函館競馬場の芝は速い時計の決着が続くのか?ーー大沼S他、特別戦の予想

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函館開幕週に行われた重賞「函館スプリントS(芝1200m)」は、3歳牝馬のジューヌエコールが50kgの軽量を活かし、1分6秒8のレコードで勝利しました。昨年の同レースを勝利した3歳牝馬のソルヴェイグがマークした1分7秒台の時計も、当時は「函館の芝がかなり速い」と話題になりましたが、今年はそれを上回る高速馬場になっています。

函館競馬場はレコードの叩き売り状態で、17、18日の土日で5つのレコードタイムが出るなど、史上最速と言える馬場コンディション。今週もこの傾向が続くのか、レースタイムに注目が集まります。

函館芝はレコードの叩き売り!ーー函館スプリントS回顧 - ずんどば競馬

今回の記事では、函館競馬場で行われる土曜日の特別戦3Rを予想します。

 

6月24日の函館芝の馬場状態

JRAのHPで発表されている函館の芝は「良」のコンディション。18日(日)〜20日(火)にかけて芝の育成を目的とした散水を実施しています。阪神競馬場よりも1日多く散水していることからも、函館は空気が乾燥しているからでしょう。21日(水)に22mmの降雨が記録されていますが、芝の状態は「良」に回復していることからも大きな影響はないと考えられます。先週に引き続き高速馬場を想定。

 

10R 湯川特別3歳500万下 芝2000m

函館の芝は開幕週らしく逃げ・先行馬+インが有利な馬場コンディション。ペースが流れれば外差しも決まりますが、基本的には前目のインのポケットに入れる馬が有利です。

前日のオッズでは単騎逃げが濃厚なホットファイヤーと降級+先行馬のヤマニンリュウセイ、未勝利戦を勝ち上がり昇級初戦となる3歳馬のホウオウドリームが人気の中心となり、カオスなレースです。

 

◎ロードキング 4歳牡馬

函館芝は先週に引き続き高速馬場であれば、瞬発力に優れたディープインパクト産駒に期待をかけたいところです。

ロードキングよりも内にテンの速い馬が見当たらないことから、岩田騎手がソツなくインのポケットを取り切る公算が大。

ホットファイヤーは前走の大逃げで11着と大敗しているため、ここはもう少しペースを落とすはずです。ややスローの流れになるのであれば、ディープインパクト産駒らしい決め手を発揮してのイン差しに期待します。

 

◯オリエントワークス 4歳牝馬

中内田厩舎の休み明けというだけで触手が動きます。

半弟のペルシアンナイト(父ハービンジャー)は皐月賞2着の活躍馬。オリエントワークスも弟に近いストライド走法なので本質的には小回り向きではありません。ただ、揉まれ弱いためにこの外枠は歓迎で、外目をスムーズに走れるかが好走の条件です。

休み明けさえ克服できれば、昨夏のレース内容からここでは力上位。

 

▲ヤマニンリュウセイ 4歳牡馬

ホットファイヤーを逃がしての番手が取れる組み合わせ。降級馬ということもあって上位の人気に支持されています。

ステイゴールド産駒らしく小回りを捲るパワーと器用さがあるので、函館は適性としては合っている舞台。

精神的な難しさがあり好走と凡走を繰り返すタイプ。前走は大敗を喫しているので、今回は好走のターンです。ただ、高速馬場がバッチリ合うわけではなく、あまりにも時計が速いとキレ負けするのでこの印に。

 

△アドマイヤメテオ 6歳騸馬

高配当要員としてピックアップ。父キングカメハメハ×母父サンデーサイレンスで小回りを器用に捲る足に優れています。スローの瞬発力勝負に強いタイプで、今の函館の芝は合うはずです。

函館・札幌で好成績を残しているように、滞在競馬も合うのでしょう。休み明けを叩いての連闘ですから、ここで結果を出したいところですね。

 

買い目

馬単で◎◯→◎◯▲△

 

11R大沼S 3歳以上オープン ダート1700m

小回りダートのオープン戦とあって、好メンバーが揃った混戦模様。コーナーで器用に加速できるタイプをピックアップしたいレースです。

人気はリーゼントロック、テイエムジンソクの先行勢とGⅢエルムS勝ちの実績馬ジェベルムーサが上位の支持を受けています。

 

展開

スズカリバーがハナを主張するところをテイエムジンソク、ショウナンアポロン、マイティティーと先行勢がごった返しそうで、1コーナーまでのポジション争いが激しくなればイーブンよりもやや速いペースで流れることもありえるメンバー。

好位から中団にかけてゴチャつく展開になる可能性が高く、ハナを取り切った馬と外目をスムーズに捲れる馬にチャンスが訪れそうです。

 

◎ディアドムス 5歳牡馬

2歳時に地方交流重賞の北海道2歳優駿→全日本2歳優駿を連勝し、ユニコーンS4着の実績がある馬。古馬になってから伸び悩んだものの、3走前に1600万下を勝って再度のオープン入りを果たしました。

小回りをパワーと器用さで捲るジャングルポケット産駒で、直線が平坦の函館ダート1700mは適性としてはずんどばでしょう。外枠の各馬が先行タイプなので、それらを行かせて中団の外目をすんなりと追走できるのは展開として有利。

柴山騎手ですから、インに入るのではなく外目をスムーズに捲ってくれるはずで、この人気なら手を出したくなります。

 

◯トップディーヴォ 5歳牡馬

人気のテイエムジンソクを負かしている実力馬で、今回は休み明け初戦になります。この馬も外目をスムーズに走れるかどうかが好走の条件で、スローよりもペースが流れた方が力を発揮できるタイプ。

前走は福永騎手が先行策から押し切りましたが、3角手前からスムーズにペースアップできれば捲り差しもできる馬。

主戦の四位騎手に手が戻り、ここはハイペースの捲りが決まりそうなメンバーです。

 

▲スズカリバー 5歳牡馬

前走のブリリアントSは好スタートを切ってハナに立ったコクスイセンに無理やり競りかけてハイペースを演出しました。スズカリバーよりも内目の枠に強力な逃げ馬が不在のここは何が何でも先手を取りに行くはずです。

函館は(2 - 0 - 0 - 0)と好相性。このメンバーでハナを取りきり、後続に脚を使わせる展開に持ち込めれば……。先行勢が揃った時にはハイペースになっても逃げられた馬だけは残ることがあるので、そこをケアします。

 

買い目

ディアドムスの単勝と◎◯▲の馬連BOXを。

この2頭以外だとどの馬が来てもおかしくないメンバー構成なので、ここは買い目を絞ります。

 

12R長万部特別 3歳以上500万下 芝1200m

函館開幕週の日曜日8Rはエリシェヴァがレコードタイムで勝利しました。そのレースの2着コロラトゥーレと4着ミスドバウィが連闘で長万部特別に出走します。

高速馬場で好走した上記の2頭が上位人気に支持されるメンバー。前走は6番枠からのスタートだった1番人気のコロラトゥーレは内枠に入り、今回はインのポケットから抜け出すレースをしてくるでしょう。

 

展開

前走でエリシェヴァにハナを叩かれてしまったミスドバウィがここは先手を取りきる想定。先行馬が少ないことからもペースはスロー。

馬群が詰まった形でレースが流れ、瞬発力勝負に優れた馬の差し込みも警戒したいところです。

 

◎クリノスイートピー 5歳牝馬

父アドマイヤコジーン×母父マイネルラヴで洋芝+気温の高い夏がずんどばのタイプです。ただ……本質的には高速馬場は合わないので、できればスローからの瞬発力勝負になって欲しいところ。

今回は少頭数の外枠ですから、ペースが緩めば中団から好位には取り付けます。ミスドバウィがスローにコントロールして逃げるとすればインコースは渋滞する可能性が高く、コロラトゥーレが抜け出せる進路があるかどうかは微妙。クリノスイートピーが4角手前からスピードを上げての捲り差しに期待します。

 

◯ミスドバウィ 4歳牝馬

Dubai産駒でパワータイプのスプリンター。コロラトゥーレがスローを嫌って内から主張しない限りは、すんなりとハナを取れるメンバーです。

スローからの急加速ができるので、できるだけペースを落としたいところでしょう。前走はハイペースの追走でコロラトゥーレに差されてしまいましたが、自分でペースをコントロールできるのであれば1着の可能性はグンと高まります。

 

買い目

クリノスイートピーの単勝と◎◯の馬連を。

 

まとめ

函館の芝が先週に引き続いて速い時計の出る馬場なのかはしっかりとチェックしたいところです。

皆様にとっても素晴らしいレースになりますように。

 

函館W好タイム調教馬についてはこちらの記事をご参照下さい。

函館W好タイム調教馬リスト第2週目(湯川特別・大沼S・長万部特別・奥尻特別など) - 栗東坂路研究所~馬券収支公開中~

 

以上、お読みいただきありがとうございました。