2017年の第1回小倉開催は、3/4(土)と5(日)が最終週。
小倉芝1200mは開催が進むと外差しに
夏の小倉の芝レースは高速決着がデフォルトですが、冬はいくらか時計がかかり、開催が進むにつれて外から差しやすい馬場になります。
また、小回り+上り坂のないコースにも関わらず差し馬が活躍するのはレイアウトに特徴があるからです。
小倉競馬場 芝1200mの特徴
大きな特徴は2つあります。
1. スタートしてからゴールまで下り坂が続く
2. スパイラルカーブによって、直線で馬群がばらける
小倉1200mの芝のレースを見ていると、逃げ先行馬に騎乗した騎手が手綱を引っ張りきりなのに、前半の3ハロンが33秒台前半になることがあります。
これは、スタートから下り坂のコースレイアウトのために、必要以上にペースが早くなってしまうからです。
また、差し・追い込み馬にとって、3〜4コーナーでスムーズに加速できるのも下り坂の影響と言えます。
スパイラルカーブはコーナー半径がきつく設定されているために、各馬が外に膨らむ分だけ馬群がばらけ、一度加速のついた馬がブレーキをかけることなくゴールまで伸びきることができます。
以上の2点が大きな特徴なので、馬券攻略の際は頭に入れておくといいかと。
さて、話を戻して今開催の小倉について。
タイム比較
同じ条件のレースのタイムを比較してみましょう。
帆柱山特別
開幕週の帆柱山特別1000万下は日曜日の降雪の影響で月曜日の代替開催になりましたが、芝は良馬場で行われました。
勝ち馬はアレスバローズ、タイムは1:08.5の決着。
アレスバローズは4角では先頭に並びかけ、直線で逃げたシゲルノコギリザメを突き放す快勝。先行決着となりました。
周防灘特別
開催が進んだ2/26(日)の最終レース、周防灘特別は5番手でレースを進めたオースミチャドが2番手を追走していたリッパーザウィンを振り切り勝利しました。勝ちタイムは1:08.7。
2着のリッパーザウィンも積極的な前目の競馬で粘りこみ。
この2つのレースのタイム差と連対馬の脚質を見ても、開催が進んで馬場が痛み、あまり使われていない馬場の外をついて伸びるという傾向はまだ現れていません。
最近の競馬ファンはさまざまな知識をもって馬券を購入するため、「小倉芝1200mの外差し狙い」でそれほど戦績のよくない差し・追い込み馬の単勝馬券が「えっ?!」と驚くほど売れていることがあります。
「開催最終週は外枠の差し馬を狙え!」などと言われますが、今開催の傾向ではまだまだ逃げ・先行馬が粘れる馬場です。
なぜこんなことをメモするかというと…
2/19(日)の小倉12R柴川特別1200mで、スカイパッションが4角12番手から大外を鋭く伸びて1着。
「こ、これは、いよいよ外差しが!」
と色めき立ち、2/25(土)の芝1200mの古馬の条件戦2レースを買ってみると、見事に先行馬決着に…
さらに、2/26(日)も差し馬を深追いしてしまい、馬券の収支も深く沈下してしまいました。
1日、あるいは午前と午後でも馬場の傾向は変化することがありますから注視が必要ですが、「外差し馬場」と何の根拠もない妄想に流されてはいけませんね。
小倉開催も昨年から1年のうち2開催と数が減り、それだけ馬場の痛みも年間を通して少なく、今までのような「先行馬と内を通る馬はノーチャンス」というような極端な「最終週の外差し」ではなくなっているのかもしれません。
何はともあれ、最終週の小倉の芝はどのような傾向になるのか、土曜日の結果を要チェックです!