函館競馬場【'17年7月22日(土)】の特別戦3レースをドーンと予想ーー函館日刊スポーツ杯他

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6週間にわたる夏の函館開催もいよいよ7月22日(土)、23日(日)に最終週を迎えます。天候に恵まれた今年の函館競馬場は開幕週に芝のレコードタイムが立て続けに更新されるほど「高速」の馬場コンディションで開催がスタートしました。ここ2週間ほどは少しずつ時計がかかるようになってきたものの、数年前から較べればまだまだ速い時計の出る馬場です。

7月16日(日)に雨の降るなかでレースの行われた影響が、今週の馬場にどんな変化をもたらしているのかは注目。23日(日)にはGⅢ函館2歳Sが組まれているので、その前に馬場の傾向を掴んでおきたいところですね。

7月22日(土)福島・中京・函館の芝コンディション考察 - ずんどば競馬

今回の記事では、7月22日(土)に函館競馬場で行われる横津岳特別、函館日刊スポーツ杯、駒場特別の3レースをドーンも予想していきます。

 

7月22日(土) 函館競馬場の特別戦

7月22日(土)、函館競馬場の特別戦は3鞍が組まれています。

 

10R 横津岳特別 3歳以上500万下 芝2600m

11R 函館日刊スポーツ杯 3歳以上1600万下 芝1200m

12R 駒場特別 3歳以上1000万下 ダート1700m

 

メインの函館日刊スポーツ杯は、7月1日に行われたTVh杯に出走していたメンバーがずらりと顔を揃え、再戦ムードの強いレースとなりました。1番人気に押されるのはそのTVh杯で2着と好走し、C・ルメール騎手が引き続き騎乗するタマモブリリアン。15頭と頭数が揃った1戦だけにスンナリと人気サイドでおさまるのか、それとも波乱はあるのでしょうか?

それでは、1戦ずつ見ていきましょう。

 

10R 横津岳特別 3歳以上500万下 芝2600m

3歳馬の2頭、ストロングレヴィル(堀宣行厩舎 K・ティータン騎手)とレジェンドセラー(木村哲也厩舎 C・ルメール騎手)が人気を集めるレースとなりました。強力な降級馬もいないことから、鞍上への期待も込めてこの2頭が絡んだ馬券が売れそうではありますが……。

 

上位人気の3歳馬2頭は?

厩舎と騎手の組み合わせを見ると、上位の2頭は大きく崩れることは考えにくくはあります。

 

ストロングレヴィル

堀宣行厩舎+K・ティータン騎手

K・ティータン騎手は今週から短期免許を取得してJRAで騎乗します。主戦場の香港ではJ・モレイラ、Z・パートンの次に位置するものの、勝利数では2位に大きく離された3位という成績です。昨年もこの時期に函館と札幌で騎乗し、その時の全成績が(2 - 2 - 1 - 25)。ただ、4、5着が合わせて10回ほどあり、掲示板に載った率としては50%ですから昨年はソコソコの騎乗をしていました。ちなみに堀厩舎の馬に騎乗したときは(0 - 0 - 1 - 4)という成績が……。日本の競馬への慣れが見込めるので、昨年以上の数字は残してきそうではあります。

 

レジェンドセラー

木村哲也厩舎+C・ルメール騎手

木村哲也厩舎が勝負かかりの場合は、C・ルメール騎手か戸崎騎手を乗せるのが定番です。とくにルメール騎手とのコンビでは勝ち切れなくても高い複勝率を誇るのでなかなか逆らうことが難しく……。今年の木村厩舎ははっきり言って「絶不調」でしたが、先日の七夕賞を厩舎の看板馬ゼーヴィントが勝利したことで調子が上向いています。

七夕賞の週から先週までの成績は(5 - 0 - 1 - 1)ですから、お、お、恐ろしい……。レジェンドセラーは500万下はいつ勝ってもおかしくない素質馬だけに厩舎の調子が上向いてきたのは追い風です。

 

上記の3歳馬2頭は特別に嫌う要素がなく、序列をつけるとすればレジェンドセラー>ストロングレヴィルでしょうか。とは言え、「勝ち切れる」のは内枠に入ったストロングの気もして悩ましいところですね。

 

◎ビクトリーミノル 5歳牡馬

父:ディープスカイ

母:プロフェシーライツ(母父:アフリート)

横津岳特別は出馬表を見たときから「この距離なら!」と考えていたのがビクトリーミノルで、枠順が確定したときには小躍りしました。

ビクトリーミノルは今年の天皇賞・春と宝塚記念に出走したスピリッツミノルの従兄弟にあたります。この2頭は4分の3同血ですから自然と競走馬としてのキャラクターも似ていて、どちらも揉まれ弱い長距離馬。ディープスカイ産駒はダートに良績が偏るようにスピード不足が難点ですが、スピリッツとビクトリーの2頭は母系に入るスタミナ血統のKey to the Mintをクロスすることで、長距離のレースにおいて力を発揮するタイプになりました。

ビクトリーミノルは母父アフリートですから、スピリッツよりもさらに馬群を嫌がる気性に出ていて、最後方からジリジリと追い込む競馬しかできません。昨年の函館芝2600mのレースで3着と好走したときも8枠から後方に下げて大外一気。今回は念願の長距離戦+大外枠と好走の条件は揃いました。少しずつ時計のかかるようになってきた今の函館の芝もこの馬にとっては大きな後押しで、無欲の追い込みが決まれば……。

 

買い目

◎ビクトリーミノルから上記の3歳馬2頭への馬連を。また、◎が3着の可能性も高いため、3歳馬2頭への3連複を買います。合わせて3点で。

 

11R 函館日刊スポーツ杯 3歳以上1600万下 芝1200m

前走TVh杯に出走した馬が15頭の内10頭と半数を超えていることからも再戦ムードの強い1戦になりました。そのTVh杯はハンデ戦でしたが今回は定量戦ですから、斤量と展開面で有利な馬を探します。

 

◎オデュッセウス 4歳牡馬

父:ファルブラヴ

母:ライツェント(母父:スペシャルウィーク)

厩舎:手塚貴久(美浦)

ファルブラヴ産駒ということもあって暑い時期+洋芝が合うのか、前走のTVh杯では久しぶりに4着と掲示板に載りました。3歳時にOP特別の橘S(京都芝1400m)を勝っている実力馬。今夏から1600万下クラスに降級し、トップハンデの57kgを背負った前走でも大外から鋭い伸びを見せました。

1番人気に支持されるタマモブリリアンとは3kgあった斤量差がなくなることから、今度は差し切りも十分にあります。坂井騎手も2度目の騎乗となるため前走のような大外ぶん回しではなく、馬群をさばくレースをするはずです。インに詰まることを恐れずに馬群を捌ければ……。

 

◯ラズールリッキー 4歳牝馬

父:スタチューオブリバティー

母:コリングラス(母父:グラスワンダー)

厩舎:武井亮(美浦)

オデュッセウスの相手はTVh杯組以外から選びます。ラズールリッキーはBold RulerとBold Reasoning、Northern Dancerのクロスらしい器用さのあるピッチ走法で、直線に坂のない京都や起伏の少ない福島で好走歴のある馬。小回りの函館は願ってもない舞台で、前走のテレビユー福島賞は内枠でハナをキレずにずるずると後退するかと思いきや、直線でもしぶとく脚を使って4着と好走しました。

今回はこの馬よりも内枠に入った馬でテンの速いのはプレシャスエースくらいですから、四位騎手がインのポケットを取りきれる公算が大。1分8秒台の決着が想定される今の函館の芝もプラスのはずで、四位騎手の手綱捌きにも期待したいところです。

 

△サザンライツ 6歳牡馬

上記2頭に1頭付け足したいのが休み明けのサザンライツ。母父サザンヘイローらしい器用さがあり、小回りコースはベストの舞台です。間隔を空けた方が走るタイプで、外枠は不利ですがすっと好位に取り付けるようなら残り目も。

 

買い目

◎と◯の馬連と◎◯→△への馬単を。

 

12R 駒場特別 3歳以上1000万下 ダート1700m

前走、スタートで後手を踏んでしまい逃げることができなかったハヤブサナンデダロが再度単勝1倍台に支持されそうなレース。ただここは、ハナを切りたい馬が揃った1戦だけにハヤブサナンデダロにとっては楽な展開にはならない可能性が高く……。小回りコースなので、3〜4コーナーで前へ押し上げて行ける先行・差し馬をピックアップします。

 

◎ディアドナテロ

父:スウィフトカレント

母:ハイフリート(母父:アフリート)

厩舎:池上昌弘(美浦)

ビクトリーミノルに続いて、本日2度目の8枠のアフリートを狙います。このメンバーであれば1分45秒を切るか切らないかくらいの勝ちタイムになるはずで、もち時計があって展開的に道中スムーズに追走できる馬を探した結果、ディアドナテロが◎になりました。

外枠から逃げ馬を見ながら好位につけられるはずで、締まったペースを追走してしぶとく脚を使う競馬が合う馬です。外からかぶされると走る気が途切れてしまうため、藤岡佑騎手が外目外目を走ってくれるのなら。

また、前走から少し間隔が空いているのため、ソコソコの仕上がりになっていればいいのですが……。

 

◯エンクエントロス 5歳牡馬

父:マイネルラヴ

母:ダッチアイリス(母父:アドマイヤベガ)

厩舎:黒岩陽一(美浦)

母父アドマイヤベガの影響が出た足長の体型で、こちらはディアドナテロと異なり馬群のなかでも競馬ができるタイプです。ここ2戦は大外枠からの競馬で3着、5着と掲示板に載る走りを見せています。先行馬を見ながら中団のインが取れる組み合わせで、3〜4コーナーのペースアップするところでインをするすると前へ押し上げて行ければチャンスも十分にありえる組み合わせです。

ハヤブサナンデダロがハイペースで逃げて1分44秒台の決着になるようだと苦しくなりますが、45秒ソコソコなら……。

 

買い目

他にピンと来る馬がいないので、◎◯の馬連を。

 

まとめ

来週から北海道シリーズは函館から札幌へと舞台が移ります。函館競馬も今週が終わると来年まで開催されないため、何だか寂しくなりますね……。今年の函館競馬場のレースも残り24レースとなりました。ここはしっかりと函館のレースを最後まで楽しみたいですね。

 

以上、お読みいただきありがとうございました。