ちょっとした展開のアヤで着順がコロコロと変わるようなメンバー。

そのため、◎◯▲以外の印をつけるのは難しく、馬券は3頭の単勝をポチリと押します。

 

11R TVh杯 3歳1600万下 芝1200m

ルメール騎手が乗るタマモブリリアンが人気の中心。このレースは内枠にズラリと逃げ先行馬が揃った1戦。1枠1番のモズハツコイから3枠5番のヴァイサーリッターまで、どの馬が逃げても不思議ではありません。

 

レース展開

スタートが決まれば岩田騎手のナインテイルズがハナに立ち、タマモブリリアン、ヴァイサーリッターが2、3番手、モズハツコイはインのポケットに入るという流れ。函館の1200mはは4コーナーの手前で息の入る流れが多く、差し馬はここで前目に押し上げられないと苦しい展開になります。

また、道中の並びから先行勢の直後のインが空いているので、ここのポジションを取ってから直線で馬群をさばくことができる馬にもチャンスが……。

 

◎ヴァイサーリッター 6歳牡馬

スタートの速い馬なので、ナインテイルズやタマモブリリアンの出が悪ければハナも取りきれるメンバー。函館コースは(3 - 0 - 1 - 4)と得意としていて、直線先頭の競馬であればしぶとく粘るのがこの馬の特徴です。

びゅんと切れる脚はないので、4コーナー手前のペースが緩くなったところで一気に先頭に立つくらいの積極的な競馬ができれば。夏のこの時期に調子を上げてくる馬なので、函館へのコース替わりでの変わり身に期待します。

 

◯スズカアーサー 8歳牡馬

このメンバーだと先行勢の直後のインを取れる馬がチャンスで、スタートの安定しないアルマエルナトよりもスズカアーサーがそのポジションに入れる可能性が高いと考えて◯印に。先行勢がズラリと内に揃ったので、そこまで緩いペースになるとは考えにくく、前から離れずに付いて行き直線で進路が開けば2、3着には流れ込めるのではと期待して。

大敗を覚悟の上で、丸山騎手には果敢にインに拘った競走をお願いしたいですね。

 

▲アルマエルナト 6歳騸馬

6歳になっても気性の悪さは変わらず……。この馬よりも内枠に入っているのはすべて先行馬という恵まれた枠順になり、藤岡騎手がスタートを決めてインに潜り込めれば……チャンスも十分です。この馬の場合は、インがガラリと空けばそこを突けますし、もし4コーナーでペースが緩むのなら外から捲ってもOKな馬です。

末脚の持続力はそこまで長くないので、どこで一瞬の脚を引き出せるのかがポイント。スタートで出遅れる心配があるので▲の印にしましたが、乗り難しい分だけ能力は確かなので1着のチャンスも十分にあります。

 

△スカイパッション 5歳牝馬

ヴァイサーリッターが直線入口で先頭に立つような積極的な仕掛けをするなら、それよりも後ろで外を押し上げられる馬にもチャンスが出てきます。その時の1番手はスカイパッション。前走はまさかの先行策で、脚質の幅が広がったのは好印象。もともとは小回りコースでの外差しがもっとも得意な馬で、時計勝負もOK。3〜4コーナーをスムーズに押し上げられれば。

 

△アドマイヤゴッド 5歳牡馬

時計勝負にも対応できるパワースプリンター。休み明けの昇級初戦と条件は厳しいものの、相手なりに走る馬なので先行勢が崩れた時の差し込みに期待します。

 

上位人気馬について

ここは人気のタマモブリリアンとナインテイルズを4コーナーでヴァイサーリッターが捲り切っている予想のため、この2頭は買い目に入れずに臨みます。まぁ、タマモーナインの行った行ったで決まったら仕方ないと割り切って。

 

12R 洞爺湖特別 3歳以上1000万下 芝2000m

 1600万下からの降級馬はルグランフリソンとノガロ、ジョルジュサンクの3頭。どれも先行馬ながらハナには立ちたくないタイプです。う〜ん、人気馬3頭が全部飛ぶとは考えにくいものの、「帯に短し襷に長し」な3頭なのでちょっとした展開で着順が入れ替わることも十分にあり得ますし、その割に人気になっているのが……。

 

レース展開

スタートで後手さえ踏まなければ、内枠に入ったルグランフリソンがハナへ。ラディウスはその直後のインのポジションを取り、外からノガロとジョルジュサンクが外の2、3番手に付ける形で1コーナーへ入り、ペースはスロー。ルグランフリソンは2000mが初距離なので、できるだけペースは落としたいはずで、もしかしたら、ノガロが我慢できずにハナを叩くことも……。

ノガロはこのメンバーなら積極的に先手を取ればレースの組み立ても楽になるはずなのですが、音無厩舎の管理馬だけにどうでしょうかね……。

レースの展開が崩れるとすれば、向正面でどれかが捲って逃げ馬のハナを叩いた時でしょうか。そんな思い切った競馬ができる騎手と馬は……シャインアローですね。

 

◎シャインアロー 5歳騸馬

小回り向きらしいコーナー加速力のある馬。前走はスローペースの流れを一気に番手まで押し上げる強気な競馬を見せ、一瞬「おおっ!」と思わせてくれました。

松岡騎手は極端にペースが緩めば外から押し上げてハナを奪う積極性があるので、もし、それがハマって3コーナー過ぎでシャインアローが後ろを離す展開に持ち込めていたとすれば、ペースを上げて前を追わなくてはいけない人気の先行馬は苦しくなりますね。

人気も薄いので、シャインアローのひと捲りに1票を投じたいです。

 

◯ジョルジュサンク 4歳牡馬

人気馬のなかでもっとも小回り向きのコーナー加速力をもっているのがジョルジュサンク。前走はハイペース+重馬場を余裕たっぷりに先行して直線で先頭に立ちかけましたが、さすがに苦しくなり差し馬にズブズブと差されて9着と敗れました。中山の4コーナーを抜群のスピードで回った走りからも小回りの適性はずんどば。

3コーナー過ぎから俊敏な捲りを打てれば、アッサリもありえるメンバーです。

 

▲ネオアトラクション 5歳牡馬

シャインアローやジョルジュサンクが捲り、先行勢が苦しくなったところをもち前のスタミナで追い込む馬としてネオアトラクションを拾います。

父モンジュー×母父エフィシオですから日本の芝にはフィットしない欧州の重厚な血統構成。この馬は芝を走るスピードが足りないことと前向き過ぎる気性からダートの短距離を追い込んでいるだけで、本質的には中距離馬です。

スタミナは豊富にあるので、前が苦しくなったところをエッチラオッチラと追い込んで来れれば……。

 

△シークレットパス 6歳牡馬

シークレットパスもスタミナ型の中距離馬。2000m戦だといくらかスピード不足とは言え、捲り合戦のレースであれば内枠を利してのイン差しを期待できます。

 

まとめ

函館の3つの特別戦のレース予想をしましたが、「予想」というよりも「こうなって欲しい!」という願望のような印に……。

3レースともに、アッサリと人気同士で決まる可能性も十分なだけに、「あっ!」と驚くような展開になることを期待します。

 

皆様にとっても素晴らしいレースになりますように。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。